『 おさないかけないしゃべらない 』


いちにち5分の雑談を
できれば重要でない類の
たわいもないおしゃべり


5分くらい血を拭いて
5分くらい涙を乾かせ
幸福なPessi ....
つぶやく、と、言葉が
僕をポケットにする
だから何でも入るし
ピアノだって上手に弾ける
ピアノを弾くと父はだんだん丸くなり
丸くなった背中を母が高く馬跳びする
着地したところはす ....
手をのばせばつかめそうで
指のあいだからこぼれ落ちてゆくもの
きらきらと きらきらと
それは光っている 踊っている


   *


春の訪れ、光まぶしいこの水辺
まだ若い水草がさ ....
与えていたものが奪わざるを得なくなった時
疲れきった略奪者は晴れ空の下で力無くしなだれる

奪われたものは声高に嘆き
足並みの揃わぬ涙は花を咲かすほどでもなく
今では何を望んでいたのかもわか ....
私は誰かになりたくて
なりたくてなりたくてたまらない
のに だれにもなれない

私は 同じ私でいることさえできない
この瞬間にも別の私になっている

記憶の
なんと曖昧なことか
心の ....
俺の汚れた背中
崩れかけのブーツ
タバコの臭いのジャケット
くすんだ髪

涙はまだ流せるる

闇雲な声
尖がった喉
しわがれた足首
蚤の付く脛

涙流せるる

べらんめぇ
 ....
 夜になる
 部屋の中にカラスがやってきて、出口を求めて飛び回る
 壁紙はズタズタに破れ、床には一面黒い羽根が散乱し、白壁には至る所に血痕が見え隠れしている。
 壁面の古傷はとうに変色してドス黒 ....
間違えないで、空


ざくざくと刻んで煮込む白菜も
頬を薄く赤く染める風の痛みも
機械みたいにぎこちないゆびさきも
そろそろ片付けようと思っていたのに


ちらほらと芽吹いている梅の ....
見えない冷たさ
夜の手のひら
わたしわたされ
ひらめく見えなさ


指に映る指の影
花でくるみ ひとつ剥がし
鳴る夜の外
夜の外


やわらかな針
風 ....
  実朝の末期知るなる大銀杏八百年後の雪に折れけり

 夢自体めったに見ないし、まして樹木絡みの夢など、木を相手の仕事をしている割には見たことが無かった。

 それが、今日の未明、倒れる大木 ....
二番目の器の中で
笑っている子供たち
悠久の久しさは 星と星の小径のように
細く 遠い
それでもきっと声は届く
道を横切れば
そこは尖端
けれども進む
未開の道標を踏みしめ

膨ら ....
(月を黒い種に、太陽を色彩の影のない輝きの雨にして)

ほんのりと甘い、果物の匂いがした
乾いた風が吹く緑の丘の上から
眼下に広がる果樹園を見下ろす
頭上の雲から誰かに見張られていて
けれ ....
止まない雨だった

優しいままでいられるほど嘘つきではないから
まだあまり汚れていない窓ガラスに向かって
冷たい視線を送り込む
反射した感情の行方を知っているくせに
しばらくそこに立ち止ま ....
 
 
雨上がりの軒下で
兄はひとり
シュレッダーになった
わたしは窓を開けて
要らなくなったものを渡す
最新式なのだろう
やわらかな音と振動で
兄は細断していく

ダイレクトメ ....
{引用=


愛なんてコンビニでも買えるって どれが愛だかわからんのやけど。


さみしくて漂流したくなったさかい、貯金おろしてロフトに行くわ。


星空をさんきゅっぱで買ってきて  ....
{引用=

さようならを二回いった
一度目はさよならっていった
くちびるの端で酸素よりかるく、さよなら、って
昨日の二度目のさようならは
きみの眼に沈むぐらい深く、さようなら、っていった
 ....
トント※1の笑い

遠くの空に一握の希望
RJのブルースに語る話はない。
近くの海に一片の愛情
SHのブルースに唸るフレーズはない。

ワクワクした空間に
言葉を埋めることが
唯一の ....
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え



ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで



カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に ....
白い壁を見よ

神秘のベールを纏う白い肌の君よ
徐々にはだけてゆく官能を追う
我らすべて君の虜、白い肌を這う尺取虫
全貌を望み君の乳房で眠る、あるいは
君に裏切られたものは落下して大地に横 ....
前職を辞めた理由はって面接で問われてもねえ
誰もが正直に答えられるのだろうか

