雨が降る
季節の隙間に
ぼくの代わりに
泣いている

君に届かないのは
違う景色見ているから

雨が降る
ぽっかり空いた心に
ぼくの代わりに
泣いている

始まらなければ
...
誰かが落とす事実は僕を歪めていく
ダイレクトに目撃したものですら
ゆがんで感じてしまうことがある
自分の感情ですら疑いながら足跡を決めていく

僕の前提は経験なのか歴史なのか
手がかりは ...
親友との深い絆の
突然一方的に切断され
追放されて初春の雪国
ふらふらいつしか
大雪原に彷徨い出て
ふと唖然 立ち尽くす
己に押し寄せ来る
遥か聳え立つ雪峰の

荘厳にして安らかな頂 ...
夜のベランダ
洗濯物を干していたら
一匹のコオロギが鳴き出した

リリリ リリリ
耳澄まし聞き惚れる

まるで私を誘うよう
少し移動するたびに鳴く

─暗闇で見間違えね
─私は若 ...
タコ助八さん
 
 
10なのにタコ助八さん

中途半端な秋を表わす

深緋のホンアマリリス
秋を堪能したのならば

すぐに冬山に備えよう

 
 
あまり食べ物や飲み物を
美味しくないと想わない
いわゆる馬鹿舌かもしれない
でもほんとうに美味しいものは
みんなと共感できるので
頭は馬鹿でも
舌は馬鹿じゃないかもしれない
わか ...
 君の為に詩を書いた、と
 彼は明け方テーブルでコーヒーを飲みながら
 呟いた

 永遠になればいいね
 と私は布団の中でうずもれながら笑って
 外では朝日がおどり、鳥達がおどり

秋 ...
多方面で
仕事を抱えている
三方面作戦である
私生活を入れると
四方面だ

これをば捌き
返す刀でこれをば
捌き、さば、サバ……
けるかぁ~っ
な昨今

You know I ...
深夜キッチンハイターでふきんを漂白する
ガーゼ布はくたりと色を失い
胸に抱いたわだかまりも
くたりくたりと畳まれていく

寝る前には
わたしのかみさまへ
みもとへ
いかせてくださいと
...
破れた糸を縫うように 紡いだ言葉が、ハラハラと
汚れた過去を洗うように 心に雨がホロホロと
繋いだその手を払うように、一つの意思がムラムラと
笑ったことをかき消すように、怒りの想いが悶々と
悪 ...
私が産まれた九樹の家は
もうない

それは不動産上
他人名義となっただけなのだが
喪失感は計り知れない

一年に数回帰った故郷
夏は藺草の香りの草いきれ
滅多に食べられない
インス ...
空を見ている。朝焼け、風が巻き起こって、

私は贔屓目で、空を真っ赤に染めたくなって、
自分を殺したくなって切実に薬物を求めていて、
私は人工物に汚染されて、そして、
人工的に完治したい、人 ...
なんとなく
の生き辛さが
ここのところ毎日のように降っているなと思っていたら
とうとう玄関先にうっすらと積もり始めた

なんとなく
踏みしめてはいけないような気がして
おそるおそる
...
淡淡(あわあわ)。たばねた頭のてっぺんに今まさにのせている、その小さな雪だるま。それをつねに片手でおさえながら、淡いくりーむ色の肩と細ながい腕を露わにして、露天風呂に浸かっている。けれどもその小さな頭 ... 信じられない悪魔が
あのときの罪を信じさせようとする

親友が浪漫の香りに満ち満ちて
野に咲くけなげな白い花を
好きなタイプと想ったか

素粒子は
天面輝く星になり
ただ悲し ...
風から
熱の失せていくと、
光も冷えて
近づく冬 、

わくわくわなわな 私の闇 
握手をする
そよ風と光

受けて沈黙している
自動販売機、

ブラックコーヒー

ボタンを押す
百五十円なり
ガタガタンッ
出て来た
ブラックを
ちびりちびりとやる
...
わたしもそうであるように
かりそめのうたのように

罅に食い込んだ
潟を
中心とする
もとは海だったが
どれも残さず
しずかに抱いておく

耳のない旅行者を思い起こさせ
あとには ...
冬日和で、いつもは汚れた大気に隠れている星空が姿を現していた。ビルが隙間なく並んでいて、それが地平までずっと連なっている。街道では人々が蟻のようにゾロゾロ動いていた。誰も星空なんかには目もくれていなか ... 何も書けない日には
君の写真を見てみよう
別にもう二度と会えないわけではないのに
涙が出るのは何故?

