すべてのおすすめ
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誰も傷つけないように
貝殻を拾いにゆこう
まだ潮が高いから
ゆっくり 遠回りをして
(神様の邪魔をしないようにはできないのよ)
踏みしめる靴 ....
こんなにも黒が
似合っていいものか
ゆらゆらと漂うようにそれでも
しっかり全てをわかっている雲は
僕を見下ろしたりはしない
不思議なものを検索すれば
きっと僕の目の色がヒットするの ....
思い知るって
すげえ言葉だな
思い知ったら
血も流れない
バリャス・トリンケで縛れ
夜は潮が嘆くからさ
バリャス・トリンケで縛れ
おまえの 恋も涙も
―――夕日の中で
....
澄み切った青に目を洗浄したくなる
一緒にいたい
その言葉の所在を
水溜りに映った景色の奥底まで生き埋めて
朝がちゃんと訪れるようにと
祈りだけを外気に沿わす
私もあなたも
肌色でした
....
少女が、朝起きだして
足もとで夜の色をした猫の背を撫でる
まだ体温もあがらない内に
手のひらに忍び込む温もりに少し汗ばむ
私の温度ではない、と気づかないまま
薄いカーテンの裾を引く 細く ....
じめんがないているようにみえるのは
わたしがないている足で歩くからで
なぜ足がなくかといえば
それは顔がわらうからだ
じめんが泣くと顔がわらう
だからあしたもわたしはわらう
地 ....
花粉症で 鼻をズーズーいわせている君が
小さなくしゃみをした
花粉を拡大すると 意外に刺々しいもんだから
眼球じゅうに花粉が突き刺さっている図を想像したら
ドキドキドッキンした
そのド ....
生まれ落ちた刹那 知らずに交わした彼との契約
知ったのは 知識と言う名の塗料に心が染められた頃
私の手に握られた 小さいな砂時計に心底怯えた
誰が決めたのか それには全ての終焉が刻まれていた
....
ぼくは詩人
何かを理解したり習得してこそ
過去になる
今日もまた
朝の散歩をしていると
少女に出会いました
自分の知らない花の名前を
図鑑で調べる
彼女は現在に夢中
....
指先を齧って
お互いの血で
真っ白な大学ノートに書いた婚姻届に
お互いの名前を書こう
幸せになろう
ゆうやけ
5時のチャイム
早く家に帰らなきゃ
笑って泣いてまた明日
大好きなマ ....
風が吹き抜ける
うたから零れる水滴に
滲んだかなしみを知る
きみを包む町から
初夏の気配を纏って訪れたうたは
インクの匂いをさせながら
紙を静かに滑り落ちて
こころの中に海を創る
....
ただよって ふかく
抱かれて ひろがり
水となって しかし
すべてを忘れ 風の
かなたで あふれる
かなしいときはいつでも
文房具屋さんへゆくの
駅前のデパートの一階へ
夕暮れに自転車にのってゆくの
いろとりどりのペンで
ためしがきができるわ
あの人の名前を思い出さないように
一筆 ....
ゆるしはなく
叫びは消え
川に照らされ
独りになる
雨は去り
夜になり
小声は咲く
とどめの白
とどかぬ花
水と葉 ....
朝にぱっと咲いて
パッと縮む
朝露を吸って
シャキッとする
小学生の成長日記
芽が出た
葉が出た
花が咲いた
朝の名誉=朝顔
笑顔で送り出してくれる
俺も頑張らなくては
....
ゆっくりと時は流れていく
時間は永遠の旅人とだった
月明かりが妙にまぶしかった
小さな子供たちが
はしゃぎながら僕の横を走っていった
僕にもこんな時期があったんだなと
....
あなたは、遠い所に行ってしまった。
追いかけたりはしない。
きっと、私には和光のほうが似合うから。
私は、今日もダンス教室の窓にへばりついて、
電車が通り過ぎるのを、ただ眺めるわ。
....
潰えていく芽
親指と人差し指で ひとつひとつ 丁寧に摘む
それが適応だと
呪文のように呟いて
人間を枯らして
死んでいくのは楽しい?
楽しい?
....
去年も
そして
一昨年も
きみらは
ふたり
よりそうように
ここに
咲いていた
去年
そして
一昨年
ぼくらも
ふたり
よりそうように
ここを
歩いていた
今年 ....
ぼくは詩人
大胆にも謙虚さがあれば
それはそれで
その変化は大きくなる
今日もまた
朝の散歩をしていると
卯の花に出会いました
ここにも夏の訪れ
5枚の花びらを重ね ....
静寂の水面に一石を投ずれば
波紋がゆらり、影が波立つ
月もまた冷ややかな横顔を
一層歪めて泣き笑いする
この橋の名を面影橋と人は呼ぶ
月明かりの下で我が影を
水面に映せば見えるとい ....
部屋の入り口に傘がかけてある
黒いのと水玉模様の傘
「晴れたから・・・・」
帰って行く君の頬に
朝の光が白かった
今はもう雨の日どころか
台風の季節も過ぎて
....
部屋の隅から流れ出した水が
青く揺らめいて
わたしを覆ってゆく
もうなにも聴こえないように
もう何も感じないよ、とつぶやいてみると
すこし笑えた
口元からポコポコと
泡が出て行っ ....
ぼくはイヌムギ
麦に似ているけど
人間にとっては有用ではない
でもそれは人間が勝手に決めたこと
今日もまた
朝の背伸びをしていると
子供に出会いました
どうやらぼくが邪魔 ....
わたしは先生をやっている
算数、国語、理科、社会
みんな教えている
それはきっと
わたしが彼らより先に生まれたからだ
子供たちは勉強をしている
将来の夢を尋ねても
返 ....
反対側のホームで君をみかけた
何年ぶりだろうか
初めての恋らしい恋
付き合いらしい付き合い
喧嘩もしたけれど
いつも寄り添っていた
譲れない所もあったけれど
分かり合って ....
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旧市街のプラサに
仮設テントが建って
ワインの試飲祭が行われた
一週間続く
ぶるじょわなお祭りだ
入り口で
一ユーロでグラスを買って
あとは一杯一ユーロで ....
ベルトコンベアに乗っかってスプレー缶が流れてくるわけ
これにキャップを付けていくのが僕の仕事なわけ
僕はペイペイなので片手にひとつキャップを持って付けるわけ
右左 キャップ補充 右左 キャ ....
あの夜一瞬掴んだあったかい
あったかいその腕で
あなたはずっと
守りたかった人がいたのね
あなたの歌声で
あたしよりもっと
元気になったりする女の子が
....
本当のことを云おうか
詩人のふりはしているが
私は詩人ではない
と谷川俊太郎
たかが詩人と黒田三郎
さて僕はなんと詩人なんだぜって得意だが
いつだって僕の詩は僕で溢れかえっている
本 ....
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