一段と冷え込む朝だ
埃色の毛布に包まりながら咳き込んだ
小さな体の快活さに一層むせる
いたずらに温もりをまさぐるそれは
疑問符の尻尾を落ち着きなく振り動かし
そわそわと春の訪れを待ってい ...
生まれる前日の私は
今日の日のことを知っていた
今日に憂いて泣くことを
先に私は知っていた
愛を求めて痛むことも
求めぬ愛に泣くことも
先に私は知っていたのだ
父よ母よ
あなた ...
{引用=
この胸に住まうミノタウロスは
私が死んでも幾等も嘆きはしないだろう
あれの愛した竪琴を
私が壊して極寒のヘブルス河へ捨てたから
あれは今も代わる竪琴を探しているのだ
だから私は死 ...
気分屋なんです
たまに空っ風みたいなオルガンの音が胸の中に回りだして
ああ、あの人が好きだったのだなとか
どうせ死ぬならあの時はああ言えば良かったとか
死んだ犬の事を犬が死ぬ物 ...
なんとなく
繰り返されていく今を
なるべく続けられるように
わたしたちは願い
歌うことさえした
歌うことよりも
大切な今があると知った
わたしたちは押し黙り
声を失いさ ...
スプーンの凹みがきんと冷えていて/くっついちゃった舌とバニラと
水銀の湧き上がる速度いつもより遅いの、ぜんぜん熱なんてない
「純正のクーベルチュール」を用います。失敗しては、買いに ...
ただひとつとしての
ただ 歌だけが ただドブに引き裂いて
すり減らしているけれど 正社員がそうであるように
すぐに確かめようとしては 交差点でブレーキランプと
あのアスファルトを ヘッドラ ...
誰の言葉もないままで綴り続ける小説群。小説とは小説のままだが、誰かの頭へ侵略することはない。今夜にも降り積もる雪のようにして誰それの家を覆うだけだ。競馬場で走らせられていく馬たちのように、今日を空の中 ...
地下鉄は難しい
乗り換えなくても難しい
行く先々で枝分かれしないでほしい
でもまず乗り換えが難しい
地下鉄は地下にある
地面直下だったり深かったり
違う駅名の駅が重なっていたり
同じ ...
映画観に行った
隣で女の子がウーロン茶飲んでる
もしお前やったら、コーラ飲んでるんやろな
最後に1つ残ってたタコ焼き
隣にいる女の子は俺にすすめてくれた
もしお前やったら『食べてもええ? ...
(貴女は、だんだん、眠くなる。)
欲望はいつも、最後に瞳孔をひらかせる。
深く閉ざされた眼をもつ者の数だけ、暗い夜の、虹をみる。
荒野を疾走する犬の群れ。
...
「あなた」
あなたは歩み
わたしに残されたものは
ただの影法師
「ひみつ」
そっと、唱えてみた
遠い昔の
あなたとわたしだけの呪文
「ひとりぼっち」
時が ...
とある惑星は猿が生息するらしい
ある惑星の猿は喋れるらしい
この惑星の猿は社会を持ってるらしい
その惑星の猿がこう言った
「人間を従えよう!」
とある惑星の人 ...
岬の塔に幽閉されていた
風の声を聴き
海の虚無を見つめ
雲やひかりの階段に
来世への憧れを昇らせていた
塔の内にある肉体が
世界を傍観していた
世界は私と ...
日の丸は燃えていた
戦時も戦後も戦前ですら
ふらつく狼煙
靡く先に迷う国旗
ただ
真っ赤に
(神風は讃えるべきものなのか)
神々しい名の裏
数え切れない人柱
...
お前
なんで正月に来てくれなかったんだ
ワシは年越しを
家で過ごしたかったのに
医者が
外出も外泊もダメだ。っちゅうての
お婆ちゃんは
此処に居た方が安心でしょう。って
誰が
婆 ...
* まご
孫という字は
花に似ている
近くで見れば
込み入っているのだが
遠視眼で見れば
花に違いないのだ
わたしは間違っていた
孫を見ていれば
それがわかる
虫けらもあり ...
十兎追うものだけが持つさもしさを笑えるやつは笑うがいいさ
はきすてる言葉の意味を履き違えはく息白く僕ははだしだ
ミンティアをいくつ詰めても笑わない ねぇ午前中 何かあったの?
...
あどけない湿度
風ほどけてそぞろに
空では光や影がであっている
来世への階段を幻視する
遠い空に
春に
屹立せよ風
自殺に憧れるその鼻を
岬のむこう ...
懐かしい夢ならそれきり忘れちまいなよ
それはお前をどんな所にも連れていったりはしない
コンビニエンスストアの裏口に放置された
錆びた自転車を見ているうちにそんなアドバイスを耳打ちしたの ...
立春に咲いた室内のハイビスカスを
一日限りの花と知れば
賞賛が足りなかったようだ
どう慰めたらよかったのか
写真にも撮らずに
亜熱帯のハイビスカスが
真冬に咲く変動としても
その常緑 ...
