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絶対割れない泥団子だよ
あの山の土と水に
恩と憎しみ混ぜて
ぎゅぎゅと固めるとできるんだ
それを繰り返すこと十年
鉄のボールみたいでしょ
と少年に手渡すと
彼はすぐにコンクリート ....
薄い蛍光灯と
白い壁の部屋で
壊れる寸前でいた
強い太陽の光と
自然色の街並みを
瞼で焦がれていた
鍵など掛かっていない
歩けないわけでもない
ただそこにいた
壊れる寸前 ....
2007/06/20
さて今日は、
この辺でお開きと致しましょうと
缶蹴りをしたつもりの鰹節の鉋に蓋をして
戸棚に収めてニルバーナー過程に入り ....
{引用=
【 お読みくださる前の諸注意 】
1.これは北大路キョウコさん(誰?)へ贈る詩です
2.男性の方は「キョウコ」の部分を好きな女性の名前に変えて
女性の方は 御自身の御名前に ....
水の流れのはじまるところを想像していた
爪でつけた引っかき傷の薄くなって消えていくのを見つめながら
それはスピードについて考えることにとてもよく似ている
夕暮れはいつもゆっくりと訪れたかと思うと ....
その人の
麦藁帽子の影落とし
額の重さが
夏になった
{ルビ空中線=アンテナ}に張ってある
鬼蜘蛛の巣が
霧雨にぬれて
{ルビ銀色=しろがねいろ}にゆれている
風を孕んだかなしみが
失せた振動鳴きつくす
ああ
空中 ....
よく見る夢の中で
会ったこともない自分が
苦い微笑を湛えて
母親のようにやさしく
手を振っているのが
そのまま来いということなのか
戻ってやりなおせということなのか
遠くてよく見えないの ....
パラライカ、とか言って意味はよくわかってないのだけど、響きがいいのでピープル・ナーバス。なんでみんなそんな?なんでみんなそんな?と繰り返してグラスの中のラムを「ラム酒」とか言ってみる。ナーバス。が散ら ....
1998/06/28
しかし、SRは軽快に、
小粋に走りたいものです
400ccが本命でしょうね
もう少し軽く、足回りも華奢に
街乗りでは今のは少し重 ....
普段は絶対に使わない漢字を
みんなはすらすらと書いている
そんなことぐらい
書けて当然らしい
でも手紙や作文の書き方を
ほとんど知らない
当たり前のことが
わからなくなっている
複 ....
ひと足踏み入れば
彩る花弁の甘い香りが
しあわせの時を与えてくれる
いつの日も
六月の雨に濡れている足が
軽やかに茨を縫って進み
見え隠れする背中を追う
赤い薔薇、白い薔薇、あなたの ....
ぼくを飲みこんで黒く星めいてしまった
午前2時の
愛想笑いがすずしく響く夜に
夏がぼくらを均等に汗ばませてからかった後に
もやもやとやるせない断崖を絶壁するのです
きみはあたかも宇宙のように ....
{引用=「序」
万華鏡に
甘い想い出だけを そっと詰めて
くるくるまわして のぞきこむ
金平糖のじゃれあうような
さらさらした音がはじけて
あまりの甘さに 歯を痛めて ....
転がりそうで
転がらぬ
歪んだ花瓶に生けられて
まばらに咲いた
ひまわり達
打ちひしがれて、皺くちゃに、
首を折って{ルビ俯=うつむ}く者。
背丈を伸ばした頂で、 ....
夏が浮いている
ぷかぷかと気持ちよさそうに
今の季節を楽しんでいる
どこまで行くのだろう
夏が泳いでいる
ちゃぷちゃぷと気持ちよさそうに
今の季節を喜んでいる
いつまでいるのだろう
....
あぢー
暑いよぉ
あぁ 暑い
あちー
あぢー
なんやねん
この暑さは
クーラー欲しい
クーラー欲しぃ
クーラークーラー
クーラー クラクラ
クラクラ クーラー ....
ヘンリー 私の膝の上でお眠り
窓辺に当たる雨の音を聞きながら
時々は 可愛い耳をぴくんとさせて
解った振りをしてくれれば いい
ひとり言を 話すから
....
はっぱがね 雨でぴてぴて おちてきて
どうろに ぺたり
はりついた
きをつけの しせいで伏せる はっぱたち
もう帰れん もう
親の木に
風吹いて とばされてても
おぼえてる おぼ ....
プラットホームに無数に付けられた
チューインガムの黒点が
未熟な夏の気温を
幾分か下げている気さえして
ぎんいろの屋根に逃げ込む
そこから視界に飛び込む紫陽花の
無防備な一片は
まだ ....
山の奥に入って行かなければ
採ることのできない昆虫が
都会の真ん中にたくさん生きている
虫網を使わなくとも
高価なお金で獲得できる
採る楽しみよりも
持つ楽しみに変わってきたのだろうか
....
夕暮れ
母校の校庭の隅に立つ
{ルビ巨=おお}きい{ルビ欅=けやき}に額を押しつけ
涙を絞って泣いていた
この木のまわりに穴を掘り
子供だった僕等の宝を入れた
卒業前のあの ....
ひたむきだから
汗をかく
それは
おろかであるかも知れないけれど
ふしあわせの向こうが
しあわせであったり
するもので
虹は
しずかに消えてゆく
あおぞらがき ....
一 「ミッシング・ピース」
手渡されたたった一枚の
欠けた切符のように
行き先でもなく
日付でもなく
空白のはずなのに
それ以上に大切なものを
どこかに忘れたまま
....
はじめての深呼吸は
君に会えない夜に
街灯にうかれた虫たちを
見上げる時の角度で
波を見上げる魚でもない
雲を抜き去る鳥でもない
手に入れた感情の
空虚な その熱さ
埋 ....
近頃やたらと
涙もろくなっちゃった
なんでかな
自宅で映画の予告編を眺めていても
気がつくと
ぽろぽろしている
自分に気付く
やっと梅雨入りしたんだってね
紫陽花は
お隣 ....
草色の羽
水はじく羽
鈴の手を聴く
鈴を見る
夜と宵
光と声が
同じでいられる影のなかへ
指は撫でるように沈みゆく
荒れ野を見つめる
片目をふせる
はざまゆ ....
緑の山に響くのは
わたしの声か 呼子鳥
夏の滴りに濡れそぼち
わたしはわたしを呼んでいる
遠い風に乗り響くのは
わたしの夢か 呼子鳥
それともあのひとのささやきが
わたしの耳もと ....
祝いのメロディのなか
少し照れたおまえは
肩をすぼめて優しくゆれている
ななつのロウソクの灯を
遠く、近く
瞳に映して
{引用=
おまえの生まれたときを思い出すよ
(パパ、気絶しち ....
黒揚羽が横断歩道を渡る
触覚から送信された
メッセージをつかまえて
少しばかりのやりとりをした
それが最初で最後
横断歩道はもうない
黒揚羽が暮らす部屋の匂いも
知ることはなかった
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