革命的な言葉を口にしながら
麦わら帽子の海賊たちが船出する 
追い風 あふれる秋色の陽光

夏をふりかえらない はしゃぎ声に
バルーンの剣を空に 掲げ、

略奪のためでも
自己の利益の ....
臨月でお腹の大きい妻が呼んでいる。
僕はいつもの公園で二日酔いの頭を抱えながら、
三歳の息子と遊んでいる。

繰り返し繰り返し
同じ砂山を作っては壊し作っては壊し、
何回作っても彼の作 ....
目が覚めると氷になっていた
何故氷だと解ったのか解らない
ただいつも透明になりたいとは思っていた

実際氷になってみると大層不便である
声はおろか身動きすら出来ない
時間と共に布団に吸い込 ....
欠けて往く、
桃からみどりの昏さへと
消失している中で
君は誰にもいえない、と云った
ぼくにさへ
膚から、更々と
かわいた芳い香りが
鈍化する烈しさで埋められてゆく
その透間に眠りがあ ....
禁断の実を食べたのでした

僕らはよく笑う高校生でした
僕らはよく悩む高校生でした

ああ、でも赤い実を食べたばっかりに
帆船の入った瓶のように
海は小さくおさまって
ポケットの中で眠 ....
からだがからだを残して震え
雪のはじめのひとかけらを知る
もういちどの無い
もういちどに咲く


底まで呑まず
わずかに残る空を見つめる
青は低く
灰より遠く
 ....
薄紅のネム天辺に咲き残り夏の限りを見送っている

風に挿す飾りのようなミズヒキの合間をそっと抜けて行くもの
 
秋植えの球根花屋に並びます眠り姫おいで土の褥に

ベランダの雑草大事に見てま ....
{引用=1986年版}
 背骨が痛い 

背骨が痛い、背骨がイタイ、セボネがイタイ
コシボネがイタイ
{ルビYou=腰} {ルビtoo=痛}?
犬にも生理痛があるかしら
尾を立てて嗅ぎ回 ....
横顔にぴしぴしグマアミグヮー
濡れぼそりながら
私たち家族おまえの骨を探して歩くさぁ
野原道を彷徨うよ
さっきまでね、
青く尖った蘇鉄が生い茂る庭先にいた
玉虫は突き刺されて
空に ....
モスクを見つめ
そうして いつまでも 眠るのだろう 宿で


トルコ人の詩集をめくり
私は 思うのだろう 絨毯について 
暇人なのだろう 私なんて
飲むのだろう チャイを トルコに着いた ....
高くばかり吹いていた風降りてきて翻る葛の葉裏の白さ

金も銀もまだ咲いてません少なくもこの風が来た道の限りは

せいせいと水色の空の低いとこに三日月そっとすくっと立ってる

西はイリ東はア ....
≪テーマ ; ポロシャツはダサいか≫

関東びと 「はい、襟があるとこがダサい」
近畿びと 「襟はパリッとしてませんとな」
東海びと 「釦もだせゃ〜で。駱駝のシャツみてゃ〜で」
九州びと 「 ....
うすら寒い夜にはホットジュピター
地球人はずっと宇宙人を探していたので
まず宇宙人のいそうな星を探すことにしました

ぼんぼこ燃えてる恒星よりは
生命体には惑星だろうと
まずはカニ座の55 ....
人の声がしていた
気のせいかもしれない
聞かなければ、
聞かずにすむのかもしれない

鬱蒼とした密林の獣道らしかった
薄日の差し込むそこは、鳥が時折 過ぎていく
朝ならばもう、あたしは学 ....
らららららららららと空が笑った

らららららららららと君は真似る

 ストッキングも
 重いカバンも
 肩の上がらない窮屈なスーツも
 何も知らず持たない君は
 綺麗な声でらららと ....
電話がかかってきて
行ってしまった
幸せになるんだ
といって

コケリンドウの
花をみつけた
ちいさな青
の付け根のあたり
淡く
消えそうなものに
私はいつも憧れる

たくさ ....
台湾人がやっている置物屋で買った
誕生石にまつわるブレスレットを腕に巻いていたら
霊能者にさんざん罵倒され
軒下に巣食っていた日除けの蜘蛛
ジリジリ逃げる
堕胎した子を洞穴まで連れて ....
              

