すべてのおすすめ
星屑のそれこそ屑だらけの海を泳いで
ようやく海から這い出たような
じんわり、と、重い。
私を裏返してでてきたものを
両手でかき集めて
ひとつひとつ灯の光に透かして見てみると
とてもきれいで ....
吹き上げられた蜻蛉の、
羽に浮かぶ無数の生命線をなぞる

うつくしい、夜の前の空は脈々と
埃のように舞わせ 焦がしてゆく


 背中に彫った 哀しみの中に

 心臓をひとつ、 ....
琥珀色のぬらりとした
リボンのようなハエトリ紙を
白い壁の間借りした部屋に垂らす

夕焼けに光るそれはまるで
蜜をたらふく蓄えた大樹のようにみえて、

懐かしい実家の情景を誘って ....
降り始めたちいさな雨粒を
ひとつひとつ
こぶしで撃っていく

敵のいない闘い
ボクサーのロードワーク

撃ちきれない雨粒のなん粒かは
火の玉になり
眼球の中で
また、道々の砂利のす ....
山をなぞったら
指に苔がついてきた
山かと思ってたが
苔だったのだ

「苔の山だよ」

ムズカシイことを言われ
「山の苔ではないんだね。」
と答えるのが精一杯

指でなぞれる山が ....
だいぶ昔の事だけど給料日

いろんな支払いをして残った6974円を握りしめて帰ったね

いつの間にか7000円の大台へと脳内補正がかかっていたっけ

君には言わないこの7000円で、ぼくは ....
廃田の草を刈っていると突然大雨となった
しばし、刈り払い機を雨の当たらない所に置いて
雨の中に立ったまま私は辺りを見ていた

これからのことを打ち消すように
雨は降りしきり、そしてまた
何 ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
今日も真夜中の向こう側から
たくさんの「タスケテ」が届く
本気もあればウソもあって
見分けるのはむずかしい

だけどアタシはとりあえず
見つけた全部の「タスケテ」に
「ダイジョウブ」って ....
教室で黒板を見つめていた
隣の席のワタナベくんは遅刻をしてきて
コンビニ袋からおもむろに
焼きそばパンを取り出して食べはじめた
イスを傾けて教室の後ろの壁につけてもたれていた
倫理の担当は臨 ....
遥か彼方へ流れ続け
時のうねりにこの身を削られる

生きてく事は自傷行為さ
傷つくこと避けられないけど

ダイアモンドはブリリアント・カットに
削り出されて輝くって言うじゃない


 ....
何もしていない時に
僕は 良く外に出かける
そしてカメラを持って
考えながら 立っている


渋谷の歩道橋の上
池袋のドンキホーテの前
新宿のプロムナードの地下
品川の駅の改札の前
 ....
とどまる 1

{引用=ここに
とどまっていると
裁かれる

変化のない停滞に見えて
それは罪であると
見做される}


とどまる 2

{引用=ここになんとか
と ....
若い女性のみずみずしい肢体が
老人の眼を焦がすんだ

見てはいけないのか
いやらしく見ていたら
汚ならしいのか

同じ位の年頃の娘が俺にはいるんだから
恥ずかしくないのかと
自分に言 ....
これからは歌をうたおう

小さな声で歌をうたおう
大きな声で歌をうたおう

悲しい歌をうたおう
喜びの歌をうたおう

愛しい歌をうたおう
楽しい歌をうたおう

怒って歌をうたおう ....
叫びは暗闇に飲み込まれ、おれたちは
財布を落としてきたみたいな心もとない気持ちでいる
神さまは金持ちにだけ整理券を配り
おれたちには聖書みたいに硬いパンを施すだけさ
適性検査を受けて戦いに ....
そよぐもの 1

{引用=風にそよぐものが
目に触れると
忘れていたことを
思い出しそうになる

幼い者も
風に吹かれて
そちらの方へ
届かない手を伸ばして}


そ ....
テーブルの上に並べられたディナーを
ナイフとフォークで切り分けていく
音は立てない クロスは汚さない
躾けられた習慣は簡単には抜けないね

足しげく通った放課後の図書室で
難しい言葉をいく ....
メモ帳の全てのページにマミムと書き込むのが僕の使命。
この世界の全てのマミムメモを完成させるのが僕の使命。
氷山にあいた窓に
鳥と気球と蝶がいて
空を見たまま飛べないでいる
ひとつ 逆さのアルファベット