大切に育てて来たら
最後は遠いところに飛んでいく
そうなった君が
素晴らしい事は ...
髪を切ろうと思います
あなたを想った歳月の長さが
重く私を圧迫するのです
本当は
坊主頭にしたいのだけれど
(ええ、もう、いっそ
墨の衣を着ようかと迷うほどに)
まだ死ぬときではないので ...
白い紙の恐ろしくも先の見えない空間に

黒インクが切り刻んでいく

それでも、白い紙は抵抗を続ける

それでも、黒インクは手を緩めない

白い紙に黒文字が浮き出してくる

ステ ...
狂ったように
アラームが鳴り響く
夢を壊す
目覚めが
無意識を殺す
夜が見当たらない

奮って
闘いに出かける
心の声はしまい込んで
無を召喚する
鈍感になって
刺さったものを ...
さむいので
愛をほどいて
ぼくたちは
薄い布を織った

できるだけ大きくつくろうね

きみが笑ったら
見えている全部のものが
ちかちかひかった

できるだけ
できるだけた ...
真実の芸術は偽りの名誉を超越している。
(ナボコフ『青白い炎』註釈、富士川義之訳)

Verba volant, scripta manent. (言葉は消え、書けるものは残る)
(ナボコフ『 ...
僕らは歩く
九月のふちを
ほろほろと崩しながら

重い夏が過ぎたあとに
おとずれるはずだった
空虚
さえ失われて

行き場をなくした僕らの
可憐な破壊衝動が
あかるい空へ
微細 ...
 気管支炎に近い状態だったらしい。玄関から外に出て車に乗り込むだけで、息が切れて、呼吸困難になり、酷いときはそのまま失禁してしまう。それの繰り返しだった。
 刻みタバコを吸うのに、パイプに近いデザイ ...
秋の夕ふと寂しき本屋帰り


文明にただよい箸を袋入る
パンといえば
惣菜パンが好きだが
ウインナーパンも好き
トマトとレタスのサンドウィッチもいい
でもたぶん人生で一番食べたパンは
カレーパン
辛さの中に甘さがあり
こんがりとした硬 ...
他に何もない日
野原にひとつ
屍があった
今にも、ストン
と落ちてきそうな空を
屍はただひとつで支えていた
誰が手向けたのか
頭の近くに
オオイヌノフグリが咲いていた
たとえ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
十月の雨自由詩825/10/2 12:32
強さや弱さじゃない物自画自計自由詩325/10/2 11:12
此処まで来れば/To Here Knows When*ひだかたけし自由詩7*25/10/2 10:13
コオロギの誘い花野誉自由詩10*25/10/2 9:44
タコ助八さん足立らどみ自由詩325/10/2 8:41
馬鹿は馬鹿でも秋葉竹自由詩125/10/2 7:11
リフレインguest自由詩525/10/2 5:40
できる男?りゅうさん自由詩325/10/2 4:28
God bless you凍湖自由詩325/10/2 2:20
DO IT AGAIN鏡文志自由詩5*25/10/2 1:36
夏の故郷りつ自由詩6*25/10/2 1:32
由比良 倖自由詩225/10/2 0:56
いつか踊れる日のために自由詩525/10/2 0:50
淡淡(あわあわ)本田憲嵩自由詩11*25/10/1 22:06
魔のうた秋葉竹自由詩325/10/1 20:28
五行歌、不離不即ひだかたけし自由詩525/10/1 20:22
私のブラックこしごえ自由詩8*25/10/1 19:43
tailagoonあらい自由詩2*25/10/1 19:18
ケイヴおまる散文(批評...4*25/10/1 17:55
書けない日には桜 歩美自由詩5*25/10/1 17:44
恋を失うりつ自由詩3*25/10/1 16:00
白い紙と黒インク多賀良ヒカル自由詩125/10/1 14:23
歯車自由詩625/10/1 13:11
はるな自由詩325/10/1 12:48
全行引用による自伝詩。 03田中宏輔2自由詩1125/10/1 12:01
九月散歩塔野夏子自由詩7*25/10/1 11:01
クレクレ星人の独り言「自民党の左派議員」23ジム・プリマ...散文(批評...025/10/1 10:36
喫茶大島俳句125/10/1 7:48
朝の食卓秋葉竹自由詩325/10/1 7:00
オオイヌノフグリたもつ自由詩7*25/10/1 6:58

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加筆訂正:
夏の故郷/りつ[25/10/2 1:33]
修正
0.36sec.