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駅で人気のふたつの穴
乗客がものを入れては去ってゆく
あなたがさっきまで手に持っていたものを
押し込んで 
ぽんと去る
人波は押し寄せ駅員はくるくる廻る
また次の列車がやってくる
人波は ....
お骨はゆうパックで送れるんだって
へぇ
そんなわけで叔父の骨を預かって
春と夏が過ぎた からんと
最近は近所に犬を見なくなった
骨を差し上げるあてもなし
わたしが咥えてしまおうかしら
叔 ....
今日もこらこら怒られて 
後楽園で乗り換える
地下深い南北線から丸ノ内線
ダメ山さんはカイトにされて 
天高く干されてる
ダメ川さんは海賊船で
スイングされている
エスカレーター エスカ ....
「オータム・ポエム 山形産アスパラ菜」
そう書かれた袋の中身はすっかりしおれて
50円でワゴンに積まれる
なんじゃらポエム
どこじゃいポエム
敗けたよ思わず何束も買ってしまった
お前さんは ....
膣は穴じゃない
日頃、閉じている扉の向こうにあるものは
それは穴じゃない
迷いこんだ樹林の枝を入れるべき穴はない
天空に唾するとき岩の戸は閉ざされ空が落ちる
雷鳴 豪雨の闇の中 
あれは穴 ....
「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
いま、作っている
レポート用紙にたて線引いて
万年筆で 
大きな文字で
書き損じたら二重線で訂正しながら
「70歳のきみが読んでおくべき本のリ ....
「今日の貨物も 重そうだな」
「ああ 空の雲も 重そうだな」

凍り付く森の枝先 すり抜けて 
貨物列車がゆく
港の駅まで たんたたんと

コンテナの奥はガラスの水槽です 
銀の平原を ....
tile という名の紛失防止タグが
小さな身体を四角く畳み
働きすぎ
鞄の底で 眠らないまま業務を遂行しつづける

<わたしはうたいたいだけなんです ほんとはミュージシャンだから>
ほら  ....
熊笹の獣道を誰かが歩く
うっかりと穴を踏み抜く
ガサ
滝つぼに落ちたあと爆発音がして
誰かの身体はもう粉々
自分のなかにはそんな穴があって
胸に手をあてたとき
大きくもないその手はすでに ....
ステイホームの重い雲を見上げながら
仕事のついでに郡山に出向いた
賛否両論で割れる早春の空
聖火リレーの案内がくくりつけられていた大通りを
ひとり 歩き続けると
スタジアムのある大きな公園に ....
足立らどみさんの松岡宮さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅で人気のふたつの穴- 松岡宮自由詩424-2-18
お骨の味噌汁- 松岡宮自由詩13*23-12-29
アップアップ後楽園- 松岡宮自由詩423-12-16
オータム・ポエム- 松岡宮自由詩623-11-16
膣は穴じゃない- 松岡宮自由詩8+*23-10-21
70歳のきみが読んでおくべき本- 松岡宮自由詩4*23-7-8
水_槽_列_車- 松岡宮自由詩14*23-4-12
tile- 松岡宮自由詩122-7-25
_攻撃性- 松岡宮自由詩10*21-9-25
郡山ヨーク開成山公園- 松岡宮自由詩721-8-9

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