すべてのおすすめ
雨が嫌いなくせに
今日だけは雨が降る予感に
嫌悪感が伴わない

子供の頃から認識している
七夕には雨が降ると

いつもそうだった
織姫様と彦星様が年にたった一度
会える日だから
今 ....
膕の少し下
要するに
左の膝の後ろ側、ど真ん中の窪んだところの下側に
青痣ができていた
直径二.五センチはあろうかと思われる
ほぼ円形の黒ずんだ痣がそこにあった
薬指の腹で押してみても痛み ....
汗ばむ項には
触れてみたくなるから
見ないでおこう

汗のしずくが湧き出でる
美しい孤の形を描くそれは
決して滴らせることなく
雨のような粒を滑らせている

その一つ一つを
薬指の ....
生温かい午後は
初夏の匂いを孕んで
油断させる

眠気を撒き散らし
{ルビ気力=エネルギー}を奪い去り
時間さえも怠惰に流れ行く

束の間
夢を見たような心地を覚え
雷に撃たれたい ....
サメザメと降り続ける冷たい雨は
なんのためであろうか

この汚れた{ルビ惑星=ホシ}を浄化でもしているのか
ありとあらゆるゴミを洗い流してくれているのか

そんなことをしようとも
この心 ....
太陽の匂いを
嗅げそうな気がして
空を見上げて見るのだけど
青い空が拡がっていて
その中でも太陽は誇らしげに
強い光を放っていて
眩しくって
目が眩みそうで
それでも頑張って
目を見 ....
心が詰まるのは
閉塞ではなく
叫びを放つ
矛先を探して
そうはしないと
自らを抑えつけ
息をも漏らさず
力拳を握り潰して
そこに立っていようと
踏ん張ってしまうから
陽光がとても眩 ....
言葉にするとそれはとても嘘っぽくて
この心の嘆き哀しみ悲痛なる想いは
誰に届くこともないであろう
この涙は流さずにおいて
せむし男の雄叫びに変えてくれよう
遥かの地の乾いた空の下
中洲に浮 ....
思い切ってコートを羽織らずに外出したところ
予想以上に風が冷たかった
ウチへ戻ろうかと迷いつつ
足はどんどんと家から遠のいていった
そんな気さえなかったくせに考えているふりをしたかったらしい
 ....
落ち込んだりもするけれど

うなだれて
ふてくされて
しばらくは動けなかったりするけれど

じっとそのまま寝そべってもいられなくって
お腹と背中の間あたりがジリジリとし始めて
伸びをし ....
表に出る

冷たい風を受けて
少し歩を進め
暖かさを覚える

手袋を外し
マフラーをほどき
コートの前を開く

玉響に春の訪れを
この身に受けてみる

気分が晴れはしないけれ ....
意地の悪いことを言ってみたりする
目的なんてないけれど
自分の本当のキモチを分かりもせず
とりあえず言ってみる
楽しくなんてない
まったくない
ほかになんと言ったらいいのか
言葉が見当た ....
ソテーされた鮭が
鮮やかなピンクの身を
煌めかせ

固く炊き上げられた玄米が
香り立つ

岩のりが添えられた
ほうれん草の緑は
彩りを添える

しかしながら
これらの魅力的な惣 ....
ねずみ色の雪が降る
空は赤く明るく
紫の月が欠けてゆく
ほころびて
深まる冬が
満ちてゆく
少し怖くなって
駆け出した

他人のことを
ジロジロと見たりしてはいけない
それくらいのことは
分かっている
けれど見てしまったのは
決して見とれた訳ではなくて
動きが怪しかったから ....
私の怒りはなんの助けにもならない
だから怒らないほうがいい
どんなに苛つくことがあっても
怒りを抑えて
ひたすらに堪えて
怒ることなどしない方がいい

そうはいっても
いつも笑顔ではい ....
ふうと
ため息がでる

皺が増えるだろう
夢が失われるだろう

シーツに潜り込んで
嗚咽を堪えて
涙を拭う

息を止めてみる
ほんの少し

救われない気持ちが広がる
この一 ....
自覚がないというのは空恐ろしく
左の足を引き摺っていることも
左の目から流血していることも
認識していないと声高に謳う君の
声がボクに届くことはない
その右の小指は後もう少しで
天の縁に届 ....
石村さんの坂本瞳子さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
七夕の記憶- 坂本瞳子自由詩7*19-7-7
些細なこと- 坂本瞳子自由詩119-7-1
いっそのこと- 坂本瞳子自由詩1*19-6-21
ミルキー- 坂本瞳子自由詩4*19-6-18
なんとまあ救いのない- 坂本瞳子自由詩1*19-6-15
汗ばんだそれは- 坂本瞳子自由詩3*19-6-14
白昼堂々- 坂本瞳子自由詩1*19-6-12
鎮めたまえ- 坂本瞳子自由詩1*19-4-16
なにがしたいという訳でもないのだけれど- 坂本瞳子自由詩2*19-4-11
金曜日の夕方に- 坂本瞳子自由詩2*19-4-5
春だのに- 坂本瞳子自由詩2*19-3-13
生きてゆく- 坂本瞳子自由詩3*19-3-7
マルディグラ- 坂本瞳子自由詩4*18-12-19
冬来たり- 坂本瞳子自由詩1*18-12-17
走り抜ける街を- 坂本瞳子自由詩1*18-12-17
怒り- 坂本瞳子自由詩2*18-11-9
ひとりの夜- 坂本瞳子自由詩2*18-10-10
まだ見ぬキミよ- 坂本瞳子自由詩3*18-9-22

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する