僕には、白く美しい翼はないけれど、
僕には、良いトコロなど一つもないけれど、
あなたを守りたいのです。
僕には、あなたを喜ばせることは
できないけれど、
あなたの ....
言葉には1つ1つ魂がある。
誰もがカンタンに思っている言葉には、
人をキズつけることも、喜ばせることも、
哀しませることも、殺すこともできてしまう。
「死ね。」の一言に、大きなキズが心にできる ....
「奥さん」
と呼ばれて振り向いた
そこにはオウムがいた
オウムはオウムスタンドに
鎖で繋がれて
にこにこ笑っている
「なあに」
とわたしは答える
オウムは首をかしげ
「こんにちは」
....
君の心は小さな舟さ
いつも揺れているんだ
悲しみの波に
喜びの波に
夜は静か
海は凪いで
眠りの中で
そっと
悲しいことや
嬉しいことを思い出すのさ
あなたはたぶん
わたしがシアワセと感じる指先や
透明になれるほんのすこしの暗号を
ちゃんと知っていて
いつだって手をひいて
この思慮深い森の出口につづく
複雑な線をといて
近道へ、
近 ....
雪が降り
終わりを告げ
また始まる可笑しな世界
いつでも世界に反発した私は
何処が世界なのかわからなくなった
君と出会って
初めて世界の中心を見つけた
私と君が世界の中心なんだと
君を ....
砂場ではいつも
大きな壁が作られようとしてる
水をかければ崩れてしまうのに
古い町並み
もう、思い出は薄れて
それでもまだ
オルゴールの音はかすかに響いた
緩やかな下り坂の終わり
あの曲がり角を越えて
少女時代が
降り積もった ....
わたしが悪かったのだ
必要のないものをあげてはいけない
まして
友達がみんなやっているから
なんて理由で
不器用な手つきで
編み棒を動かしちゃいけない
人間暇だとろくなこと考えない
カ ....
向かい風の吹いている
地図の上です
収縮と膨張を繰り返す波打ち際の
緩やかなカーブをなぞること
波音は届かずに
待ち焦がれるばかりの
海岸線が近い
そうで
少しずつ僕らに迫 ....
虹が
吹雪いてるよ
夜の窓は魔法であるから
てのひらに息を
当てて
もつれている糸を
たぐる、ダウンは
少しジッパーが
しまりにくい
川と友達になりたい
流れの無限に逆らい
....
あなたが年老いて
ひとりぼっちになった時
私をどうぞ傍に
呼んでください
あなたがこの世から
旅立つその時に
「また 逢おうね」って
笑って見送りたいのです
眠るあなたに頬 ....
久しぶりに夜が明けたと
寝言のように君が囁くので
久しぶりに
僕らは見つめ合うのです
恋のようだわ
と呟いた君の頬の上
確かに
光がダンス
毎回恋が近づくと
恋は私を愛してくれな ....
その手に何を掴もうか。
君は、何も考えずに
唯、手のひらを優しく握る。
ふわり ふわり
君の手から零れ落ちる幸せのカケラを僕にも少しくれる。
君は、何も考えずに
唯、僕の指先を優し ....
私は名もない1本の木
腕をのばしても空へ届かない木
春になっても花の咲かない木
ぽつんと立ちつくしてる1本の木
あってもなくてもいいけれど
そこに存在し 根をはる
そんな強い 1本の木
動き続ける列車から飛び降りて
でも立ち止まってしまう
鉄が匂うレール脇に
赤いペンキ様の液体が飛び散っている
動き続ける列車は
だけどあんまりにもノロマでトロマで
しかもあんまりにもた ....
茶色のセーターを着て
冬のひなたは 明るい
ひとりごとも
思いつかないので
窓越しに
たくさんの幻が
眠る道を
見ている
誰も いないので
....
目が覚めたら ベンジャミンになっていました
ベンジャミンの木になっていたのではありません
枝の先の 小さな葉になっていたのです
ベンジ ....
まばらな鳥の群れ
に
なんとなく
不穏な思いを託す
海が見える
感じているだろうか
と
彼等の
飛んでいるのを追う眼
は
シンキロウを
奏でる朝日に
大阪南港の
廃墟が上 ....
かつて
きみの氷河を渡ったことがある、
十二月の、
空のない果てなき空。
北の地では、いまでも、
無いものは、つたわり、
有るものは、つたわらないであろう。
水辺のポストに、投函 ....
限定世界(2005年)
「愛する事の出来ない人」の為に
「愛している」と言う表現は差別だ と言う事で
「愛している」は禁止用語になった
日本中の九割の詩人や作家が失業した
限 ....
PCの中身は以外にスカスカなんだよと
彼女は自慢げに中に封筒を入れる
へそくりなんだ♪ とネジを締めながら笑った顔が素敵です
三ヵ月後くらいでしたね、電話があったのは
PCから煙が ....
あなたの隣にいると
体中の
毛穴が開くのを感じるの
ぶわあっと
体中から
何かが噴出して
息が出来ないくらい
それがなんなのか
わからないまま
いつもキスしてる
“いちご味のケシゴムって知ってる?”
小さな子が僕にむかってきいてくる・・・
けど・・・・それって、“味”じゃなく“香り”だろ?
僕は、「知らない。」と答えてみたけど・・・
その子に「 ....
10ヶ月ぶりに触れた顔
はにかむ唇
熱い体温
器用な指先
手
口
腕
冷たい足先
....
夜更けにひとり目覚めていたり
残業のあと酒くさい終電にすわっていたり
まだ朝も暗い道を急ぎ歩いていたり
あるいは騒がしいファーストフードショップで
ふとお喋りがとぎれたり
そんなとき
....
嘲るならあしたにして
いま気分がのらないから
ずきずきする虫歯の穴
鬱陶しいバルクメール
うんざりする哲学バカ
みんな消してさっぱりして
きれいな空むなしい空
そうできたらなんでもする
....
機械に変わり果てた
冷たく硬い手足
なくした血の臭いを
求めて這い続ける
わたしはヒトでしょうか
あなたはヒトでしょうか
紅茶を淹れてみます
ヘドロを吐いてみます
すっきりしないままに ....
星を数え歩けば
南にほらカラス座
大都会の空では
道しるべにならない
小さすぎる星たち
六と四のリズムは
かるくかるくはかなく
星屑よりちいさく
きらきらきらさらりと
流れて去るうた ....
伝えたい事がある。話したいことがある。
今の自分には、無い。
但し、教えて欲しい事はある。
自分の考えていることは、正しいのかと。
その方向で、あっているのかと。
....
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