毎日同じ時間に
ぼくの家に電話する
伸びない手を補おうと
受話器の向こうで
懸命にストレッチするきみ
無様だね
会うたびに
一緒にいたい
なんて口にするのは
....
{引用=それから僕らは目を閉じて
懐かしい記憶がまるで現実になるのを
ただ暗闇の中に見つめるしかなかった
夜は
真っ暗なだけじゃないと
遠い星々がささやいている
けれど確かにその暗さは ....
言いたいことがあった。
聞きたいことがあった。
あとで、にしたら、
ぐるぐるまわって、
やっぱり黙るしかなくなった。
金色のマヨネーズが冷蔵庫のドアの間から
にゅるにゅると出ており、
まるで××の○○みたいに
にゅるにゅると出続ける
あたしはスリッパの先で食い止めようとしたけれど
マヨネーズはヘビみたいにす ....
人の愛し方を丁重に教わったせいで
愛されなかったときの対処ができなくなっていた
仕方が無いので そのまま愛すことになった
という物語を教材にした
講義を受けてはいたが
教授があまりにも不 ....
東 直子著『春風さんのリコーダー』(有)本阿弥書店
同『愛を想う』?ポプラ社
借りてきました。
『春風さんのリコーダー』は東 直子の第一歌集。この方、ファンも多いし、みなさんベタ褒めです。そ ....
ぼくはまだいちご泥棒と眠りたい置き忘れたものばかりの園で
衝動を積み上げていく指先に梶井のレモンわたしのオレンジ
気だるさはインクに滲み水底の青い散文髪に絡まる
....
だんだん眠くなってきた。
お薬のおかげだ。
まばたきがゆっくりになり、呼吸とシンクロしてる。
私はこの世界より、寝ている間の世界の方が好き。
ファンタジーあり、スリルあり。もしかしたらこれ ....
あなたには
人を切り裂くほど
出来るだけ傲慢でいてほしい
あなたには
人を踏みつけるほど
出来るだけ冷酷でいてほしい
やさしくしないでくれ
わかったふりしないでくれ
転 ....
あたしにとっては
衝撃的な出会いだった
あたしのキモチは
反転し
燃えあがり
熱くなりすぎた
じれるような日々
会えないつらさ
つのる愛しさ
無機質でも
あたたかい ....
融けてゆくチョコレート
アイスの口当たり
極上のとき
彼女は笑った
スネアドラムの音
今宵の月は三日月だ
リズムに乗って
肩を揺らす。
楽しいひと時
ずっと前から
思ってい ....
久かたぶりに訪れた渋谷センター街
取り壊し中の建物とかあったりして何となく余所よそしさを覚える
平日の昼間ってこともあるのだろうけど
チーマー、ガングロな人びと
そして神話の国の神話な ....
平和を
願いながら
少女は
鶴を折った
病にも
苦しみにも
負けずに
少女は
ひとつ
ひとつ
折鶴を作った
戦争のない
二度と
同じ悲劇を起こさないように
願い ....
僕には
何もない
僕には
出来ない
手足だけ
埋められた気分
目の前で
黒円が
ツイストを踊る
どうしたんだろ
何も出来ない
何にもない僕
特大の飴玉を飲み込んでも死ねませんでした
熱いチョコレートをバケツで被っても溶けませんでした
「この甘い気分のまま死んでしまいたい」
とは
どうすればいいのかな
....
とんでもないウイルスが流行っちゃった
とにかくドバーッと急激に地球に降り注いだ
その速度たるや、なんかもうやばかった
人間だけが感染する、死亡率120%のウイルスだ
人々はバタバタ死んでいった ....
受けた悪意を憎しみで返してはフモウだ、と
そう言われても、この手は随分前から汚れていたんだよ。
笑われたら怒って
陰湿なことにはそれを返すし、
周りのみんなと
同じように汚れていたんだよ ....
生きているだけ
それだけで良いと、あんたが言う
生きているだけの死体
それだけで良いと、あんたは
あんたは
そんなあたしで良いと、言うの?
ねえ
馬鹿だから
もうあんまり覚えていない
それはとても大事なことなのに
それが無いと生きられないような
とても大事なことなのに…
ゼエゼエ
ハァハァ
あの時の呼吸音
シトシト
ペタペ ....
秋の終わり、こんな夢を見た。
わたしは船の上にいる。船は霧に包まれる。朝なのか、夕なのか、それが分からないので朝霧とも夕霧ともいえない。海の霧だ。天候が悪くなれば、このように霧が立つこともあるの ....
恋しくて恋しくて
依存したくて
いつも一緒
楽しい
いつも話して
いつも笑って
いつもいつも
幸せでいたい
どんな辛さにも
耐えて見せます。
どんなに苦しくても
貴方を信 ....
{画像=100613231219.jpg}
{引用=
黄昏たちの回廊
夕闇に漂う影が伸び
遊び疲れた風がぬける
....
何度か言っているが、以前からストーリーや、作者が意識した情景、心象を伝えようとする詩に魅力を一切感じなかった。もちろんそういう詩が全て嫌いだというわけではない。題材として用いられている分には全く気に ....
ご機嫌斜めな天気のせいで
肌寒いのは家事をしない私への嫌がらせかな
大掃除に近い片付けには丁度良いか…
合間に入れたアイスコーヒー
お気に入りの豆を目分量で流し入れ
ひた ....
雨が似合う日に
とっておきの
憂鬱を着て
雨が似合う道を
お気に入りの
傘をさして
雨が似合う花に
こっそり
逢いにいく
雨が似合う人には
なかなか
なれそうにないけれど
もう雨は
嫌いじゃ ....
ひとは
潮の途中に
なにを聴くというのだろう
聴くという言葉は
はなはだ都合がよくて
かげかたちが整えば
それは素敵な
嘘になる
耳を聴く耳は
どこにあるだろうか
問う ....
ちくしょう
あんなヘマは
二度としない
彼女は
実は男だったなんて
でも
案外、都合よかったりして
ちくしょう
あんなヘマは
二度としない
だました ....
男か女か わからない人が
男か女か わからない人と
つき添いゆく
善とか悪とか スキモノなので
ここぞとばかり 彼達を悪としたのだが
男らしい男であるはずの この身には
男も女も ....
元気良く
12、12、123
今日も元気良く
行ってみよう
人に頼ってみよう
世界が広くなるから
人に寄り添ってみよう
世の中が楽しくなるから
愛を与えてみよう
笑顔が出るか ....
青いベッドに横たわる
素敵な君へ
静かに水中に手を入れ
僕は君に触れる
許可無く触れる事に
怒っているのかもしれないけど
悪戯とちょっかいを出すのは
僕の性格をよく理解してくれて ....
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