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車いすを押して歩いた
そんな日があった
Oくんはひざかけをして
「石川さん、こんにちは」と云った

「こんどな お父さんと…奈良いくねん」
寒い道だ
空が透明な血のかたまり
 ....
雪の降った夕暮れ
すっかり冷え込んだ空気の中で
黒いコートのポケットに手を入れると
黒い皮製の手帳にいきあたりました


そう
全てはこの手帳が始まりでした


死神の僕にとっては ....
夕日が雲を燃やして、
今日も夕焼けは綺麗です。


白い雲を燃料に今日も夕日は赤々と燃え続け
鴉が数羽ついうっかり夕日に魅せられて夕焼けの中へ消えて逝き
やがて暗闇を連れて来れば夜の始まり ....
傘を
返してほしい

名残りの雪は
綿のコートには冷たすぎて
ひとりで帰れる自信がないから

あの桜もようの紅い傘は
ほんとうはすこし空々しいから
好きではないのだけれど

 ....
“その名前で呼ばないで下さい”
“約束ですよ”


昔の夢から目をさますと
見なれた白い天井が水晶体に写りました
ベットから見える空の色は群青色に染まっています
いつのまにか眠って
 ....
“眼鏡の度があってませんよ”
 
俺には死神のじぃちゃんがいる
母さんの名付け親だ


父さんが死んでから
母さんは死神のじぃちゃんと二人暮しを始めた
俺が面倒を見ようかとも言った ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる

玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前  ....
何を言っても
嘘っぱちになっちゃいそうで
僕は
んくんっ と 
喉の奥に今 出てきかかった
何か を のみ込んだ

いつか
君がお婆ちゃんになって
僕もお爺ちゃんになった頃
その頃 ....
いのちの外れをふらついて
月が見える窓にもたれる

二月の終わり

ねむいは深い深い深い

ベッド
指先がまくらの影をつきさして
おきあがれない
おきあがれない

芽が ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた

 ....
闘え洗濯機!。

三時のおやつはケンタッキー。
おさるの籠屋はモンキッキー。
カラスが泣いたらウッキッキー。
カツラがずれたらウッシッシー。

羽ばたけ蠅叩飢。
 ....
うたを綴る
ひとつ ノォトに
うたを紡ぐ
ひとつ こころに
今日の言葉を装い
明日吹く風を纏う

雲に似て
恋に似て
刻々とかたちを変えるその憧憬を
留めるため

小さな引き出 ....
透明になる
季節の変わり目には
どんどん色素が失われ

地図上に引かれた
ぶっきらぼうな交差線を
どんどんほどいていく


今日をほどけば、
明日のかけら
冬をほどけば、
春の ....
  (本日の天気・九官鳥曇り)

天気予報士が少しくぐもった声で言った
昨日の予報では
(スズメのち晴れ)
小さなさえずりは 集まって
高音と 空へ抜ける
清清しい朝に撒き餌して
集ま ....
“言葉にはきちんと止めを刺してあげなさい”


俺のじぃちゃんは死神だ
母さんの名付け親だから
血が繋がっているわけではないけど
昔からよく遊んでもらって今も良く遊びに行く
命がかかわる ....
もしも許されないなら 
この瞳を抉り出して捧げますから
貴方の薬指を飾る石にしてください
 
蝕まれてゆくのはいつも正常な意識ばかりで 
何かを伝えようとするたびに奥歯が軋んで
上手く ....
神保町にゆきたい
中央線でゆきたい
半蔵門線でもよい
おれはもうだめだ
あとのことはたのむ
おれの好みをみつくろって
何本かのエロDVDをたのむ
あの店だ

神保町にゆきたい
どう ....
実際の所あれは
鴉のようにも見えたし
人間のようにも見えた

真冬の朝の
まだ明けきらぬうちに
紫色の空を
私たちは見上げていた

凝固につぐ凝固
雪よりも白く美しい
骨を包んで ....
君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく涙を流してきた