真夜中に揺り起こされた
見知らぬ男が側にいた
男は声を潜めて、島を焼く、と短く言った
これから島を焼くのだという
どこへでも好きなところへ逃げろ、そう呟いて ....
運び出された棺は小さかったので
担ぎ手は四人で足りた
会長は、喜寿を過ぎても出勤していた
迎えの車がリムジンだったのは
会社の沽券に関わるだけの事で
カーヴに技術を要するサイズだったのは
 ....
真冬の寒い日
葉がすべて落ちて
魚の骨が起立する
銀杏並木の坂を
ゆったりと降りて行く

僕は何の理由か気づかずに
気づかないまま
躓いてしまった
小石一つ無い道だったはずなのに
 ....
遠く山の{ルビ頂=いただき}で
待ち焦がれた炎は消え
緑立つ少年の波は
今や金色の秋に燃え
激情は嵐を忘れ
ただ思い出を吹きすさぶ

燐光、空たかく
せいのびせども
つまさき立っても ....
{引用=

( 乾いた木のままでは つらいのです )
( 秋がやってくるなら なおさら )


通り雨の大粒な なみだのような冷たい滴に
もうこれで 夏が終わるのを知りました
すぐにや ....
恐竜は鳥になってしまった
大空を羽ばたくかわりに
偉大さをなくした

朝 にわとりが声をあげる
恐竜の飛べない子孫が
景気よく声をあげる

より大きなものを知るためには
偉大であって ....
{引用=
夜の鉄塔に
不意に生える街
怯える目を
置き去りにして
黒々と
増える

天辺から
樹が生えたかと思うと
それも鉄の塊
夜が音を立てて吼えた
音にならなかった
だが ....
「The end of end」

いつも、夜が明ける頃には羽ばたいている、僕の羽。
(小さな卵の中の、予め雛鳥と記述された雛鳥)
いつも、夜が明ける頃にはふるえている、僕の羽。
 ....
わたしの家族は、みなそれぞれにパソコンを持っていて、わたしはといえば、専用のものはないのだが、家族供用とされた一台はもうほとんどわたしだけが使っているので、実際はそれがわたしの占有のようになってい .... テッポウユリではないのです
夏の終わり
花期をたがえて
今頃に咲く白い花

例えばアカザやブタクサ
夏草でいっぱいの四角い空き地の真ん中に
丈高く唐突にすくっと一本だけ
そんなのがタカ ....
希望があるから絶望があるんである
絶望したくなかったら
希望なんぞ持たぬがよろし

数独を解くのに飽きたわたくしは
今日七杯目の焼酎をつぎながら
わたくしの幸運なる結婚生活について
(た ....


その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
{引用=



雨ざらしの、皮膚の、角質層に浸透しない乳液と、老廃物で崩れ
た二重と、汗ばんだ呼吸で、余計に湿度を寄せて、抜け落ちた獣
の毛が、二人の表面に貼り付いてとうとう一対の獣になっ ....
高梁サトルさんのおすすめリスト(1411)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
旗のもとで、- 月乃助自由詩15*10-9-19
- ……とあ ...自由詩14+*10-9-17
最後の薄い(未詩・独白)- プル式自由詩510-9-17
彷徨する春- 梶谷あや ...自由詩610-9-15
赤い果実- 瑠王自由詩8*10-9-15
瓶天- 木立 悟自由詩510-9-14
September_Sepals- 小池房枝短歌2*10-9-13
出血大サービス24YEARS_BELOW(尾籠)- salco自由詩7*10-9-13
洗骨- 楽恵自由詩6*10-9-13
夢にイスタンブール- 番田 自由詩3+*10-9-12
寛ぎはじめた九月- 小池房枝短歌3*10-9-10
ラコステ遊(すさ)び- salco散文(批評 ...8*10-9-9
ホットジュピター- 小池房枝自由詩610-9-8
密林からの- 月乃助自由詩11*10-9-8
雨と無知- 222自由詩2+*10-9-7
りんどう- 佐野権太自由詩21*10-9-7
洞穴墓- 楽恵自由詩9*10-9-7
焼島__- 楽恵自由詩8*10-9-7
ミニミニおやじのミニな終焉- salco自由詩4*10-9-7
友ー躓きー- ……とあ ...自由詩9*10-9-5
あまりりす- 瑠王自由詩4+*10-9-3
ピノキオ- 月乃助自由詩12*10-9-3
恐竜は鳥になってしまった- 佐々宝砂自由詩6+*10-9-3
酸化した街- 真島正人自由詩5*10-9-3
絶語- 古月自由詩4*10-9-2
妹とパソコンのこと- はるな散文(批評 ...10+10-9-2
たかさごゆり- 小池房枝自由詩7*10-8-31
訣別- 佐々宝砂自由詩8*10-8-31
歌声- ……とあ ...自由詩16*10-8-30
分解するのが男の子、解剖するのが女の子- 手乗川文 ...自由詩12*10-8-30

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