あなたはあなたのとっておきの古ぼけたカメラを手に取り、
にやにやしながらその背中を開けて一本のフイルムを装填する。
あなたの細く美しいその指で、とてもやさしく、繊細に。
私は暖かい暖炉の前で ....
朝霧が幻想的な雰囲気をもたらすこの森で私はあなたと会おう。
この森の閑寂さをもって、心を平静に保ち、私はあなたを迎えよう。
その切り株は木陰にあるけれど、柔らかい朝陽が差し込む特等席だからあな ....
日差しの強すぎる午後、私は貴方を想う。
道端に投影される光線に強い生命力を感じて。
貴方のその強靭な生への意志は、私の活力となり、
未来へと続く豊潤な果実を実らせる。

先人の放った言葉 ....
パチンと弾けとんだ
洗濯バサミ
ひらいて、はさむ
どんなに風の強い日だって
あなたがいいというまで
ただもくもくと
しがみついてきた
のに

繰り返されてきた
しごく簡単な仕組みが ....
真夜中に石畳の狭い路地を歩く。
すべての家々の窓は閉め切られ、孤独のうちに
私は己の半身と夜を語る。
時の歩みはいまだ遅い。

真夜中に浸る欲望を持つ者の頭はたえず動いている。
昼間の ....
髪の長い 古き艶を残した黒髪のお前
その素肌を包み しなやかな 黒髪もくびれる 
男には 備えられない 弾力に水が弾く 潤い 
控えめな 鈴蘭の香り

女という生き物の魔の魅力に跪く 甲にあ ....
足首ひねり激痛ひろがる青空
君のいえまで後すこし
文学すてて
お祝いしましょう
今日は君のたんじょうび

コンクリートぬらす通り雨
言葉でつくられた虹ひねり潰し
現代詩すてて
お祝い ....
    風の入らぬ蒸し風呂部屋で
    汗を拭きつつもろこし齧る
    年に一度の逢瀬より
    うだる暑さに流されて
    来年こそはエアコンに
    冷たくされたい女の ....
人生は線分上にあるって誰かが言ってた
僕は線分の上で踊るバレリーナ ちょっとすね毛が醜いが歌だって歌えるさ

発酵した愛なんても〜沢山なんだ 純粋な惑星に住みたいんだ ポパイとオリーブみたいにね ....
コーヒーにミルクを垂らし
スプーンでかき混ぜると
渦の中から喋り声が聴こえてきた
「明日はゴミ出しの日だよ」
うるさいなあ分かってるよ
と思いながらカップを覗くと
超小型の牛が泳いでい ....
それは雲のように
日々の中で常に移り変わり
漂い歩く

それは波のように
荒れ狂い激しく
静かで穏やかに

それは木のように
5年 10年かけて
成長してゆく

それは花のよう ....
 

何時の頃からか詩が化けている
病身の助けになればと書いてみた
介護詩は気味の悪い怪語詩に
看護詩はよく解らない漢語詩に
理学療法詩はまさかの自爆消防詩だ
イガ栗養蜂詩になりたいと打 ....
静かに腰を下ろす 吐息のような暖かい風

風使いは風伯の子供

神に習い 風を吹かす 意味を込めた透明のキャンパスに釘を打つ阿吽

日差しを素直に浴びた 褪せたカーテンは
風使いの遊戯相 ....
     「 流れ星がいま落ちた 」


0の あすなろが あっけなく逝ったとき 流れ星が落ちた
1の はじまりが あっけなく逝ったとき 流れ星が落ちた
2の なおざりが あっけなく逝 ....
やまびこの遠く澄み渡るを聴く。この連嶺の偉大さよ。
夏にいまだ白く残る雪を携えて、今、この世界に君臨する。
比類なき荘厳。重厚な交響楽。
私はただその頂にて感嘆し、言葉を失う。

母なる ....
小高い丘に立ち、眼前の大海原を見つめる二頭の馬。
風になびくたてがみで呼吸しつつ、何故お前らはそれほどに発汗する。
水平線が地球のほんの一部を露呈してはいるが、
それさえお前らの足元を脅かし ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり

食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
闇の帝王がその音色を奏でると、聴衆の動きがはたと止まる。
このトランペットの音は全ての世界を超越していたのだ。
そこに新たな魔王が音色を重ねた時、聴衆はもうその場から逃れる事すら困難だ。
夜 ....
胸のつかえ

