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ゆびさきを、したさきを。するりと、ふれるかふれないかで、はわせるぼくら。しろいからさ。くろいからさ。いきつもどりつをくりかえして、どこかとおくへいこう。「あとじゅうねんたったら」っていって、そしていっ ....
二時間待たされたあげく
僕はタクシーの助手席に通された
運転席の医者がちらりと僕のお腹を見ながら
おめでたですね、と言う
何か心あたりは?
そういえば確かに最近酸っぱいものの数ばかり ....
すずなりだすずなりだ
耳の実、枝にすずなりだ
煮てさ焼いてさ
食いましょか
木の葉で隠してあげましょか
すずなりだすずなりだ
耳の実、枝にすずなりだ ....
フゥー…ンと
電気で動く電車は走る
「兄弟仁義」を歌う
酔っぱらいのオジさん乗せて
オジさんをを見つめているのはサラリーマン
プリンスホテルの紙袋をぶら下げて
その紙袋 ....
夏至祭の夜はちょっと冗談じゃすまされない
めくるめくまばゆい星空で
あちらこちらで星タバコの煙がたなびいて
あたしは楕円形の星座早見表を片手に
例年どおり田んぼのあぜ道で
偶然を装って土 ....
「 (数個「唖」焚くと)
梅を凛と振るうと 陽、あの葉も似通った
擦った熱と螺慰安ぐる 玩具達のマーチ。」
。
。
....
久方の親の家にて
車を借りて
まだ新しいそれは気分がいい
エンジンの音
窓の開きかたも
カセットから流れてきた音楽まで
フォーエバーヤング
65を過ぎた父が
免許を取ったのは5年前 ....
曇天の午後に
無地のワイシャツが眩しくて
コウモリ傘がひらく
つかめない顔
剥げたマーブルチョコになる
昔、親戚で夏休みに
「みきちゃんがおっぱいさわるのでいけん」と言われて
蚊帳で
あみあみの仏さまの絵や
あみあみの今まで死んだ歴代のおじいちゃんやおばあちゃんや赤ちゃんの写真をみて
お母さん ....
そのて そのほほ そのめ
おっているものを わたしは ながめていた
そのどこからも よみとれる やさしさを ながめていた
わたしの かんかくだけは いつだって ぼんやりして
じ ....
海と川が戦った。
海の巨大なタコが
川の魚とバトルを繰り広げ
タコはスミをはき
自分の体まで真っ黒に染めた
魚は海に塩をまき
海水はしょっぱくなった。
最後にはどちらが勝ったのか?
....
ゆらめかないで うろたえないで
しずんでしまわぬうちに
そのてで すくって すくって・・・
みずかがみ ゆらめいて うろたえて
みずを かく て また まにあわない
ぼくらのてに の ....
亀を探している
けれど亀はなかなか見つからない
今日の僕は
誰よりも龍宮城へ行きたいというのに
いじめているべき子供たちもいない
九月になって
みんな風か何かになってしまった
....
こころのなか ゆるやかにおきて じわんとこぼれた
こんなにも あふれて こぼれてゆくのに
わたしのなかから なくならない かなしみは
よっぽど そこなしなのか、と
ようきなかお した ....
だきしめている とけてしまいそうなもの
にぎりしめている そんざいを たしかめていられるもの
ほろほろと ゆるゆると ほどけては みつめあう
おだやかな キス
あしたは さむくても い ....
ずろんとした
ペラコート羽織って
くしゃけたブーツ
踏み鳴らし
古寺の階段をやじろべえ歩きしていると
乾いた枝葉 たくさん浮かんできたけど
口遊んだのは
甘茶蔓の花
子狸のかぜ
「メリーゴーラウンド」 6
アイスクリーム
ようくんの手はあたたかい
わたしの手はどちらかというと冷たくて
冬なんかは
部屋に入るとじんじんす ....
プレゼントしよう
占領された暗い地図に
閉ざされてある
吹雪の愛を
あてどない水の記憶に
映っている
銀色の伝説を
それとも遠い空で
黙殺された
真実の吃音を
いい ....
ちいちゃな芽をぶつぶつと
たくさん出してた 春
嫁いだのに
お前の担当だなどと
親に 言われ
私に 実を選られた 桃
収穫の時を迎え
みためにも 柔らかく 香ばしい
台 ....
ショーウィンドウに陳列されている
マシンガンの前にくると
少女はいつも立ち止まり
その色や形に
うっとりする
名前も聞いたことのない国で
戦いが始まった
と、今朝ニュースで言 ....
さんぽのとちゅう
とてもきれいなびんをひろったので
もってかえって
まどべにかざった
なんだかものたりないので
もやもやしていたきもちをつめこんでみると
ゆうがたには
びんのなかでと ....
あの人の好きな牛乳羹を持っていくことにしました
手作りを重宝するあの人のことですから
わたしの選択肢としては何よりも手作りが一番だったのですが
朝から冷蔵庫の調子が悪いようで程よく牛乳が手に入り ....
朝靄の中
頼りない影を引いて
配達夫は世界の悲報を配るのに忙しい
昨日のキスは二人しか知らないこと
ベットに傾けようとしたとき
「今夜はいや。」と云った君の
声の湿度は僕の鼓膜しか知ら ....
ミネラルウォーターに沈む電球らで
ボトルの中の水面はゆるい光を着込むと
洛陽に染まる
儚い海で
椅子も防波堤になって追想します
波〜オレンジに騒いで
配線コードも〜鯰〜
....
夜の海で眠る
夜は海だ
ゆらゆら揺れる波の上で
何度も投げ出され
海に飲み込まれる
人は
ほんとうは誰もいない
というかわたしもいない
わたしは小さなばらばらになる
隙間に水 ....
のぼろなかば
よる
よろけ
ねじれた頭に
語りなる
沼がある
鳥から上げ
蛙と呼ばれ
沼はさい
脳のなかを
這いまわ
る ....
虹を ばらばら に します
少し きららん を ふって
指の隙間から 消えていこうとした
お祭 の 花火 で
かりん かりん
心持ち 軽く いためます
虹は い ....
キュウリが!キュウリが!キュウリが!
本来の使い道とは違う方法で使用されているではないか!
このキュウリは食卓に上るのか!
キュウリ農家のがんばりは無駄になるのか!
などと考えている夜 ....
みず の たま
くわえた くち
さえずる
ささやき
とおれない きのう は
おっこちたよ
まぶしい
あさ
「メリーゴーラウンド」 4
数学
わたしがまだ小さかったころ
という表現は
何歳くらいを示すのだろう
白板にマジックペンで数式をならべる
....
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