心をいためたり
落胆したり
この時に 生まれてきてしまったのなら
理由があるとしても
違った世を生きることができたら
やってくる未来へ
生まれ変わる

億年の先にする
林檎の香り ....
その日、誰かの足の裏を見つけた
それは画家の自画像のように剥き出しで
裸足であることがこんなにも美しいという衝動
初めて僕の中に生まれたのかもしれない
それは、離れない

空気が重なった力 ....
ウワの空はキケンだ。
何かと見落としがちだし話も聞かずに出来ない約束してしまうし、
気がつくと目の前の人が怒っていたりしてさ。

冬の空もキケンだ。
何かとうつろいがちだし風の音で勝手な夢を ....
{引用=
目をそらした
愛の数は数え切れない

唇はいつも
濡れてふるえていた

恐ろしいもの
巨大なもののざらつきを

指先は認識していた

冷たい水の中に
氷を入れて
 ....
 
 
ささやきが切符になる
私は列車に乗ることを許される
植物の蔓などでできた
自動の改札を抜ける
切符に自分が記録される
ホームへと続く階段を上る
一度も下ったことなどないのに
 ....
人魚が落とした真珠のピアス
水の都の旅人を
沈む陽が遠く海を染めるまで
静かな寂しさに導いてくれる

遠い日の面影だけ映して
消えた貴女を追いかける
黒く塗られた渡し船は
揺れる水面の ....
波音に吐息は溶けて泡になり水の香りを身につけた肌 間もなく熱情は冬の下に眠る
鈍る空気の衣に袖を通し
理由のない予感に胸骨は青々と
眼の奥の恥ずかしがりやは瑪瑙、震える

背中の闇に呼ばれてる
(または夢、幾層もの熱が見る)
ひとつ節の ....
ただいっしんに首を振りあたまの中の炭酸ソーダを泡立てる。

ぱちぱちとはじける泡の数だけあなたに言いたいことばがあるの。


泡も抜け残酷なひとが通りすぎ鏡 ....
ひと夜の

ひと月の

いちねんの・・


同じ星が巡っているだけなの


深い 井戸の 底みたいに

深く 底の ない 瞳におちて


ひと夜の 永遠を 閉じ込める
素股
 性風俗業界用語で、精神性を重視した男女交際のあり方を指す。禅で言う公案、
 フランス語でサルトル・エ・ボーヴォワール。


素敵
 人類のみに特有の、抽象表現の1類。

 小 ....
天には無数の星 またたく

地は暖かく 柔らかく 足の下に息づき

踏みしだく傍から 草の香り 立ちこめ

天 はるかに高く 清冽な星々は

夜の闇に ひっそりと たたずまう

星 ....
今まで歩いて来た道の途中に
弱くなってきた自分がいる
山を越えてしまえば忘れてしまうはずなのに
心の中に悔いが積もり積もってしまい
泣けてくるのはなぜだろう。



音はしないが空気の ....
心はいつも溢れる洪水の岸にあるけれど
この身は独りモロッコの砂丘にある。

鳥が落とした棒切れを拾い上げ
星形の砂漠に
蜘蛛と猿の地上絵を描く。

砂紋を横切るように
てんてんと残 ....
朝みた空が
あまりにも白かったから
空を突き抜けて太陽を殴りにゆきたかった
気持ちよく生きてこうって決めた朝なのに
なんでこんな灰色の空なのか腹がたったから

ぱらついてきた雨に どうにで ....
柔らかな日射しに包まれて
梅のほんのりと香る今日の良き日に
鳥となる準備は整った
目まぐるしい日常の中に
留まることを許してもらえない代わりに
整理整頓を行うための箱を貰ってきた
捨てるべ ....
朽ち果てた誰も訪れる者もいない廃園
寂れた石畳の道をひとり歩く
色褪せた花壇には花一輪すら咲いてはおらず
春を謳歌していた面影はどこにもなかった

かつてこの花園で一輪の花を摘んだことがあっ ....
{ルビ辛夷=コブシ}の白い花が
ほころんでいました
図書館の前の小さな広場に
冬の終わりを 告げるように

けしてそれは、桜のように
春の訪れのあでやかさなどでなく、
可憐な細い花弁 ....
今日の夕食は、牛のステーキだった
レアにしろ、ミディアムにしろ
それはもう食べ物にしか見えなかった
それはほんの少し、葡萄畑の匂いがした
僕達は一瞬だけ、目一杯の緑
風を感じてしまったのだ
 ....
やけどみたいに広がった傷跡は
消えないこれからも私からは

