机の引き出しのなか
右の白い封筒には
レポート用紙が五枚
三つ折りでたたみ込まれていて
真ん中の一枚が
初夏の居間、
線香の香りのように
鼻の奥に
ひびき
ねじれて
横たわっている ...
煙草は俺も進むことなく繰り出し、
俺だけが考えることの街。
そうして何の不思議に存在するだろう。
夜や外を歩き続け帰ってきた。
僕は時代が恐ろしい自分を見た。
雨は降って、様々なスピードを見 ...
おとなの恋は

ちょっぴりこどもの恋がうらやましい

なんていうのは、ないしょの話
島にクジラが打ち上げられた、と

近い浜の様子を

遠いテレビが映し出していた。



スニーカーのまま砂浜を渡った。

足を取られはしないよ。

歩き方は知っているから。
...
無彩色の交差点で
あなたは立っていましたね

行き交う車を眺める毎日
通勤人を見送る毎日
グレーの空気を吸いながら
そこに立ち尽くしていましたね

忙しい人々は
誰もあなたを気に ...
ウソの玉ねぎ

剥いて
剥いて
むいたら

なくなる
嘘のボク

「トラはトラじゃないんだよ」

「・・・ああ、トラって呼んでるだけってこと?」

「ちょっと違うけど、そんな ...
隙間の空いた小さな窓辺に
虹色素敵な貴方がいるの
こんなに歪じゃなかったのに
貴方が括った鎖のせいで

凍えそうな真昼のお天気でも
傘は要らないの
雨が降って私を濡らしても
傘は欲しく ...
おもいで

10円玉を握りしめたいつかの少年が泣いていた
こんなにも近くにコンビニがあるのに
駄菓子屋という夢の国は遥か遠くで
疎開してしまって

コンクリートだらけの街並みはいつも ...
夜の冷たいベランダに出て、丸い月を眺
める。誰にも云えぬ悩みを白い吐息で呟
けば、胸底の容器に濁り積もった毒の塊
が、少しずつ、少しずつ、蒸発し、夜の
静寂に吸い込まれ、いくぶんか、胸の重
...
小さな音で聞く
古い音楽のように

今日の何処かに住むような
哀しみであればいい


何より大切な光だと
思えた瞬間を

ふいっとこの手のひらに
思い出せればいい


東の ...
押し寄せる人波の列の後ろで彼は、ぽつ 
んと独り、展示{ルビ硝子=ガラス}の前を移動する人々 
の隙間に時折ちらっと見える、聖画の顔
が遠くから、自分に何かを囁く声に、耳
を澄ましていた。驚く ...
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ


火も灯も陽も否も悲も卑も匪も
吹き消されるなか立ちつく ...
金属が
金属の腹をこする
わたしが生れ落ち
さみしく 生きてゆく
 
 
どこかの外れのような野原に
ひっそりとメリーゴーランドはあった
白い馬にまたがると
むかし死んだ友だちが背中を押してくれる
メリーゴーランドがきれいな音楽とともに
ゆっくりと回り ...
積もった雪に小さな足跡

「犬かなぁ? 猫かなぁ?」

そんなものを見つけると
跡を辿ってみようというのが私の癖

靴に雪がまとわりついて
凍えそうな寒さだけど
とにかく歩いた
...
秋の暮れ

庭の林檎 あかあかと

はずかしそうに 色づいて

あなたへの 恋慕のきもち

みちみちて


美味しい美味しい秋の実ふたつ

どちらが先に落ちるでしょう
私が、外があんまりにも寒いので

手のひらにはぁと息をかけさすっていると

無言で私の手を取り自分のポケットへ入れてくれる


そんなあなたがなんだか切ない
     あなたのことを、『愛してる』だけじゃ 


     だめですか?
ナパ・キャットワンチャイじゃないし
シリモンコン・シンワンチャーも違うなあ
ガオグライ・ゲーンノラシンでも
ヨックタイ・シスオーでも
ムアンチャイ・キティカセムでもないなあ

ポンサク ...
僕には飛ぶことが必要だ
足枷を断ち切って
翼を大きく広げて

僕には飛ぶことが幸せだ
大地を蹴って
強く高くまっすぐに飛ぶ

僕には飛ぶことが
飛ぶことが
必要なんだ
僕には翼が ...
{引用=銀色の月を砕いた細雪
虚飾の街にも、しんしんと
上野発カシオペアはふるさとゆき
すれちがう旅人のなつかしいアクセント


