すべてのおすすめ
挨拶しても
返事はない
吹き出しに
見えている
心の声だけ
饒舌なんだ
好き嫌いで
仕事が滞る
そんな感情
無駄な時間
仕事効率化
できないよ
怒る気にも
なれないよ ....
眩しかったのはいつの頃か
あなたは
いつも笑顔だった
あなたの
小さくなっていく
その光は
音も立てずに
落ちていく
閉ざされたドアを叩き続ける
時の迷路を
ずっとさまよっ ....
カーネーションが花屋を飾る
それでやっと思い出す
薄情だと自分で思う
せめてもの気持ちで電話する
久しぶりだね元気なの
困ったことがあったら言いなさい
声が聞けて嬉しい
こっちは元気 ....
僕の黒が夜を染めていく
君の白が朝を照らしてく
別々の景色 触れた指先
壊れるその瞬間に僕ら交わる
バラバラになる音が響く
君と僕の色が混ざり合う
始まりと終わりが溶ける場所で
新し ....
愛犬チャボはトイプードル
散歩がてらランニング
朝の土手を思いきり走って行くよ
草の匂いを肺に入れて
ぼくはrun・run・run
チャボはちょこまかちょこまか
歩幅の違いを埋めて
並ん ....
小さく丸まった背中に
触れようとして
手をのばせなかった
盆の季節までさようなら
しわしわの笑顔で
手を振る人
何度も振り返って
手を振ると
小さくなった姿が
まだ手を振っていた
....
窓が泣き出した
ぼくはめげずに
外へ出て歩きだす
雨とみぞれが
傘の上でダンス
濡れた土の匂い
白い息
かじかむ掌
雪の予感
水たまり
を意識しながら
生きていることを
味わう
飲み会で端っこの席に座った
大勢が向き合って並ぶ真ん中で
何やら盛り上がっている
楽しそうな笑い声は
僕の手前でバリアとなって
僕を透明にしてゆく
他所の集まりを眺めているよう
僕という ....
米粒一粒分の確率に
もしかしたらと思う
藁にすがるつもりで
紙幣を握りしめて
くじを買いに行く
夢は大きくジャンボで
テレビCMの歌が
頭の中で鼓舞している
今までは数えることもなかった
あと何回会えるのか
誰もが背負うカウントダウン
先が見えた時だけ思い出す
できるだけいくつも季節を乗り越えてくれたら
思い出を一つでも多く記憶に残せたら
願い ....
ブラックコーヒーをもらう
飲めば喜ばれる
その代わり自分の時間はなくなる
油断すれば尊厳さえも
わかっていながら
最初はチビチビと
やがてゴクゴク飲み干す
今では自らブラックコーヒー ....
分厚い雲に覆われて
方向を見失う
狂ったコンパスのようにグルグル
確率にヒットして生まれたのに
他人のルーレットにはヒットしない
太陽の祝福は
誰にでもは訪れない
それでも空を見上げる
....
そうおん
しゃっと
たいおん
ぽかぽか
とうとう
うとうと
ぐらぐら
すーすー
さっき心に浮かんだ言葉は
すぐに消滅してしまった
書き留められなかったその言葉は
次はいつ出現するだろう
そんなことは無数にあって
捕まえられなかった言葉が
ひらひらと不規則に飛んで
こ ....
人工の月が自然の月より明るい世界
衛星は渋滞気味
地上は荒廃気味
権力は美味しすぎて
欲望に肥えた人間が
常に奪い合い
人工の月を大きくしていく
権力以外全部駒
その構造が変わらない限 ....
羽毛布団を出し
外出はダウンを羽織り
鳥の恩恵を受ける
鴨しかいなかった池に
いつの間にか百合鴎が加わり
殺風景に華を添えていた
陽の傾きが早い
帰り道の寒さに寂しさ
空には凛 ....
ひとりの平穏
夢想だけなら無事
一度足を踏み入れたら
無数に埋め込まれた地雷を踏み
砕ける
飛び散る
元に戻せない時間
変化する景色
欠けてひとりに満た ....
荼毘に付した喜怒哀楽を
洋上に撒いた
暗い海底に沈んで
もう浮上することはないと思えた
ところが絶えず波はあり
岸辺に打ち上げる
誰かが拾う石や貝やシーグラス
そこから滲む喜怒哀楽が
....
前日はマイナスイオンを浴びて
木漏れ日の中で夢を見ていた
翌日になれば儚い過去
抱きしめていたもの
腕の中から消えて
ゴツゴツした現実の岩を
指先と爪先の感触だけで登る
投げ ....
ツンと鼻に冷たい空気
見上げた空に
緑黄朱色のグラデーション
陽に透けて
昼より明るい電飾
青空を燃やしている
その明るさを浴びていると
険しい道を歩いていても
前に進んでいける感触
....
薪を焚べ
米を炊いたり
肉を焼いたり
太古の記憶を
呼び起こす
営みの真似事
それに癒され
そこから離れた
普段は何かと思う
炎のゆらめき
心を静かにする
言葉にするより先に
溢れ出した涙の結晶が
窓ガラスを引っ掻いた
言葉のガラクタに埋もれ
声も出なかった
窓ガラスの向こうが歪む
頭の中に霧が立ち込め
白い世界に置き去り
色彩を失って
....
ただの紙切れから繰り抜いた人の形に
自分の証を書き込み息を吹きかけ分身とする
八百万の虚言の言霊
物語となって誰かに寄り添え
架空でありながら文化に棲む龍のように
形代よ龍と共に翔べ
権力の監視下にある文明
社会構造の中でもがいて
大声出したって
自由というシールを貼った
透明な監獄の中
見世物小屋さ
気づかない方が幸せ
目の前にいる人々は
飼い慣らされて
権力者 ....
布団の中を温める自分の体温
この世にいるということ
私が私であること
自分の世界を歩むこと
ありがとう
愛している
ここにしかいない
私
愛している
潮の香り
冷たい風に吹かれ
波を見つめる
この海のどこかにいる
冷たくなって
もう体温をもたない
あなた
私は自分の掌の温かさに苦悩する
波音が浮かぶ思いを
寄せては打ち ....
空がめそめそしている
しんとした地上に届く前に
雨のにおいで予告
まもなく
ぽつりぽつり
ぱらぱらぱら
地上に剥き出されたものを
楽器に変えてパーカッション
まるで朝の連続テレビ小説
15分の枠に凝縮する
日々の時間の移ろい
現実はテレビのような起伏は少ない
静止画像に見えることもあるだろう
今日のダイジェストは
賞味期限切れの調味料を捨てたと ....
握りしめた掌の内にある
相が示すものを大切に
地に足をつけて
地球の小さな一画に
間違いなく生きている
上を向いて仰ぐsky
電線で切り取られても
宇宙と繋がっている
私は ....
目隠しされて
誘われるまま階段を上る
目隠しを解かれると
大きなキノコの上に
大きな芋虫がいて言う
キノコのこちら側とそちら側
どちらを食べても
もう子供には戻れない
知ってしまったこ ....
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