苦しみ

全て
だれのせい?
(おまえがわるい)

どうしてみんな
わたしをわるものにするの?
(おまえがわるい)

本当に悪いのは
(おまえがわるい)

 ....
小麦色の肌に濡れた瞳 花びらのような唇 流れるような亜麻色の
そんな君は夏の贈りもの

僕の目の前で踊っているのは やわらかな奇跡優しい愛の歌
しなやかな腰のくびれが 眼に残像を焼きつ ....
 それぞれの理想の楽園で、ただよう魂を見よ。


  君たちにも見えるだろう。
  笑っているのに目にはたくさんの涙を浮かべているんだ。
  なぜって、それはわからないよ。
  わから ....
見上げた
遠い青は
海のものなのか
空のものなのか
わからない
そもそも
ここは海なのか
それさえも
忘れてしまった



浮上する
どこを
目指して



まとわ ....
ほどよく生きる 風にまかせて
古木のように悠然と大地に根を深くはりめぐらせて生きれたら
若木のようにしなやかにすっくりと空をめがけて伸びれたら
どんなに素敵なことだろう

でもいまの自分のう ....
今宵の月は魔物。
天空の漆黒はその臓腑を抉られうっすらと白い血を流す。
私は憤然としてそいつに立ち向かおうとするのだが
姿すら現さないなんて卑怯ではないか。

今宵の月は魔物。
愛すべ ....
閉じられた瞼は
眼球にやさしくかけられたさらし布
或いは
フリンジのついた遮光性の高い暗幕

時折
なにかに呼応して
波打つように
揺れる

ベビーカーのハンドルに止まったちょうち ....
声ってなんだろ

なぜ声がほしくなるんだろ

落ち着くつもりが

言葉がとまらなくなる


金のことばかり考えている

さっきまでのことに

執着してしまっている

お昼 ....
大切なもの すてられないもの こだわって
でも時はすべてを 風化させてゆく砂
眼に焼きつけた君の横顔 しなやかな指の運び 密やかな息遣い

階段の手摺を 君がもたれかかっていた重みを ちょっ ....
ガーベラ バレリーナの背筋の通る首のような 滑らかな
その首かしげ

少年も青年も 性を見ずに純粋に触りたくなりそうな 一目惚れの可愛さに
くちもとが 止まる
世界が止まったと錯覚する 若い ....
プラスプレッシャー 黄色い金色 華火のように感じ
前へ 進み 
上向きに 昇り   向かい風を 迎い浴び

さらにさらに 頂きへ天からの はしごさえ 見向きもせず

プラスプレッシャー そ ....
おそらくは
やわらかな春の香り
おそらくは
かぐわしい早乙女のような
おそらくは
この世に用意された
おびただしい
喜びと悲しみのあわいで
おそらくは
それは
幻の香り

さく ....
HALさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝方の嫉妬- ヒヤシン ...自由詩7*13-7-11
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99年前- 左屋百色自由詩8*13-7-8
笹の葉うだる- 石田とわ自由詩17*13-7-8
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流れ星が_いま落ちた_(他二編)- るるりら自由詩10*13-7-5
新たな道標- ヒヤシン ...自由詩7*13-7-4
現代詩とは?- ヒヤシン ...自由詩7*13-7-2
りりあん- そらの珊 ...自由詩21*13-6-18
Kind_Of_Blue- ヒヤシン ...自由詩8*13-6-18
甘え- 莉音自由詩213-6-17
夏の贈りもの- 梅昆布茶自由詩1013-6-17
一人娘と。- ヒヤシン ...自由詩4*13-6-17
天辺- 伊織自由詩4*13-6-13
ほどよく立ち枯れる- 梅昆布茶自由詩1113-6-13
罪業- ヒヤシン ...自由詩6*13-6-9
おさらい- そらの珊 ...自由詩26*13-6-8
声ってなんだろ- 吉岡ペペ ...自由詩313-6-4
遠く美しいもの___憧れ- 梅昆布茶自由詩813-6-4
ガーベラ_踊りたくて- 朝焼彩茜 ...自由詩11*13-6-4
プラスプレッシャー- 朝焼彩茜 ...自由詩513-6-4
花まんま- そらの珊 ...自由詩22*13-6-4

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