耳の奥では遠い遠い子守唄
かあさんの声、 ...
シスター、魔女たち

「黒い森を、見知らぬ男と女が逃げています。あれたちは、城下の者ではありません」

月光の影(シルエットだけ)


呪われし王の姿、針の雨嵐吹き荒れる棘丘に現す

...
ただいま おかえり
今日は給食おかわりしたよ
そう言いながらニコニコ笑う
愛しい笑顔を抱きしめた

ただいま おかえり
今日はクジラ山に登ったよ
そう言いながらニコニコ笑う
...
どうにも背中が重苦しくて

心霊学を生業にする友に

キルリアン写真を撮ってもらった

すると

遠い昔に白い羽だった

左右の肩甲骨の間に

まあるい暗闇が写っていた

...
夕暮れに迷いこむ

迷いこんだつもりもないのに

迷いこんでいる

青灰いろに

おかされてゆくまえの薄暮

じぶんが何処へゆこうとしているのか

一瞬、いや、しばらく分からなくなる


それはまるで ...
もしも猫になれたのなら
そう、考えた事はないでしょうか?

誰だって一度 もしかしたら
それ以上に自分とは違う なにか
に、憧れるのではないでしょうか


堤防の上を歩いてみました
少しだけ周りの目 ...
 年老いた扉をゆっくり開けて
 ようやく飛び出せる

有酸素運動をしよう
小さな目標を掲げたわたしはアパートの階段を駆け降りて
よく知った町を
道を 歩き出していく

 音楽やヘッドフォンいらず
  ...
ひとりの遊びが鏡へ沈み
逆さの冬と共に居る
指を離し
糸をからめる


雪はやみ 夜は狭まり
呼び声の奥
目をふせている
ひとつの顔


霧を曳く灯 ...
やっぱり殺して欲しくなるけど

君の唄は先に進んで

未来に足が動いてしまう

ストロボはアドレナリンを急かす






ハローハローハロー




全ての祈り、 ...
ストーブの上でことことシチュー鍋、隠し味にシリウスひとつぶ 。
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
よわいほね佐藤真夏自由詩5*10/1/28 1:07
銀座番田 自由詩010/1/28 1:00
ないしょの話殿上 童自由詩7*10/1/28 0:59
ディープブルー・レクイエム岬かおり自由詩210/1/28 0:23
クスノキさんオンガシ自由詩3*10/1/27 23:54
これもまたよーかん自由詩110/1/27 23:46
葬列の夢智鶴自由詩110/1/27 23:45
線香花火窓枠自由詩18*10/1/27 23:43
お月見の夜 服部 剛自由詩9*10/1/27 23:42
チビ松本 涼自由詩510/1/27 23:19
聖画の顔 服部 剛自由詩110/1/27 23:04
ノート(Magma Toulouse1975)木立 悟自由詩210/1/27 22:07
ノート(金属)自由詩210/1/27 22:05
こんにゃく(し)たもつ自由詩710/1/27 21:16
足跡ありす自由詩110/1/27 20:55
秋の果実くろきた自由詩510/1/27 20:40
ある冬の事自由詩210/1/27 20:35
一緒にいたい理由自由詩210/1/27 20:31
人の名前花形新次自由詩1*10/1/27 20:07
飛ぶ渡辺亘自由詩310/1/27 19:50
Sonnet 菜の花夏嶋 真子携帯写真+...24*10/1/27 19:46
Moonlight Shadow楽恵自由詩6+*10/1/27 19:43
おかえり仁惰国堕絵師自由詩4*10/1/27 19:00
キルリアンハイドパーク自由詩4*10/1/27 18:15
街の風景吉岡ペペロ携帯写真+...1210/1/27 17:49
散歩道とわたしとネコ窓枠携帯写真+...4*10/1/27 17:23
散歩道とわたしと白線携帯写真+...4*10/1/27 17:20
冬と羽木立 悟自由詩310/1/27 17:04
後先なく、今蝶澤自由詩110/1/27 16:58
ふゆことり ま菜短歌110/1/27 15:58

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