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{引用=
そこにいないということで
目隠しをして
だけれども
部屋の片隅に
座っているおとこ
夜が
真空管のラジオから
トラッドフォークを
紡ぎだし
おとこの耳を
慰める

 ....
{引用=
僕が中学生だった頃
ボブ・ディランを聴いていると
笑われたことがある
ビートルズでさえも
ダサかった
でも
今は
時が流れて
ボブ・ディランはとっても
かっこいいといわれ ....
{引用=
古びたクローゼットを
覗き込むことは
できません
その代わりに
レコードで
ラブミーテンダーを聴きながら
君の過去を想っています

思い出は増やすものなのか
減らすものな ....
{引用=


けだものばかりではないのだ

けだものにもけだものの
規則というものがあるので
卑下することはできないが
それでも少年には疑問だった

戦争は
どこにあるのだろうか ....
{引用=


私はもう目覚めていた



そこにはないもので

構成されているので

言葉を通り過ぎることが

できた

得体の知れない勲章を

与えられて

 ....
僕はいつも君の方向に
向かっていっては
蒸発してしまう
やだなぁ
なんて薄っぺらいんだろう
薄っぺらいからだよ
蒸発してもすぐにまた
ここにいるんだ

僕はいつも気管支に
空気みた ....
{引用=
君は
君を助けてくれる
寝言なんて

どこにもないと
君は思うかもしれないけれど

工事現場に不意に
ひろい闇が広がるように

鶴の毛が抜けて
猫がはみ出してくるよう ....
ささやかな夢に押しつぶされて
子供が
悪臭をたたえている

湖の表面では
脱ぎ捨てられた衣服が
藻の振りをして漂っている

明日
踏みつけるべき小さな草花を
今日踏みつけて道を作り ....
天使を探して
ずいぶん経ったが
いまだ一人で
憂鬱に眠るよ
足は裸足で、
薄い毛布をかぶり
水の底の
魚みたいに
眠るよ
眠っているとね
体内の泥が
少しずつ
はみ出してきて、 ....
{引用=
フィルムのフォルムの無慈悲さ
それを物語る動物の言語
私たちの喉が鳴る
水がほしいからではない
失語症と抗い
答えるために鳴るの

だが夢の中ではサーカス小屋だったものが
 ....
{引用=


吸収されるべき衝撃、持たずに
そのままの姿で
やってくる、

点滅するかのような
血の国境線

形を持たない原型で
やってくる、

茜色よりも
深く淡い
夕 ....
{引用=

よくできた箱の中に
一つの因子が
入ってきた

それは流動し
箱の中のよくできた
因子たちを
かき回した

たった一度の邂逅
たった一度の瞬間

夏休みが終わる ....
朝早く
女が僕の布団に潜り込んできて
いろんなことを言ったけど
消えちゃった
僕は彼女がなにを言っているのか
全くわからなかったけど
大切なことは要約ができないと
言っていたような気がす ....
{引用=


……結局

そんなものはなかったのだと

あなたはため息をついた

底冷えのする10月

炎で焼かれたような歳月が朽ち果て

それが桟橋のように見えるとき

 ....
{引用=
おぉ
黒い服に身を包み
大げさな声でぺちゃくちゃとしゃべり
鳥の血よりも鳥の
モモ肉を好み
トウガラシの種を庭に植えては
庭の土を更新
し続ける者よ
お前たちのあざ笑った
 ....
{引用=
壊れてしまった
停留所で
細々と
息を潜めていた

寒さで
空気が張り詰めていた
吐く息が
白くなって
白くなった

僕らが想像していたよりも早く
バスは出てしまっ ....
{引用=
月が星を
睨んでいるうちはよかった
警告は三声で描かれ
そのために海が割れた

稚拙な頭が
季節から流れ込む空気を食らう
お椀の中に肉声を閉じこめ
黒人霊歌のようにして ....
空にすすけた泥が
まっくろになって
僕とあの娘にふる
この街は
薄汚れた街さ
煤をすすって生きてる

珈琲一杯分の
幸せを
喉に流し込み
反復する
時間と
運動をする
機械み ....
{引用=
夜の鉄塔に
不意に生える街
怯える目を
置き去りにして
黒々と
増える

天辺から
樹が生えたかと思うと
それも鉄の塊
夜が音を立てて吼えた
音にならなかった
だが ....
静かな暖かい
春の夜には
背筋が寒くなるぐらい
柔らかい気持ちになる
僕は生きていて、
空気を吸っているのだと
有機物と有機物が
結合して
うまく生命が続いていると

