瀬戸内の海辺からは
ぼんやりと霞んで
青い島々が見える
潮が満ちてくる頃には
波に防波堤が
飲まれそうになることもあるが
それでも
外海や日本海の波に比べたら
穏やかなもので
停泊す ....
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい
誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います
僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方 ....
{引用=
よくわからない
そんなよくわからない感情もよくわからない
満ちて満ちて
それだけでいいはずのものが不完全になっている
理由をさがす指先が紫になっている雨の日に
隣人の嬌声 ....
ひとつ花のアンビバレンス
嫉妬を誘うアマリリス
物憂気なアピアランス
砂漠のようなアンビエンス
夜に潜むアンタレス
群れる羊はアクイエス
耳打ちしたのはアスタロス
....
松の葉が
ささった髪が
うれしくて
飛び跳ね回る
きみとカエル
ごらん、夜が更けていくだろう。
星が散らばり輝くだろう。
あそこにはもう誰もいないんだ。
歩いたそばから道が消えていくのさ。
きみの小さな手のひらがその光を捕まえたときには、
するすると細い指の間をす ....
月末からとても寒い日が続いたから、隣の留学生のマナが
buy&sellで古い電気ストーブを買ってきたよ、と嬉しそうにみせてくれた
「タイはこんな寒い日ないよ」
「ちゃんと隠して使うんだよ?」 ....
セットの中の港は、別の映画の城塞都市が映り込まないように
南の湾頭に作られていた。
粗末な麻の半袖を着た少年が靴磨きの練習をしている横で
ドレスを着た女の子が心配そうに台本を眺めている。
....
体の芯へ 遠退いてゆく 温かさ
残るうちに 白い皺の波 平泳ぎで 進んで
時間から 離れた 遠くから
半目で 音の出ない ブラウン管
回して 見て 目 回して
白い皺の渦から 2回 ....
魚のような
布のような
白湯ひとつ飲み
眠りは消える
父が笑う 亡霊が笑う
見知らぬ女
洪水の街に
浮かぶ車椅子
右肩を軸に
部屋は回る
水 ....
歩き疲れて立ち止まり
雨がしとしと降り出して
静かに静かに降り出して
道に敷かれた石畳
次第に次第に濡れてゆく
並木の青いプラタナス
静かに静かに濡れてくる
歯を食いしばり空を見 ....
こわれたオルゴールみたいに
いつまでも
同じ音を奏でる物悲しさは
必ず東の空から昇る
星を眺めるフリをして
見えない望遠鏡で
あちこち覗きみる
土星は見えるか?
いや
....
海の胸から届いたそれは
しゃぼん玉のようにぽこぽこで
生まれくる瞬間の匂いを閉じこめたままで
いまにも弾けたがってふるえてて
まつげに触れるとやっぱり弾けて
潮の飛沫が飛び込んでくる ....
やたらと動きのよい男は
チーフを取り出して涙を拭う
そして顔を傾けて囁く
女は台本通りに今宵二度目の愛を誓い
嗚呼、悲劇などないのだ、と
そして舞台袖の暗がりでは
黒髪を撫でつけた ....
涙を流し
目をこする
影のかたちは
去る季節への敬礼なのだ
無数に下りる遮断機を
無数に無数に越えてゆく音
額が受け継ぐ花なのだ
光の川を渡れずに
ひと ....
使うあてのないまま
手ごろな箱がたまっていく
何かを入れるのによさそうなので
いつも捨てずにとっておくのだが
その何かは見つからず
いつか箱のこと自体忘れてしまう
それでも実体あるもの ....
大河に落ちた
他愛ない葉っぱにも
一年に一度は
特別な日がやって来る
浮かんでいようが
溺れていようが
沈んでいようが
渦に巻かれていようが
おめでとう
を投げつけられたら
(できるだけ爽やかに ....
小学生のころ正義帳なるものをつくった
表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた
その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した
1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた
あの頃といまも考 ....
お鼻の高いおくさんが
キャリーを曳いて家を出る
きらわれ者のかあさんは
むすめの手引いて家を出る
きれいなあしたを夢に見て
あるべき門出をやり直す
首なし亭主の死体つめ
青いお墓に捨てに ....
魚には
冷凍船の
眩しさが
遠い海鳴り
故郷のひかり
絶え間ない雨が静けさと共にやってきて
見下ろす街路を濡らしていた。
ガス灯は霧にかすみ
木々は風にゆれていた。
音もなくわたしは窓に触れ
祈りの言葉をそっと呟いた。
ストーブの薬缶がコ ....
立ち去る君にかける言葉も無く、
立ちつくす僕は一匹の蛙だ
やっと啓蟄になったのに
気が付いた時に
桜の蕾はパンパンに膨らんで
僕らの別れを祝うように
枝は軋んでいた。
僕が声をかけ ....
頭の周りの何処かで 蒸気機関のクランクが回り出して
ぼくの記憶を巻き上げる
だから
虫が泣いていると感じるのかい?
眉間の奥の小さな場所で読取った 過去の懐かしさに? こじつけて?
....
君はいつか僕に会えるだろう
人は意外とかんたんに
見知らぬ遠い場所までいくことができるから
僕も毎日、想っていた
父さん母さんに連れられて
テニアンやサイパンにまで
砂糖黍畑を ....
へえ、そうなんだぁ
今はもう小さな児童公園の近くに祠があるだけで
不忍池と同じくらいの池がここにあったなんて信じられない
畔にあった茶屋のお玉さんが身を投げたのでお玉が池と名づけられたと ....
太陽が
消えてもきみは
キスをして
8時間後に
メールしてくる
あなたが送ってくれた手紙を読みながら
まだ一度も会ったことのない
あなたの笑顔をかんがえる
そういうときの私は
太陽に向かってノーテンキに咲いている
この島のハイビスカスなのです
どこか遠い国に隕石が落ちて大変だったらしい、と
地面に広げた新聞紙を父さんが読んでくれている
僕はその声を聞きながら
イカれた導力エンジンの分解に取りかかる
それはもう何十年も前の新聞 ....
雨空の月曜日。
昨日のうちにホテルに移動。今回は荷物が少ないので楽だった。
フロントで部屋着を貸してほしいというと、
そのまま外を歩けそうな暖かいローブをくれた。
今日もいつもと何も変 ....
その国
国なのに王を持たず
恋人もいない
波打ちぎわが逃げ続けるので
海は憧れの的
つぐみの子が口を開け
「夢が叶った」
と ....
高梁サトルさんのおすすめリスト
(1411)
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