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目をつぶって、崩れる
その暗い暗い そこに
不規則な時計の針の音がして
落ち着かない夜
いつまでも一定になる事の無い、秒針
カチ カチ カチカチカチ
カチ カチカチ ....
雪が
雪が降ってきましたよ
小さく細く
灰色から
小さな
あの小さな私は
夜と泣いていたんです 夜と
大きくしゃくり上げても
夜に飲み込まれるみたいです
雪は
夜に ....
夜道
秋の冷たさと手を
つなぐつもりはないのにその熱は伝わる
星がゆれて見えるのは
わたしの体温のせいでしょうか
木の葉からり
ピアノするり
....
お昼の雲に
あなたを見つけようとしています
風がゆるく吹き
低気圧を含んだ雲が、南からの春風に押され
違う国の雲になろうと準備していました
静かな、わずかな運動です
雨が細く降って ....
僕の窓に一石を投じる
君があけた穴は塞がないで亀裂
空がひとつに見えなくなったよ
とりあえず、そこから新しくのぞいてみます
まだ目には眩しいけれど
夜
幾ばくか、やわらかくなった夜がそこにあります
空からしゅるしゅるとひも
カチリと引っ張っても、暗い空色が点灯するだけでした
明け方
種子が射し始めた光に休んでいます
海を思い出 ....
ゆるやかに
お前は、
みみずくの声を聞いたか?
独りで飛ぶ夜の音を
鋭い爪をひからせて
目を丸くひからせて
独りで飛ぶ夜の音を
そよぐ
お前は、
影が走るのを ....
空がちりりん
春の鍵をもった太陽が
今日もあちこちの箱をあけにのぼりました
山の
土の
風の
屋根の
木の
公園の
ブランコの
女の子の
かちりかちりと
ちいさな鍵 ....
探しものはあっちみたいだ
ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる
あおそらの下
知らない内に僕は笑って
小指のつめが騒いでいても
あなたはつゆと気にしないのね
遠くをみて
空をみて
目の先には春
時計の針の柵が越えられないのよ
わたし
間から手も
出せないくらいに
のどの奥にあ ....
朝がまた地球を回し始めます おはよう
シャワーの朝をあびてわたしの土に春がきました
雪どけの下のかすんだ緑 その下の新しい緑
時間が春の模様替えを始めました
冬にあたためていた春を
遠くの太 ....
地球が転がるのに追いつくよう
わたしはすべり台をつるり
指が焦げるスピード
わたしは銀になる
空気を回して春になるから
わたしは空と呼吸
道が氾濫してるから船を出すわ
わたしはボタンを押 ....
今日が終わりそうな海を泳ぐ
振り返れば
世界を見てきた波
ゆっくりと押し出すように
風と泳ぐ
このままどこまで泳ごうか
波交差の信号は青
どこまでも青
波は
見えない雨を連れ ....
10億分の1のちいさなあなたが
目をつむるごとに
風に吹かれるごとに
音楽を聴くごとに
窓を開けるごとに
思い出されては流れていきます
目に見えないほどちいさくなったあなたは
....
その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に
ため息がずっと続いています
何億光年前の光が
ゆっくりと流れて光の速さ
僕の上に留まっています
月は知る由もな ....
さぁ コーヒーをもらおうかな
ブルーの空 いれたての春
風にとけるまえにほら、
3月
冬が力をしぼり 雨を雪に変えている
傘が折れるような風と一緒に
小指に乗るほどの車たちは
ワイパーをかしかし動かしながら
舌打ちをするように赤いライトがまばたき
雨雪の霧は左 ....
幸せがシャワーノズルから出て左肩に落ち
つくられて22年経った体をつたっていきました
遠くにある時計の針の音は聞こえません
湯気のぶつかるしゃわしゃわした霞む音しか
髪から落ちるそれは ....
ほら見て
街灯が星になるため昇っていくよ
空へ 空へ 空へ 空へ 空へ
ほら見て
本当は見えないんだ
夜へ 夜へ 夜へ 夜へ 夜へ
ほら見て
涙も昇っていくみたい
....
船がゆっくりと流れていきました
振り返ると瀬は遥か遠くなり、手の平に乗るほどでした
瀬には重いものを全てを置いてきました
軽い思い出なんかは頭に入っていたので、置いてくることはしませんでした ....
私の燐粉が雪で抜け落ちるのにそう時間はかかりません
春を見ずに
あなた、
セーターの首をつまみます
えりが首を小さく噛むためかゆいのです
ふわふわの小さな猫をつまむ指
もう悪さはするんじゃないよと離します
たくさんの紙片が撒かれて散って落ちてきます
これは誰かのカーテンコールなんでしょうか
私はそれを静かな病院の採血待合室、
大きな等身大以上のガラスから見ていました
降り積もる紙片
溶 ....
白い雪をあなたに投げることもできないので
白い便箋白い封筒白紙の手紙を送る事にした
青い影が落ちる白雪は今日も惜しげなく降り
茶が見えていた土を枯れ色の木々を白に塗り
まだこれから長い ....
"この黒いイライラを詰めてぶっ放したい"
そんな言葉は形にもできず妄想の中で蜂の巣にしてやりました
「なんだ あれで間違いは無かったんだ」
そんなことが言えるタップを踏み鳴らす
あの夕焼けがそうであるように
この歩道がそうであるように
今の自分がそうであるように
この心地よい眠気がそうであるように
そこの黄色いゴミ箱がそうであるように
夜の窓すき間から来 ....
堅い 青い海の上に君は立つ
黒い 傘なんて持ちながら
四隅にはさびしさの影
灰の空気がそこに居る
窓を開けると冬の色風
耳くすぐり吹き抜ける
白の色風は部屋を回り
四隅連れ去りまた外へ
色風残してくれたのは
窓辺のち ....
小石を蹴り上げる昼過ぎ
何を待つでもなく夕暮れ
空が海におちるようにと
その貧弱な想像力の無限
照り終わる赤い球体から
深い月が舞う暮れ闇へと
思いを馳せるものは何だ
....
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