すべてのおすすめ
    伸し掛かる重圧

 疲労する筋肉

         曲がる背骨

              重力とストレス

 アルコールと睡眠

     力学と生理学

    ....
胎内の音は覚えていられないね
夜明けの前のカラスの声も

皮膚の下の七割の水は今も轟々と音を立てているというのに
わたしたちの耳は気づかない

潮で錆びた看板や港町の工場や
点在する小さ ....
スツールに置いたスタンドライトの明かりが
薄い紙を透かして
褪せた文字を
一ページさきに触れた指の影に落とす

あてどもなくゆれ 、よぎる
ライオンの夢



眠りが獲物と結 ....
空にはもう
手が届かない



真夜中、
潤いが消失した部屋で
繰り返し観たものは
果てしない砂漠での蜃気楼、の夢

瞳を覆う
色が無い眼鏡の、曇りをふき取っていく
余分なもの ....
粉を追えば裏切られ
塵を追えば打ち捨てられる
わたしが蝶に着くはずもなく
蝶がわたしに添うはずもない


わたしには有り
わたしには無い
表も裏も
透り たなびく
 ....
仕事を辞めてから
5才の周ちゃんと過ごす時間が増えた
染色体が一本多いゆえ
絵本を読んでも

 あーうー

歌を歌っても

 あーうー

だが時折、大きな黒目をぴくりとさせて
 ....
お鍋ばっかり作るのは
会話の無いのをごまかすため
互いの箸を受け入れる
それが暗黙の譲歩

冬はいいよね
寒いの一言でなんか言った気になるし
窓の水滴が答えに見えてくるし

外から見 ....
ひとは
ひとりでに
悲しくなったりしない

ひとりでに
消耗したりもしない

誰かがいるから
誰かがいたから
ひとはその作用をうける

ひとは
ひとりでに
尖ったりし ....
「笹舟」

ほそくふるえる茎をくわえて吹いてみた
ちいさいころの夕焼けが鳴った
{ルビ百日紅=さるすべり}のあった空き地
少年探偵団のぼくが落とした時間
材木屋のある路地は行き止まり
ふ ....
この前まで鉛筆をもっていたひとが
木の匣にはいる
燃やされてちいさくしろくなって
木箱にはいる
鉛筆で書いた文章が
もう そのひとだ
そのひとを見ると
鉛筆をもてない
あのひとのこ ....
上を向いて歩こう

BGMに流れてる

もう
最後の花束は
貴方の胸に飾られた

貴方は
生粋の大阪気質で
ほら おととしの父さんのとき
斎場の菓子パンを
残らず全部持ち帰っ ....
あのひとの背中に耳をあて
心臓の音を聞く

汗をかいては歩いていた
影は黒く
草は青く
恋をすれば
みんなが震える

電線にとまっている
鳥たちの口はとんがっていて
きびしいこと ....
 
昔、{ルビ通=かよ}っていた中学校の屋上に
天体観測の丸いドームがあった


天体望遠鏡を覗き込むと
こころの暗がりがみえた


こころはどの星だろうと
それから何十年も探 ....
妻の計算では
一週間でオレは4リットルのウイスキーを飲むという
そんなこたぁない
そんなに呑んだら
今頃は天国ゆきさぁ
本当は2リットルも呑めば十分で
まだ死にもせず
ろれつの回らない舌 ....
広い邸宅など要らない
ベッドは
身体を横に出来るスペースがあれば良い
食卓には
茶碗の置ける隙間があれば飯は食える
とうそぶいて