生暖かい
 ....
{引用=

6月の雨が
まだどこかに残っていて
それが7月の終わりになっても
降り注いでいる
一月以上寝かせたからだろう
いらないものがたくさん混じってる
人間の気持ちに置き換えたら
 ....
見知らぬ人ばかりが
夜に追突した
追突した夜は
分散し
それぞれの夢に混じった

あ、と驚きが
その人々を捕らえ、
携え、
さえずりを
引き抜いて
躊躇いに換える

夢が重み ....
つつがなく
夢を終え
私はもう目覚めている

ここにいる
一人の人間として
酋長の口笛を携えた
一人の血肉として

バネだけが
きしむひと時は
帰結した
それは他者により
投 ....
         
          懐かしさがほしい
          喉から手がでるほどに
          だが賛同は得られず
          君はしなやかに回る
      ....
放射される熱を
感じていたんだ
夜更けの草原に
寝そべって
仲のいい
グループで
語らいあった
見上げた空には星
点滅しないきらめき
声が聞こえていて
声は聞こえていない
放射
 ....
お前の体が長く伸びる
影が増したのかと思うが
少し違った

のど元から
違う声が漏れる
口から漏れる声と
交互にささやく

お前が伸びて
私の肌を刺すときに
私は内面からもえぐら ....
半分以上寝ぼけた君が

また行っちゃうの?
帰ってきてと
つぶやいたような気がする

君は猫のように体を丸めて
ぬくもりを求めている

時間が流動する

体液も流動する

唾 ....
{引用=


それは

空洞と
いう名前の

留保に過ぎないのだと

口に出していた
或る夜

人はすべて
寝静まり

ベッドの上で時間が
ぐんにゃりとする

 ....
{引用=

君はどこから

何を引っ張ってきたのか

そんな
顔をして

僕には

読み取れない

君の
やせた歯茎が

うれしいのか悲しいのかどうか

ま、
と ....
平明な
言葉で
書くことに
勤めてみよう



さらさらと
あほらしいことを
書いてみよう



見る人が見れば
笑うようなものを
書いてみよう



コー ....
高梁サトルさんの真島正人さんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そこにいないということで、存在をしてる- 真島正人自由詩1011-3-10
みんなとってもかっこいい- 真島正人自由詩10*11-2-16
古びたクローゼット- 真島正人自由詩511-2-13
戦争だって、にんげんだ- 真島正人自由詩7*11-2-1
国境で- 真島正人自由詩4*11-1-23
僕はいつも君の方向に向かっていっては蒸発してしまう- 真島正人自由詩7*11-1-13
君は君を助けてくれる寝言を- 真島正人自由詩711-1-11
ささやかな夢に押しつぶされて- 真島正人自由詩3*10-12-12
夜について- 真島正人自由詩5*10-11-18
だが夢の中では- 真島正人自由詩7*10-11-13
ひどくプリミティヴな、一連の干渉- 真島正人自由詩4*10-11-11
壊れてしまったイメージ- 真島正人自由詩3*10-11-5
でもそんなの朝の間だけのことさ- 真島正人自由詩5*10-10-30
あなたが求めたモノクロームの断絶- 真島正人自由詩4*10-10-29
おぉ私の瞳を赦し給え- 真島正人自由詩5*10-10-27
死者はもう行ってしまったよ- 真島正人自由詩7*10-10-12
稚拙さの選択- 真島正人自由詩4*10-9-29
夜の粉もすすけた泥- 真島正人自由詩4*10-9-27
酸化した街- 真島正人自由詩5*10-9-3
よそおい- 真島正人自由詩3*10-8-9
雨の残りもの- 真島正人自由詩9*10-7-28
比重- 真島正人自由詩3*10-7-12
騎手- 真島正人自由詩2*10-7-12
アメリカンウェイオブライフ- 真島正人自由詩7*10-6-28
夜の飽和- 真島正人自由詩3*10-6-27
過不足のない憂鬱- 真島正人自由詩6*10-5-31
ほとんど麻痺をすることで僕は人を愛することが出来る- 真島正人自由詩7*10-4-2
あどけのない空洞- 真島正人自由詩7*10-3-28
君はどこから何を引っ張ってきたのか- 真島正人自由詩14*10-3-21
平明な言葉で・あなたのための花束・西洋美学史講義B- 真島正人自由詩8*10-3-14

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