涙を、

光ばかりの静寂に落とす

邪悪な光は冷気の中でたどたどしく転び

火だるまになる

器を焦がしてしまった

とても新鮮な空気を吸いながら

涙を、

月の中の悲し ....
わたしから切り落とされた白い手が
向こうで手をふっていたのです

交差点にはひっきりなしに
びゅんびゅんと雲が行きかうものですから
どうしても渡るきっかけが
一歩を踏み出す勇気が
つかめ ....
 何気ないひとときがとても大切に思える朝。
 光はまだ淡くカーテン越しに差し込んでくる。
 今を生きている事に幸せを感じ、与え、受け取る。
 闇夜の呪いがゆったり溶けてゆくようだ。

  ....
 黒い手鏡にお前はお前の影を映し
 真夜中に発汗する。
 ぬめりを帯びた白い肌はうっすら染まり
 不安の糸をその指先に絡めた。

 不協和音の営みがその役割を終えても
 残された不安は ....
澄んだ空 霞がかる頃

蕾は次々と押し出され

揺れるまだ冷たい北風

自然と近づき合った 間もなく



また明日ね と迎える未来から

また今度ね と迎える未来へと

 ....
聡明な目が おきゃんに くすりと笑ってる
黒板の端から端へと 飛び回るプリマドンナ
人差し指のプロジェクタースイッチが効かないときの
パソコンに急ぐ あのお方のご様子は マドンナなの  ....
まるで世界の中心だ、
と言わんばかりに虚勢を張っては
わたしを試そうとする

そんなところも
実にあなたらしく
ただ微笑ましく見つめるだけで十分だった

久しぶりに感じたあなたの空 ....
貴女に初めてまみえた静かな夜の舞踏会
私は氷漬けになってしまいました
白魚のような指先に軽くキスをして
貴女は月のような頬笑みを浮かべて
互いに頷いた

初恋のような電撃が私の胸を貫き
 ....
出会っても
離れるのは必至
二人はまるで孤高の猫

月の隣の星もう見えない
一週間前まで
ぴったりと
寄り添っていたのに

泣きたいのに
笑っている
右手は探している
手放して ....
心を疑うと実母に電話で言われ、
ああこの人は、還暦を過ぎて尚、心が純粋であったのだなぁと眩しく思った
肉親に傷つけられすぎて傷つくことに慣れた私の心は
年を重ねるごとに、まるくまるく丸みを帯びて ....
立ったまま
枯れている
あれは
孤高の命

もうおひさまをおいかける元気もないし
だれかをふりむかせるような輝きもない

けれど
おまえがひまわりで
凍えながら
戦い続けているこ ....
話したことは何一つ思い出せない。
まだ暖かな手を握っていた。
力の抜けた足を擦っていた。

家にたどり着いた後無心のまま
言われた事だけをこなし続けている。
「名前を、呼んでいるよ。」
 ....
笑顔



進路
みんな僕の事を神と言う
でも僕は神様じゃないよ
だって僕は人の子を産んでないから
親は賢くならなければいけない
担任は一年だが
親は一生である
担任とケンカして
一番困るのは
親のほうである
親は
子どもの成長のために
担任と協力しなければいけない
雑に服を脱ぎ捨てて そのまま
日を跨いでも 変わることはなく
抜け殻は そのまま
時が経っても 消えることはない


そのままが 一番いい
勿体ない気もするけれど
使い切れてないノート ....
風には色がない
想いにはかたちがない

自身のすべてを解ってもいないくせに
何かをひとに伝えようとこころみるも
手応えひとつ得られず

脱け殻となって
風化する前にもうちょっと
生き ....
空に浮かぶ星を掴もうと手を伸ばし
星をつかんだけれど星はまだ空の上にある
確かに星は僕の手の中にあるのに
目の前に映るアレはきっと気のせいなんだ
掴んだ物はこの手の中にあるから

