道順を、思い出している途中
まだまだ、窓が開かないので
軋むような音が聞こえて
当り障りの無い、そんな
眠れない夜がありました
覚えている
草の葉の匂いと
爪先立ちで空に消え ....
あまりにも寒いわ。
黒いワンピースを着た女は、ビロードの裾を翻して二階から下の窓へ飛び降りた。
空はきらきらと揺らめいている。
今日は黄色い月は見えない。
イマノウチ
ぼんぼ ....
ほら見て
街灯が星になるため昇っていくよ
空へ 空へ 空へ 空へ 空へ
ほら見て
本当は見えないんだ
夜へ 夜へ 夜へ 夜へ 夜へ
ほら見て
涙も昇っていくみたい
....
結婚しよう
スキップしながら
手をつなぎ
ダブルベッドを買いに行こう
黒い下着身に着けて
純白のドレスを着よう
アネモネの花ぶちまけて
パーティを始めよう
あなたが見ててくれるなら
....
独りなの
どこまでも遠く
風は髪を揺らして
此処は寒いの
薄く浮かぶ地平線
白い吐息
行き交う雲たちにご挨拶
ごきげんよう、皆さん
南に行けば
誰かに会えるでしょうか
頷き ....
白いメモ帳に落書き書いた
そうしたらただの紙屑
白いメモ帳に言の葉書いた
そうしたらただの紙屑
あのね。
でもね。
君から見たら紙屑は
うちから見たら心のカケラ
そっと ....
指先であそぶ旋律がピアノの鍵盤の上を流れて
部屋に溢れるやさしい音階のすきまに
天球図は青くひろがってゆく
東のかなたの
さそりの心臓は自ら発火し
そのきらめきは引き出しの奥で眠るルビー
....
人類が滅びて久しい荒野の中心
ぽつりと浮かんだ吹き出しに
最後の最後にだれかが書き込んだ言葉は風化して
そこに霞んだ消え残りが歌うのは
何だったか
今では誰も読むことは叶わないがただ
貧相 ....
ぴよぴよ
うまれたよ
あさでもひるでもよるでもないじかん
まいにちあかるいの
たべるものはいつもたくさんあるの
たべると
ぼくはすぐにふとるの
めきめきとおとをたてて
からだがひめいを ....
船がゆっくりと流れていきました
振り返ると瀬は遥か遠くなり、手の平に乗るほどでした
瀬には重いものを全てを置いてきました
軽い思い出なんかは頭に入っていたので、置いてくることはしませんでした ....
厳しい人は、好きだ。
牛乳をレンジであたためて、大量のチョコレートを溶かして
即席ホットチョコを飲みながら、寝癖のひどい午後12時半の
まだ誰も起きていない台所でストーブの炎にゆられながら
....
こんなに良い日の最後
洞穴からサンショウウオが顔を出す
夢を見て
最後にとても幸せな
エンディングシーンのはずが
わたしが「これは夢だ」
と気がついたとたん
ダメになる
からだじゅう
メロンだらけ
まくわうり詰め込んで
生きる日常
愛してますか
わたしのこと
不安でたまらないときは
メロンナイト
メロンナイト
メロンナイト
馬鹿ターボ
全開で帰宅する俺
髭をたくわえ少しワイルドな俺に
おかえり、を言う娘は少しワイルドな俺に少し慣れ
一番星が出始めた空の下で縄跳びの練習中
綺麗でしょ、綺麗でしょ
いや、 ....
遠慮して 小さいほうを 二つ食う
風が流れて草も木も髪も揺れる
特に何も変わったことでもないのに
君といるだけで・・・・ホント、何でも楽しくなっちゃって
時々自分がバカみたいだと思う
君は君で君のままで
....
今朝も電車の中で
僕はすし詰め
くたびれた背中のお米達に
すき間なく囲まれて
まぐろの気持が少しわかった
目を閉じると
あのきれいな木目の板へと
運ばれてゆくのを感じる
「 ....
まるで
君の心はジュークボックス
飽きもせずに 泣いてるあたしの横で
空見ながら歌ってる
時々あたしが目をあげて 君を盗み見するのに気付かない振りして
....
僕らが同じここという時代で言葉を向き合わせて日々に紛れる、こと
昨日川から汲んできた水をコップの中で回転させると底に小さな刺がたまった
アスファルトを雨が叩くと決まって空を見上げる人がいた
....
ユング
ゆくゆく
ユング
ゆく
うりうり帰る
うり売りの
うりうり泣く横
ユングゆく
ピーターパンシンドロームの群れから逃げゆくゆく
まだまだ子供 ....
彼女が泣いている
大きい声で啼いている
おくれおくれと鳴いている
がまんできないんだね
そんなにグミみたな恋愛したいのかい
僕はと云えば鉛筆をかじっている ....
{引用=今も変わらずに花の名である人へ}
きっと気紛れに入れたのでしょう
桜の花びらが
はらりと、
不意に零れ落ちたので
もうどうしようもなく立ち尽くしてしま ....
チャーンカチャーンカチャッチャカラッタ
チャーンカチャーンカチャッチャカラッタ
チャッチャッチャ チャチャ
貴方の背中に
愛なんて
ここ暫く 見失っていた ....
今回は読む話ではありません。申し訳ない。
最近、調子が悪い。活字が読めない。。。自分の中の課題図書に手を付けれない状態です。
現代詩フォーラムのお気に入りも「new!」だらけ。精神的なものだから、 ....
許したと思っていたことを
許せてなかった
忘れてしまったと思っていたのに
忘れられなかった
台所で
風呂で
ふっとひとりになる
重ねてゆく日々の小さな落とし穴のような ....
深夜シフトのコンビニ店員は
今日も、自動ドアの向こうにいる
23時から8時まで
これ以上にないほどダサい
緑とオレンジのうわっぱりを着て
レジを打ったり、品出しをしたりする
とても、と ....
ぶっちゃけ僕には牙がある
人間を串刺しにできちゃうくらいの牙がある
鏡を見ると瞳孔は縦長である
射抜く程の
うなじから背骨を伝い落ち真っ黒な毛が逆立つ
鼻腔は伸び ....
彼を見たとき
彼の声を知っている
そう
思ったんだ
彼の睫がとても冷たいことも
知っているし
彼の鎖骨が氷のように冷たいことも
知っているし
知っているし ....
朝から、青い陽に、
波シブトガラスが
割れそうもない節理を抱いて
泣いているぞ
かあハア
丸山薫よ
くあーっ
鍬
轍の臭いだ
草の遠く
それが、銀河より遠く
発泡スチロー ....
私は眠る
掛け蒲団の左右を身体の下に折りこみ
脚をやや開きぎみにし
両手を身体の脇にぴったりとつけた
直立不動の姿勢で
寝袋にくるまる旅人のように
防腐処理を施され
身体中を布で巻かれた ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43