生まれたこと
生きてきたこと
ここまできたこと
に どんな意味があったのか
まだわからない

生きる意味がわからないから
 ....
太陽の下で、町には向日葵が咲き乱れていた。

待望の赤ん坊は、女の子だった。
腕のなかに眠る小さな娘をみて
母親は待ち望んだ願いがついに叶えられたことを知った。

夫は、妻である母親を顧み ....
     俯いている
  
     苛立ちはこころを駆け
     涙は机に下垂る

     ー愛に育まれた女たちは
      夜は眠る時間だと
      知っているから
   ....
まっさらな 白いガーゼを 赤く染め 私は大人になりました



きっと前世は 人魚だったのかも 私の間に 海があるから



体内に 地球を抱いて 丸くなる 愛おしむ程 母になってく
鳥が惜し気もなく近づいてくるのは

私達の間に窓があるからだろう

だから私は捕まえて、檻に入れる

柵の隙間から指を差し伸べ

初めてその声を耳にする

それがなんて悲しかったこ ....
葛城山の一言主神は

悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言
言い離(はな)つ

葛城山の一言主は
若建(わかたける)※1の
悪事(まがごと)一つ糾せなかった。

葛城のウカラ ....
ラッパ鳥のダンス
応える相手のない
悲しい求愛のダンス

ふさがれたふたつの耳孔の奥では
季節のほとんどが熱帯の雨に閉ざされている

光る螺旋を降る
大気は息苦しく湿ったままで
密林 ....
 
 
明日晴れたらさ
勝浦に行こうかな
仕事なんて休んじゃってさ
海が見えるよ
朝市だってあるよ
そんな時間には
着かないかもしれないけれど

外房線に乗るんだ
上総一ノ宮行き ....
母が愛用していた足踏みミシンは
居間の隅っこを定位置にしていた
毎日使っていたわけではないが
学校で雑巾を持って来いなんて言われると
その夜はかたかたと音を立てていた


ミシンは
物 ....
ちょっと勇気いるんだよね
あたりを見回してひと気ないの確かめたら
ちいさな箱のなかへ素早く潜りこむ

ペナペナなカーテンを閉ざせば
箱のなかにはなんとも顔色悪い薄倖そうな女がひとり

あ ....
その少年は風船を手に降り立った

そして私にひとつの物語を説いて口に指をさした

それは私のようであり、また別の誰かの事のようだった

少年は無垢な笑顔とは裏腹に私と目を合わそうとしなかっ ....
高梁サトルさんのおすすめリスト(1411)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ほころび- たもつ自由詩610-3-4
ゴンドラ乗りのセレナーデ- 楽恵自由詩1310-3-4
人魚- ことり ...短歌610-3-4
間もなく熱情は冬の下に眠る- 瑠王自由詩4*10-3-4
「_炭酸ソーダ。_」- PULL.短歌4*10-3-4
星の巡りの・・- ゆびのお ...自由詩210-3-3
サから始まる語義凡例・ス〜チ- salco散文(批評 ...5+*10-3-3
DAWN- ゆびのお ...自由詩110-3-3
しんどう- ……とあ ...自由詩5*10-3-3
チェビ砂丘- 楽恵自由詩1010-3-3
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卒業讃歌- 中原 那 ...自由詩9*10-3-3
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辛夷- 月乃助自由詩13*10-3-3
食卓で泣いた日- 瑠王自由詩12*10-3-2
理由探し- 朧月自由詩210-3-2
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俯いて- 鵜飼千代 ...自由詩22*10-3-2
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ある窓辺- 瑠王自由詩1*10-3-2
一言主- ……とあ ...自由詩5*10-3-2
セルバの雨- 楽恵自由詩810-3-2
勝浦- たもつ自由詩1110-3-1
ミシン- あ。自由詩8*10-3-1
うつすひと- 恋月 ぴ ...自由詩17*10-3-1
風船の少年- 瑠王自由詩4*10-3-1

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