新聞が 雑誌が 広告が 
テーブルに積み重なり
ベ ....
開けた筈の穴に しこりが残る
空いていないのは 脂肪吸引の 途中だから

キュイーン
嫌な音ばかりをさす

刺された意味よりも
痛みの方が 大きすぎて
太刀打ちできないのです

 ....
悲しくて宇宙滅びればいいって思うときがある。
でも、楽しいときもあったし、今も楽しいときがある。あの子が声をかけてくれたり、ある人に褒められたり、アホなことネットでやっている人みたり、エロ動画み ....
そうして八月がやって来た
濡れた髪は山脈のゆるい傾斜をなぞるように戦ぎ
大地の荒々しい脈動を伝える両脚は
透徹した眼をもって立つことを求められていた

ぬるい渓流を走るわたしの血管
 ....
雨のおとが体に刺さって下に抜けて行く
その先のまちで

男が酒を飲んで煙草を吸い
女が風呂に入り石鹸の香りを嗅ぐ
花は季節に散る

どうということもない
あたたかな食卓が
どれだけに ....
ドッドッドドッドッド おー おまえら 何ファミマの前で ことほいどんねん
あっ 先輩 ちょりーっす
銀杏 ぎょうさんひろうてきたから 食べよし
うわっ めっちゃあるじゃないですか
だから ぎょ ....
時計 ばかり 見る
数行も 書いてない
たまに 外を見る
眉間に 皺が寄る


メガネは していない
持ってんのは 知っている
うつぶせでは ねむらない
マスカラが つぶれるからだ
 ....
かなしみで染めたシャツを纏い  

群青の空に手を伸ばせば 

かすかにざわめく 赤い血潮よ

しずかにゆらめく 白い指先

かなしみは 薄浅葱色 

空はこぼれた 泪の色

 ....
誰の手にもとられずにずっと沈んでいる本がある。
本のなかにのめり込んで沈んでいる人もいる。
人から人へと貸し借りされ、ずっと泳ぎ続けている本もある。
本たちの上を楽しそうに泳いでいる人もいる ....
にんげんはいでんしののりものだってさ
きみもぼくもいでんしののりものならば

でもぼくはきみのいでんしをあいしているわけではない
きみのえくぼがとてもすきでいつまでもみていたいから

何日 ....
もうこの世にはいないように
白い墓標の文字を眺めている
すると小さな手が払いのけて
絵本を読んでとせがんでくる

漂う意識は
もう我が子を眺めるしか
楽しみがないのかね

幽体離脱を ....
ふいに風が吹いて
窓がごおごおと揺れているのがわかった
中にいるわたしは本を読むのをやめて
少し水を飲んでから
また読めもしない本に顔を戻す
本の中では狂った男が
ひとりきりで清潔な納屋に ....
一度間違えてしまったのだから
何度間違えても同じことだろう
そう思って暮らしていると
次第にばったのような顔になってくる
顔がばったのようでは外にも出られないので
その部分を消しゴムでこすり ....
月曜日に来た人は とても穏やかな顔をして
私の頭を撫でてくれました
月曜日に来た人は 火曜日には火遊びの仕方を
私に教えてくれました
月曜日に来た人は 水曜日私の小言を片付けて
流 ....
日に日に猿に似てくるようだった
それは気のせいではなくて
よく来る人もなんだかそう見えるというし
近所の犬にはうるさく吠えられるし
どうも本当のことであるようだ
逃れられない運命であるならば ....
流れの早い箇所を竹馬で渡ろうとして
どうしても流されてしまいそうになったから
前に倒れざまにひょいと渡りきってしまった
と思いきや、渡ることばかりに気を取られて
竹馬が水に流されてしまった
 ....
AB(なかほど)さんの自由詩おすすめリスト(2132)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五十肩- 星丘涙自由詩2*17-1-17
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よぎる- 末下りょ ...自由詩8*17-1-16
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鉛筆- 白島真自由詩23*16-12-10
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台風の夜の音重ね合わせて- 田中修子自由詩12*16-9-23
ドッドッドドッドッドVSテロリロテローン_テレレロローン- nemaru自由詩3*16-9-23
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海みたいな図書館- 水宮うみ自由詩7*16-9-22
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絵本- 5or6自由詩5*16-9-22
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