君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく命をかけてきた



なぜなら
そこに世界で一番大切な真実があるから



 ....
人生を
長い坂に喩える人がいる

きっと僕もその長い坂にいるのだろう
どのくらいの地点かはわからないけど

どうして登るの?
と聞いてみたくて見渡した

登山家みたいな人が近くにいた ....
あなたは どこへいくの

ペンペン草に 絡めた心
持て余して

工場の 煙に
後ろずさって
怯えてた

風が 未来に往くのか
過去から いつ来たのか

座りこんでた くさっぱら ....
“白い蛾が産まれると困るのでしばらく家を出ます”
“追伸”
“白い蛾を見ても殺してはいけませんよ”
こんな置手紙を残して
死神が家から居なくなりました



いつも一緒にいた名付け ....
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だぱすかちん!

(あー)鷹鷹鷹鷹鷹鷹すかち ....
屈めた背中を ゆっくりと伸ばすように
季節は移り変わる
それは水指に潜む 小梅の性
三寒四温の質感を受けいれては ひとり悦に入る

 
(ああ 春は素敵な季節
(水指の渇望は 
(滴り ....
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける

あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
“回転木馬は月夜が本番ですよ”
目の前をスキップしながら語る死神の後を
私は諦め半分で歩いていました


夏の果実は真っ赤に熟しているというのに
少し遅めのマリッジ・ブルーが私を襲っていま ....
  切り絵(題材)
   「少女」



ただ真っ白い紙でした 私たち

切り絵師は 無を有にする
柄に美しい細工を施した
銀色の先端鋭いハサミで
すんなりと手足の伸びた
可 ....
きたへ うつる ほの を
しゃくりあげ おおう て

そりは それていく ゆき
あけて あんでいく いと

かたまれない かげろい
かまれるたび ゆりゆれ

つけた げんの なまえ
 ....
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる


壁の時計は
ゆるり ....
帰るから
もう帰るから
といいながら
帰らないでいる
ひとりの男
夕陽眺めて


空は大きい
空は小さい
どちらだろう
飛行機がきりとる空
ロッカーから見ている

 ....
ふるるさんの自由詩おすすめリスト(4575)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
それぞれの時間- 石川和広自由詩5*06-2-27
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[_ゆうやけ_]- 渕崎。自由詩106-2-26
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死神と私_−旅に出るから−- 蒸発王自由詩9*06-2-25
俺と死神_−夕焼け眼鏡−- 蒸発王自由詩9*06-2-25
光の滲む雨の夜道を- 服部 剛自由詩18*06-2-24
約束- さち自由詩8*06-2-24
手のひら- 石川和広自由詩8*06-2-24
二台の洗濯機における青春の一考察- たりぽん ...自由詩37+*06-2-23
「_闘え洗濯機!。_」- PULL.自由詩8+*06-2-23
うたの肖像- 銀猫自由詩18+*06-2-23
フューチャ・コンストラクチャ- ピッピ自由詩806-2-22
あぁいを_叫ぶ!- 千月 話 ...自由詩12*06-2-21
俺と死神_−失恋の殺し方−- 蒸発王自由詩10*06-2-19
破綻- 落合朱美自由詩22*06-2-19
神保町にゆきたい- ZUZU自由詩32*06-2-19
冬の風景- 和泉 輪自由詩17*06-2-19
ラブレターを書きつづけた男の遺言状- 恋月 ぴ ...自由詩32+*06-2-19
長い坂- アマル・ ...自由詩906-2-18
ペンペン草の_頃から- 砂木自由詩2*06-2-17
死神と私_−白い蛾−- 蒸発王自由詩10*06-2-16
_- ピッピ自由詩5*06-2-15
小梅のエスキス- 恋月 ぴ ...自由詩26*06-2-15
春まだ浅き- 銀猫自由詩21*06-2-14
死神と私_−回転木馬−- 蒸発王自由詩7*06-2-14
少女は感情移入する- 千月 話 ...自由詩14*06-2-13
鳴る_足跡- 砂木自由詩7*06-2-12
早春- 銀猫自由詩18*06-2-10
やめない- 石川和広自由詩5*06-2-10

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