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ナマケモノ の
うごき は おそい
ナマケモノ を 思う とき
僕 は 息 を すって はく 回数 が 減る
そして
ナマケモノ の
ココロ を 思う とき
僕 は 窒息 し ....
ぼくのひかりは
うでやはなやせいきを
たくさんのチューブでつながれ
えがおもなみだもことばも
みんなうばわれ
ひたいのほねをほぞんされたまま
やみのなかをさまよっている
やみのなかでたた ....
遠くにいる人を想っている
列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
あなたはきっと
優しい声と、やわらかな睫毛を
いとしいひとに沿わせながら
年金や家のローンのことを話し
子どもが生まれたら
どのメーカーのビデオカメラを買おうかと
冗談まじりに相談した ....
ねこのひげ
のびる
のびる
どんどんのびて
からだじゅう ぐるぐるまき
ぱっとみ
でかいけむし
ねこのひげ
のびなくてよかった
ほんとうによかった
赤と緑が
美しく共存する
いつからかクリスマスのシンボルとして
家々に飾られるようになった
花を守るために
葉が変化したという
赤い花苞
この世界には
今も ....
凍った地面で
ハンドルを誤って
突っ立っているだけの電柱にぶつかり
運良く傷一つ無かったのに
進み方を 踏み込むべき場所を
忘れてしまったので
仕方なく
クラクションを鳴らし続けてい ....
軋む
一歩ごと
軋む
心ごと
逃げ込んだ森は
甘美な瀞が満ち
わたしは愛しい景色を
凍る爪先で犯してゆく
痛む
一言ごと
傷む
一夜ごと
明日を司る月が
昨日 ....
質に入れたはずの女房が
ある日ひょっこり帰ってきた
質流れでもしたのだろうか
おかえりというと
ただいまもいわず
お茶だけ
のひとことで
台所に立ちお湯をわかしはじめる
そのうしろすが ....
今日も遠い北のはずれでは
北風がつくられている
私は妹の手をとって歩きながら
「ごらん、あれが北風だよ」と
すり切れそうな雲の端を指さして言う
すると雲は
少しずつ形を変えなが ....
多くの人は肉が好きで 野菜が嫌いだ
柔らかいものが好きで 固いものが嫌いだ
小さい頃 母さんによく叱られたっけ
「好き嫌いせず 何でも食べなさい」
多くの人は明るく楽しいことが好きで
....
床に落っこちて卵が割れた
平凡な日常のひとコマ
のはずが
切れて怒鳴りだしたわたしを
誰も止められない
というか
誰もいない
冬になると寒い寒いといつも言っていた
君の最後の言葉は
寒い
だった
雨が降っていた
君は雨が大好きだった
どんなにたくさんの雨粒達がアスファルトに打ち付けられても
”雨”の一言で終 ....
猫のミーが
窓から初雪を見ている
たんぽぽの綿毛よりも
静かで美しいそれは
いつか別れた母親の
しっぽの色だった
ミー
君の耳も
同じ色をしているよ
幾日か後
妹の手を引いて
池まで降りていった
石畳は少し先の
見えないところまで続いていた
水面には遺影に良く似た温もりがあり
生き物たちの息継ぎまでもが
今ならわかる気がした
....
つるつると
つるつると
言葉が
見ている端から
頭上を滑り
相手は
張り付いた笑顔のまま
透明な
大きな
風船の中で
飛散した唾の天井
語る言葉はひとつも
届か ....
きみはきみんちの猫が
病気なので
結婚式には来られないと
朝メールしてきた
安物のハンガーみたく
燕尾服を着たぼくは
そうかいそりゃ大変だ
いいよケッコンなんてまたにしようって
ニコニ ....
秋は不思議
木々は なんだかにぎやかで
どんぐり坊やは 力強く歌っておどるし
風はやたら はやく はやくって。
僕はどうしたらいいのかな?
って くまがいうから
僕は おなかを洗ってもうね ....
冬空をかき消す、
光る街に男と女は集まる。
単調なクリスマス・ソングが、
公園通りに響き渡る。
今夜、
何十人もの、
サンタクロースを見た。
トナカ ....
ここは
いつも広くて
息が白くて
冷えてて
がらんとしていて
音は全て霞んだ帳の向こうから
聞こえて
私は
怒っていたし
恨んでいたし
頑張り過ぎてたし
叫びたかったのに ....
ふわりと舞う雪が
街の灯りを反射して
今夜は蛍祭りだ
初夏の焦燥をも凍らせて
激しく雷光を放ちながら
吹雪いても、唸っても
季節が渡っていくというのに
冬の丸底フラス ....
るぅ、
りる、
りらぁ。
ふるりらぁ。
小さく、
目を開けて。
鍵盤の上、
踊ってるよ。
こびとさんたち。
....
無音で降り続ける
、雪、雪、雪、
視界に入ってく白さは
すべてのものを白く、
白くしようと必死にも見える
目の前を流れ落ちる雫は
無残にも敗れ去り
散って行く
流れ星
すべて ....
夢の無い画面の端に
流星群が見られると記されていた
濃紺に澄んだ空は
白い あるいは銀や朱に
闇を切り取られている
湿り気の残る髪が凍え
湯上りの匂いが後ずさりする
夜着 ....
僕達の未来に影をおとす
心無き者のあやまち
ひとごとと思いながらも
惨たらしい事件は
人と人の距離をはなしていく
いろんな事情があるにせよ
やっちゃいけないことがある ....
僕らには何らかの足と
時間があるのに
階段はいつも
非常口の奥で
しんとしている
「何階ですか?」
機械のゆみこが訪ねると
「トナカイです」と
どこか遠くか ....
冷たくなった幼子を
か弱き両手にひしと抱き
二度と帰らぬ温もりに
涙を流す母と子に
一体何が言えるでしょう
甘きは全て子に与え
苦きは我が身に受け止める
其れが母と知っていて
私に ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように
蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
夜店で買った
金魚が死んだ
汚れた水には住めないと
金魚が住める綺麗な水に
私は二度と戻れない
他者の言葉に傷ついて
赤い涙を流すから
金魚の住めない水になる
他者の心の物差しで貴方の ....
{引用=
ねぇ、サザえさん
あなたの住む町の
空はいつも青空で
夜空には必ず星が瞬いて
ご近所さんは誰も親切で
悪人なんて大して悪人じゃなくて
ねぇ、サザえさん
人目を憚るようなわ ....
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