いやらしい上司にセクハラされたからとか
お局様に村八分されましたとか
かくかくしかじかで辞めましたなんて言える ....
{引用=

眠っているあなたに ささやきかける
海峡の海鳴りがきっと
霧のような不確かな、消え入りそうな言葉を運んでくる
小さな螺旋の都に吸い込まれるように
淵をなくした深淵へと
言葉な ....
いま僕が噛んでいるガムの味を君に伝えようとしても、到底無理なこと。

伝えよう、伝えようとしているうちに味がなくなってしまう。
吐き出すところも似てる。
消化に悪いところも。
チョコと一緒に ....
なな色の純真、羽化し残された白紙の絵本「はらぺこあおむし」 君がオールを漕ぐ
水色の湖にガラス底のボート。
ゆらゆらと
水面に浮かぶ午後の光が
君を映す柔らかな鏡になる。

水中にはいくつも
小さな白い花
手を伸ばして拾いあげる
頬と頬を寄せ ....
3月、無心な空でしたがそこに慈悲はなく
みな不寝の顔をして今日を倦み
姉はウィスキーのミニボトルと5号瓶を入れました
兄はマルクスの共産党宣言上下巻を入れました
私は書きなぐりの長い手紙を入れ ....
忙しい日々のレールを脱線するように 
不意に訪れた長い休暇 
病室のベッドに横たわる僕は 
窓外に立つ 
独りの樹の葉群を躍らせる 
風、を視ていた。 

( きらきらと、協奏曲の奏でる ....
夜、真っ暗な中、なにもないような山間の道をえんえんと走った。連れと、ここを二人で走ったら、どんな二人でも、恋に落ちるかもね、と話した。人生について語らなきゃいけない気がするからね、と言った。そして、い .... 小さな後悔を
ひとつずつ折りたたみながら
冷たい雨の中を歩く

しつこい雨音を
ことごとく無視しながら
答えをクシャクシャに丸める

痩せた街路樹は
桜並木になろうとして
つれ ....
2010年
わたしの21回目の春で
年が明けてからどうにか
一粒の睡眠薬と二粒の精神安定剤を飲まないままに
すこしずつ
からだのなかに春が沁みていく

2010年
きみに出逢ってから八 ....
ああ・・・ きみと 
ぼくの絆が 常世にあることを
罌粟が流す 白い血 その血判として ここに記そう 


そう
自我を 神秘化学的に汚辱しよう 
そして溢れて落ちる 自我の原子 
 ....
高梁サトルさんのおすすめリスト(1411)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
焦げついたシュガー- killkirin自由詩310-3-11
ポケット- たもつ自由詩1010-3-11
水を渡る- 石瀬琳々自由詩7*10-3-11
who's_gonna_love_me_most?- 瑠王携帯写真+ ...5*10-3-11
変身- 朧月自由詩310-3-11
群青色の悲しみに- kei99自由詩310-3-11
石化- 結城 森 ...自由詩310-3-11
春のてまえ- あ。自由詩10*10-3-10
冬と名- 木立 悟自由詩710-3-10
銀杏倒れる- A-29短歌5*10-3-10
二番目の夜にスクロール- within自由詩6*10-3-10
果樹園- 楽恵自由詩1710-3-9
同心円状のバルコニー- 中原 那 ...自由詩1410-3-9
名残- たもつ自由詩810-3-8
いらんもんしかあふれとらん。- あぐり短歌16*10-3-8
だから、さようなら- あぐり自由詩5*10-3-8
トント- ……とあ ...自由詩9*10-3-8
でいねいのうさぎ- あすくれ ...短歌7*10-3-8
白い壁を見よ- 瑠王自由詩5*10-3-8
理由(わけ)ありなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*10-3-8
ウミネコの部屋- 月乃助自由詩17*10-3-8
スペアミント- 瑠王自由詩5*10-3-8
あおむし- ことり ...短歌410-3-7
ガラス底のボート- 楽恵自由詩1410-3-7
川流し- salco自由詩310-3-7
海の音楽_- 服部 剛自由詩910-3-7
夏のおわり- イシダユ ...散文(批評 ...1110-3-7
桜前線- nonya自由詩15*10-3-6
沁みていく春- あぐり自由詩7*10-3-6
酔歌_-_2_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5+*10-3-6

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