すべてのおすすめ
たかし、遠方から、そして正座
つまり座る
たかしは姿よし
声量よし、の、よし子さん
折角なのでよし子さんについて
(暫しの回想
(これまで三回よし子さんに会ったことがある
(三回 ....
窓の外からプラハの音がする
かつて愛していた人や物も
眠たい砂鉄のように
廃屋に降り積もっている
少し押し込むと
そこで手触りは行き止まり
肉体は肉体たちのメニューとなり
旧市街 ....
 心の 跳ねとぶような白

 に、目を見張る

 花は幻の様で すみとおり

 もう萎んでしまう朝


 銀夜に 開き

 香り咲いた一輪のナイトクイーン

  純真さが迫る ....
改札を抜けて、特急へ、準急へ
各駅へ
すみやかにゆきわたる
(還る)

のびていくかげぼうしの
澄んだ鼓膜をとおり

(低いファの音がぼーん、と)
ぬぐってもぬぐっても
幾度も響く ....
 洗いざらしの衣類のなかで、リーバイ・パタの詩画集をひらく
 女のいない男がしてやれるのはたったそれだけのこと
 コインランドリーが不法占拠されてしまう夢を
 ついさっきまで見ていたんだよ
  ....
さようなら
さようなら
みんな簡単に手を振るけど
この夏は
一度きりの夏

君も
甘夏色の帽子を振って
家路につくんだね
カニ味噌を泳ぐ
珍しい形のしゃもじが
私をご飯にする
世界、と口にしてみる
人口よりも多い
イクラを数えながら
父は余生を送った
美味しかった、とだけ
書かれた遺書を見つけて
 ....
薄刃の{ルビ夜=よ}に藤は散る。
狂える鳥居の向こうに{ルビ永久=とこしへ}が眠りゆく。
「糸切り鋏が紡ぐよう、傀儡が回るよう、
うなされる夜の夢は誰にも分かれしまへんよってに」
お歯黒の笑み ....
 子どもが さけぶ 肺をからにして
 名前を奪われた 動物を確かめ
 さけぶ こめかみをふるわせ
 おなじ靴、おなじ服
 好きになれない 名前 みなひとまとめに
 ぬぎ捨て駆ける

 さ ....
  熱砂 と
  真空

  ごう音と
  死の静寂

  閃光 と
  奈落


 重々しい
 数十万の足音が
 はてもなく続いて行く

 銃をかつぎ
 一すじの乱 ....
どこに行こうが
私自身が闇なら
そこが闇だ
光あれ
光あれ
夏よ
灼熱の太陽を
我が胸に宿せ
否応なく
夏ははじまり
否応なく
夏は終わる
万物共生の大地よ
太陽よ
今年最後の
光を与えてくれ


インインと{ルビ頻=しき}り啼く蝉の声、
夏の樹が蝉の声を啼かせている。

頁の端から覗く一枚の古い写真、
少年の頬笑みに指が触れる。

本は閉じられたまま読まれていった……
 ....
話をすればそれらは
すべて白紙になる、例えば
真冬の薄暗い水面を航行してきた
一艘の空気自転車が
小さな港に着岸する
凍てつく畑を耕す幼いままの父や
瓶の底に落ちていく身体
擦り ....
 煙りのなか、ただ どうしようもなく佇んでいる。
 煙り、のなかに、ただ、どうしようもなく

 灯りはある、そして機械がある。



  機械的に機械するわたしは機械ではない。
 ....
砲口のまえで、
つねに張りつめている、
灰色のくもり空のした、
まなざしは玉結びのように、つねにかたく、
未開にもひとしい、山道を、
まるで履きなれない軍靴で、
踏みしめて、
ゆくように ....
いまは夏休みということだ
同じアパートの一年生がアサガオを持ち帰り
朝晩水をやっている
ここ数日の暑さも少しやわらいで
きょう風はさかんに木漏れ日をゆらしている
濃い影から飛び立った 一羽の ....
マスクは
顔半分を削ぎ落す
美容整形の一つです
欠けた情報を
人は美しく補正します

人見知りも
表情を半分を削ぎ落す
美容整形の一つです
欠けた情報を
人は美しく補正します

 ....
夏の水の力を借りて
包丁を研ぐ
冷たい石の周りで
世界は沸騰し騒騒しい
蝉は
悲しみを
果てまで
追い詰めて鳴く

時折
人差し指で
刃に触れて確かめる
すり減りながら
鈍色 ....
コンビニで弁当と惣菜をひとつ
缶ビールは明日のためにふたつ 
あとはテレビをつけっぱなしで眠るだけ