母は24歳のとき、実業家の三男である父と見合い結婚をした。
父は教養のある人間だが、商社マンにはあいにく不向きであった。
売掛金の回収が滞るとすぐに実家を頼りにして借金をし、
その金は祖母が何時 ...
「もう来んでいいよ」
祖父の入院している病院に行くと
よく祖父にそう言われた
本当にそう思っているのだろうか?
迷惑をかけていると思っていたのだろうが
こっちは会いたくて行っ ...
この日のために生まれてきた
そう思えて
ならないのです
12月のそらは
くもりひとつなく
あたしを包んでいます
ビルディングだらけの近所は
もう二年も付き合っているというのに
無愛想の ...
私の飼ってたハムスターを紹介します。
一代目 むぎ ♂
と
二代目 めい ♀
二人とも
よくわたしのフードで寝てたかわいい子です。
めいの死は腫瘍が原因でした
あ ...
{引用=
赤くて甘い熟れた先端よりも白くて硬くてすっぱいお尻を
齧ったときのほうがずっと春に近づけるんだってさ。
朝から晩までへたのまわりに齧りついたのに、今日の天気は雪です。
舌がただれて痛 ...
今度こそ 今度こそ
何度も同じ言葉を繰り返してきた
そしてまた 同じ言葉を吐く
今度こそ
自分の中の甘え 怠惰
肉と一緒にそんなものたちを
洗い流してしまいたい
他人の視線も気に ...
『あのね、お魚さんがかわいそうだから、たべれない』
・・・・はぁ?
なに言ちゃってんの?
仲間と切り離されて、卵も産めないまま
勝手に釣り上げられて、市場でてきとーな値段で売られて ...
とある学校の とある教室。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴り、これから国語の授業が始まろうとしている。
席に座る生徒、教壇に立つ教師。
A(生徒A) ...
ステージに立つ華やかなスーパースター
観客席の一番後ろから眺めていた
惜しみない声援 鳴り止まぬ拍手
段幕が下りた後も続いていた
誰もが認める素晴らしい才能
ほんの少しだけ分けてほしい
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
フェイクファー
ゆえづ
自由詩
2
10/2/3 9:40
生誕前夜からの手紙
朧月
自由詩
5
10/2/3 8:27
ミノタウロスの竪琴
高梁サトル
自由詩
3*
10/2/3 8:15
微熱少年
tutty
自由詩
0
10/2/3 4:37
光
小川 葉
自由詩
4+
10/2/3 1:18
風に舞う雪を見ている
ことこ
短歌
12*
10/2/3 1:07
詩ではないと破り捨て
番田
自由詩
1
10/2/3 0:50
アメリカドリーマー
〃
自由詩
0
10/2/3 0:49
乗り換えコンパス
海里
自由詩
5
10/2/3 0:41
もし
智哉
自由詩
2
10/2/3 0:35
催眠術師
楽恵
自由詩
5*
10/2/3 0:10
未練
殿上 童
自由詩
11*
10/2/3 0:00
地球という惑星にて
窓枠
自由詩
1*
10/2/2 23:55
来世への階段
吉岡ペペロ
自由詩
5
10/2/2 23:09
神風明くる、日の丸は
窓枠
自由詩
4*
10/2/2 23:02
21時の消灯時間前のこと
板谷みきょう
自由詩
1*
10/2/2 22:48
花ことば
合歓木
自由詩
3
10/2/2 22:48
バカおと子
は やしや ...
短歌
2
10/2/2 22:33
春に屹立せよ風
吉岡ペペロ
自由詩
7
10/2/2 22:20
ハード・ブロウ
ホロウ・シカ...
自由詩
1*
10/2/2 22:18
冬の仏桑華(ハイビスカス)
合歓木
自由詩
1*
10/2/2 22:10
つっかえ棒
伊織
自由詩
5*
10/2/2 21:53
昔のはなし
ありす
自由詩
5
10/2/2 21:46
ベランダ
けさんぼん
自由詩
2
10/2/2 21:42
わたしのペット
ありす
自由詩
3
10/2/2 21:33
((いちご)のつぶつぶ。)革命
夏嶋 真子
自由詩
30*
10/2/2 21:22
ダイエット
綾瀬のりこ
自由詩
8
10/2/2 21:16
いただきます
くろきた
自由詩
6
10/2/2 21:04
言技(コトワザ)の授業、教室のトカレフ
北大路京介
散文(批評...
6*
10/2/2 20:47
スポットライト
1486 1...
自由詩
3*
10/2/2 20:35
4135
4136
4137
4138
4139
4140
4141
4142
4143
4144
4145
4146
4147
4148
4149
4150
4151
4152
4153
4154
4155
4156
4157
4158
4159
4160
4161
4162
4163
4164
4165
4166
4167
4168
4169
4170
4171
4172
4173
4174
4175
5.12sec.