雨の隣には雨
その隣にも雨
雨のむこうの雨
雨のふりをした雨
 ....
いつか父が日曜大工で建てた日曜日の家。
その小さな家から僕が巣立つ月曜日の朝。
雨が降る
漆黒のタール、銀に輝かせ
雨が降る
懐かしい匂い、散布しながら
雨が降る
遠い記憶の感触、浮き上がらせ

今宵すべてすべて静まり返り
わたしは独り寝の床を整える
未知の予感 ....
木曜日の木は水曜日の水を吸って立派に育ちます。
木曜日は水曜日から生命のバトンを受け継ぎます。
火曜日を素因数分解していくと沢山の小さな火種が残るとのこと。
そんな可愛い奴らが、かつて、地球を氷河期から救ったとのこと。
問:ブルーマンデーの正しい訳を次の中から選べ。
a:青き月曜日、b:蒼き月曜日、c:碧き月曜日。
3密の季節が終わったらね、あんみつを食べに甘味処へ。
秘密の小道を3つ抜け、いつか見つけた、あの甘味処へ。
 
 
とり急ぎ、という言葉を初めて聞いたとき
鳥も急ぐのだと思った
正確に言うと
へえ、鳥も急ぐんだ、と思った
それはユウコの初めての言葉だった
今思えばあの頃
鳥は皆、急いでいたよ ....
午後が落ちている
歩くのに疲れて
坂道を歩く
人だと思う

エンジンの音
やまない雨の音
降り積もる
昔みたいに

曜日のない暦
夏の数日
確かに生きた
覚えたての呼吸で
 ....
今日もひとりでいたわたしが死んでゆく
春になろうとしていることを目で捉え
そして触ろうとしたあなたの髪を
さらり、簡単すぎるほど軽くすり抜ける

ねえ、どうしてこんなにたったわたしの ....
窓のカギが開けられると
蜂が入って来た
村一番の美人である
グドルーンは
普段はスライディングタックルを
決めて男を倒してから
アド(広告)ばかり出していたのだが
今日は違った
蜂が入 ....
AB(なかほど)さんの自由詩おすすめリスト(2132)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遠泳- ねこ(ki)自由詩12+20-7-13
邯鄲(かんたん)の枕の側で- ゆるこ自由詩8*20-7-7
ハエトリ紙- ゆるこ自由詩11*20-7-4
ボクサーと燃えたカエル- そらの珊 ...自由詩13*20-7-4
苔とほんの数十分- 木葉 揺自由詩120-7-3
給料日- 道草次郎自由詩320-7-2
これから- 山人自由詩17*20-7-2
一員- クーヘン自由詩3*20-6-30
ダイジョウブ- もとこ自由詩14+*20-6-27
隣のワタナベくんと焼きそばパン- かんな自由詩720-6-24
自傷なボクら- まいこプ ...自由詩520-6-15
45歳のスニーカー- 番田 自由詩220-6-15
小詩集・とどまる- 岡部淳太 ...自由詩820-6-14
愚か者- こたきひ ...自由詩420-6-14
これから- 足立らど ...自由詩220-6-10
ロックンロールはだれのため- ホロウ・ ...自由詩8*20-6-7
小詩集・そよぐもの- 岡部淳太 ...自由詩320-6-7
オリーブ- 1486 106自由詩9*20-6-6
マミム- クーヘン自由詩3*20-5-25
水光片- 木立 悟自由詩620-5-22
日曜日- クーヘン自由詩5*20-5-10
雨が降る- ひだかた ...自由詩9*20-5-9
木曜日- クーヘン自由詩3*20-5-7
火曜日- クーヘン自由詩8*20-5-5
月曜日- クーヘン自由詩2*20-5-4
甘味処へ- クーヘン自由詩4*20-4-12
生活- たもつ自由詩9*20-3-20
引き出し- たもつ自由詩1120-3-10
甘いバターと春、或いは- みい自由詩820-3-10
窓のカギ- 間村長自由詩320-3-8

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