冬には窓のすきま風が冷たく
クーラーをつければ部屋から出れない夏
そんな二階のアパ ....
 又 戻って来た
 物憂い瞳で 上手く口説き
 心をさらいに来る悪魔

 親しげに抱きしめてくる腕
 あたしがいつも
 浮き草の様に揺れ動いているのを
 充分に知っている男

 取り ....
雨が降っている
雨だと思う
すべてが細くなる
無い言葉
はずれた草花
消えていく庭は
町工場のところで
途切れてしまった
ノートの中にある
わたしの罫線
罫線に隠している
 ....
高校に入って部活ばかりの日を過ごした僕が
はやく帰ってきた土曜の夕方
テレビを観ていると父が隣に座った
あたらしいガンダムが始まった

父はしずかな男だった
と言われたそうな男だった
こ ....
虹色アゲハをご存知ですか
あなたの夏を
叶える蝶です

虹のたもとには
たどり着けない要領で
どこにも留まりません
その蝶は


伝説だとか
まぼろしだとか
ひとは気づ ....
水の 
なか
に、
泳ぐ


記憶のなかを
 明滅する光
濾過されて
 蒸留する

西へ、
それから再び東へ
ゆく鳥は
籠を抜けて
飛び去った

 八月の日 ....
 
まどろみの午後、鼻毛を抜いていた

また白いのが一本

何事もなかったように、また鼻毛を抜くことにした



鼻毛
まどろみの午後、鼻毛を抜いていた
おや、白いのが一本
ち ....
ふたり分の沈黙を乗せて
笹舟は遠ざかる
意識を過去へ葬るための
ひとつの光の繭となって

むかし使っていた腕時計が
どこかで針を揺らしている
重ねた手が夜の魚のよう
夏の体温に静かに跳 ....
どこいったっておんなじさ
あのまちこのまち
もう少しでなくなる
さわやかな減少の中で
さまざまな現象の中で
大きな音で音楽を聞きながら
泣き言がいつか
尽きるのを期待して歩いているん ....
天道虫畑の朝露に
濡れながら
もうすこしできる話が
あったような気がした
痩せ細った夏草の礼儀正しさ
わたしはすっかり
風邪をひいてしまった
少しずつでも構わない
そう思ってい ....
草は
大地(ほし)からあふれるエネルギーの現れ
こんなにも草が育つ
私たちの国

水が豊富な
土が肥沃な
明るい
恵まれた土地なのだ

砂漠化が進む
この地球(ほし)の上で
特 ....
AB(なかほど)さんの自由詩おすすめリスト(2100)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
正座のたかし- たもつ自由詩3*23-8-18
プラハの桜- たもつ自由詩5*23-8-13
月下美人- リリー自由詩3+*23-8-11
ファ- wc自由詩10*23-8-10
友だち- 中田満帆自由詩723-8-10
甘夏(再掲)- 渡辺亘自由詩3+23-8-10
美味しい食事- たもつ自由詩7+*23-8-10
春霞- 松嶋豊弐自由詩123-8-9
こどものせかい- soft_machine自由詩9*23-8-9
野ばらの記憶- リリー自由詩8*23-8-9
灼熱- 渡辺亘自由詩223-8-7
- 渡辺亘自由詩123-8-7
陽の埋葬- 田中宏輔自由詩15*23-8-7
空気自転車- たもつ自由詩12*23-8-6
20230805°- ryinx自由詩10*23-8-5
演習- 本田憲嵩自由詩1023-8-5
百鬼百景- ただのみ ...自由詩5*23-8-5
心理的美容整形- イオン自由詩1*23-8-5
- そらの珊 ...自由詩13+*23-8-4
ひぐらしのうた- アラガイ ...自由詩10*23-8-4
小悪魔- リリー自由詩8*23-8-3
落書き- たもつ自由詩15*23-8-3
月光頌(らいこう29)- れつら自由詩3*23-8-2
虹色アゲハ- 千波 一 ...自由詩223-8-2
八月の幻影- ryinx自由詩11*23-8-1
鼻毛_それから- 殿上 童自由詩223-7-30
怪異のはだえ- ただのみ ...自由詩6*23-7-30
reveairth_enghage_ean_reings.- 竜門勇気自由詩1*23-7-30
夏風邪- たもつ自由詩523-7-30
- 日朗歩野自由詩5*23-7-29

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