葬式をし ....
河川がわらう
私のしたのだれそれに、私に、ふまれてきた、歴史ある石畳がわらう

なにをそんなに、しみったれた顔しとるのじゃ

と、かれらは、わらう

私は、私たちは、人工で加工され補強さ ....
ほんとうの自分のことを
わかってもらうことは
誰かをそっとこころのなかで
信じるということでした

あの日を 
僕らが生きていること
すでに静かな風が通りすぎるように
深い森林と広い草 ....
卑弥呼よ
日の皇女
貴女は愛しい
愛しい
アマテラス

竹取に光った貴女は
千年の女王なのだ
月に還ってしまった貴女を求め
ぼくは明日を夢見てる

そうだ
斎宮跡で
ぼくは船 ....
かつて風船には二種類あった

空気より軽いガス製と
人間の息製と

人間由来の僕らは
空を飛べないはずだった

小さな手ではじかれて
ほんの少し空を飛んだ気分になって
じべたに落ち ....
スマホはいろいろな機能がつきすぎだ
ガラケーに変えたが
それでも理解できないものが
いっぱいついている
僕は電話とショートメールがあれば
十分だ
うっかり手を出して
身に覚えのない請求が ....
それが
ゆりかごであれば よかった
あるいは
護摩供養であれば よかった

起きること は
ときに
起こってしまうこと に
すり替えられ
溶けない涙が湧き出し
炎は風となり散りゆく ....
つながらない電話
部屋の隅のディレクターチェアーで
幾本目かの煙草に火をつける

どの時代の便りがこの暗所に届くかはわからないが
いま結像しているものの光源に想いを致す

混合オイルでし ....

おはようを云いたくない時にも
おはよう、と云う

ほんの少しほほえんでいたかもしれない
本意ではないし
嬉しいからではなく
茶柱が立っていたわけでもなく
それは
毎日の習慣だった ....
昔昔のことです

「ソックタッチ」という商品名の速乾性液状糊のスティックがあった
糊といっても紙を貼りつけるものではない
靴下と足を貼りつけるものなのだ
ずり下がるという引力の法則に抗うこと ....
仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
あの頃
きみはまだ産まれていなかった
着床しない
小さな種だった

人はなぜ産まれてくるんだろう
人はなぜ産むんだろう
いつか手ばなす命であるのに

わたしが
影も形もない頃
少 ....
糸をつむぐ
それはかつて
繭だったものたち
それを産んだものは蚕という虫
それを育んだものは桑の葉
それを繁らせたものは桑の木

ふるさとを発つ時
小さなかばんに
宮沢賢治の詩集と
 ....
HALさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- moote自由詩6*18-5-29
信号のない交差点- そらの珊 ...自由詩17*17-3-10
朝に想う- ヒヤシン ...自由詩11*17-3-4
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春~graduation~- 讃岐どん ...自由詩2*17-3-4
青い鳥の飛来- るるりら自由詩13*17-3-4
答えを出すのが正しいわけではないということ- AquArium自由詩417-3-3
クイーン- レタス自由詩417-3-3
暮らし- 猫の耳自由詩317-3-3
- 水菜自由詩617-3-2
冬のひまわり- そらの珊 ...自由詩25*17-2-10
霜の声- 梓ゆい自由詩117-2-10
平成29年2月10日(金)- みじんこ自由詩217-2-10
かみ- リィ自由詩1*17-2-10
- ホカチャ ...自由詩1*17-2-8
部屋- 黙考する ...自由詩117-2-7
風街ろまん- 梅昆布茶自由詩13*17-2-7
自己- リィ自由詩1*17-2-7
風をうたう- 水菜自由詩3*17-1-26
そっと君から信じてもらう光景に- りゅうの ...自由詩22*17-1-25
千年女王- レタス自由詩417-1-23
風船革命- そらの珊 ...自由詩19*17-1-23
スマホ不安- ホカチャ ...自由詩1*17-1-23
おなじになれない- 末松 努自由詩5*17-1-22
つながらない電話- 梅昆布茶自由詩517-1-22
つくろい- そらの珊 ...自由詩10*17-1-20
わたしたちの靴下はいつだってずり下がってはいけなかった- そらの珊 ...自由詩19*17-1-19
仄か香り、人- 水菜自由詩18+*17-1-18
風花のことづて- そらの珊 ...自由詩21*17-1-18
糸をつむぐ女- そらの珊 ...自由詩23*17-1-4

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