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あの現場の写真を見た
瓦礫はすべて撤去され
金網や柵に囲まれたそこは
グラウンド・ゼロと呼ばれていた

そして現在 私が住む街の駅前に
デパートを取り壊した後
再開発計画が頓挫して
 ....
いってしまいましたね

電車で3時間くらいだからとかいっても

たぶんもう二度と会えない気がするよ

君とは一年しかクラスが一緒ではなかったけど

いつも笑って笑顔で元気で
 ....
すっかり生ぬるくなったビールの向こうに
睡蓮の花が物憂げな顔で座っている
白い陶器の肌が青ざめて
透き通った光沢を放っている

その清楚な肌に触れることを許した
借金まみれの男の手が離れそ ....
ゆらゆらと歩く空中で

カメラのフラッシュでできた影が

一人で先にあるいていった

僕は世界の呼び声で起きる

僕はここにいるけど

世界は何処にある

昨日の事 ....
春になったばかりの頃
白い帽子を追いかけて
春風の中を駆けて行った

草原の若い草からは
真新しい緑の匂い
南の方からは
温かい日差しがさして来る
空が青くて
眩しくて見れない

 ....
あの頃顎下で切りそろえた黒髪は
いつの間にか胸下まで伸びていた
美しい茶色の髪を、あたしは毎日ゆるやかに巻いている



あの頃短かった不細工な爪は
桜貝色の花やきら ....
ピアフ ピアフ
情熱の心で 愛を感じとって
わたしは子どもじみて
とても純粋

霧の晴れた朝に目覚め
小鳥の声でさえずる


ピアフ ピアフ
生きている 光を求め
そして飛ぶ 高 ....
信じることから始めるつもりが
疑わないことに気を取られ
信じることで救われるつもりが
疑わないことに疲れている
もうダメだ もうダメだと嘆くうちに
まだダメか まだダメかと唱えるようになった ....
ひとの気配に気付き上体を起こしてみると
逆光に髪の長いおんなの姿を認めた
それがあのひとの妻美佐子さんとの最初の出逢いだった

彼女について何かとあのひとから聞かされていたのと
私に用事があ ....
白っぽい視野の中に
草の生えた道があり
知らない樹木が立っていた

母は和服を着て
道にひとり佇んでいた
すると向こうから
何年も前に死んだ父が歩いて来た

ぱりっとした背広を着 ....
沈丁花の、
高音域の匂いがした

夜半から降り出した雨に
気づくものはなく
ひたひたと地面に染み
羊水となって桜を産む

  きっと
  そこには寂しい幽霊がいる

咲いてしまっ ....
たとえば今日
寒い風に吹き晒されているとして
さらに明日は
寒い雨に凍えているかもしれない
それでも破れ傘を差して
ボトボト歩いていくだけだ

たとえば今日
温かい陽射しに抱きしめ ....
最近、黒い手袋が
落ちているのをよく見かける 

ある時は職場の廊下 
ある時は駅の構内 

人間達の無数の足が 
通り過ぎてゆく隙間に 
{ルビ木乃伊=みいら}の面影で 
誰にも届 ....
御機嫌いかが、と
埃っぽい風が吹く
どの窓にも猫が一匹いて
ぐりぐりした目玉でこちらを見ている


しっぽをくゆらすもの
ひげをぴんと張ったもの
前足を行儀よく並べて
あるいはつま先 ....
キラキラと雪の結晶が落ちていく

寒いこの季節に僕は人恋しく

あなたに会いたいけど

どうしても届かない位置にいるあなた

僕の心に刻まれた深い深い傷は

今も癒えぬま ....
 遠目には黒い紐に見えた。近寄ってみると蛇の子供
だった。体長は二十センチくらい。JR新幹線駅の東
口を出てすぐの、駅前広場のフロアタイルの上に横た
わっている。尻尾の後ろの、コンクリートの ....
傷をつけると古びてしまう

古びさせるには傷をつけたらいい

ゴッホの絵のまえに立っている

ゴッホがいた距離のなかにいる

なんだか泣けてくる

あたまんなかで拳銃の炸裂音がする ....
夫がいる週末は楽しいから
なんにもない平日を
早送りする

だけど、今夜は
夫が
携帯電話と間違えて
リモコンを持って行ってしまった



夕飯を食べる時間に
夫がいないので
 ....
1.

木の葉の道を歩いていくと、山が遠くに見え
子供が近くではしゃいでいる
大人や青年も混在し、大きなパワー石やマゼンダ色の雲に頂があり
空が連中にそびえているのだとわかる

ーー
 ....
トリコロールカラーを織り混ぜた不協和音が
螺旋状に響く午前2時
F♯dimとB♭7がクロスした地点に
ジンジャーエールを凍らせたような結晶が生まれる
そう、今わたしの左の腰に小さな氷山が突き出 ....
あの上り電車で何本見送ったことになるのだろう
別に数えている訳では無いし
有り余った時間を費やせればとストールの毛玉など毟りながら
外界と隔絶された待合室の硬いベンチに腰掛け
あの夜の顛末でも ....
{引用=桜の咲く春が嫌いとつぶやいたひとの
手鏡に映したそら、霞のようにたなびく
僕は戦うだろうあなたのために
僕は祈るだろうみんなのために}

満開の花は汚れたあおを覆いつくして
春とい ....
がれきのしゃしん は いつみても いい
しょうせつみたい に はしからはしまで よまなくても 
いっしゅんのうち に あらすじ が わかる
わかってしまいたくはない のに
め を はなすことが ....
どこかの知らない住宅地で流れている

いびつなサウンド

それはまだ若い男が夢をあきらめず

努力ということをしている

それでも夢という狭き門に

自分は通れない事はし ....
一昨日の朝食で
僕の耳に
ピーナツバターを
こびりつかせたまま
サニーレタスと一緒に
皿の隅っこに追いやったのは
誰だ

昨日の朝食で
僕の耳を
ホットミルクに
浸しこんだま ....
昨日が、夜の中で解体されていく



肉体だけを、濡れた風がばらばらにして
過ぎ去り、それでもまだ鼓動は 宿る



わたしが必要としているものは
わたしの内部の、底辺にあって
 ....
(夢を見た)


ひた、ひた、ひた、
静かな輪を描いて波紋が幾重にも広がる
光だけが生きているように満ちて来る
ひた、ひた、ひた、
夜の岸辺に足先を濡らして
何ものかが生まれるのを見て ....
砂浜に受付のデスクが
ぽつんとひとつ

前方には潮の引いた藻場が
どこまでも広がっている

デスクの上の
海の図鑑を開くと
いろんな星の海が泳いでいた

地球の海は昼寝をしてい ....
きみが帰ってこないあの日から
砂時計の砂はさかさまにこぼれて、こぼれて、
しだいに、ちいさな子供になってしまう、夜
遠くで、つぶやくきみの言葉が、わたしの名前だといい


そんなふうにして ....
赤い満月が暗い密林を包む

琥珀の毛並みの一匹狼は

この本能がうずく世界で獲物を探す

純白の毛の一匹兎は

本能のまま世界を飛び回る

この世界で狼はどん欲な男
 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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さんか- 佐々木妖 ...自由詩5*09-3-9
修羅のひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*09-3-8
- 壮佑自由詩19*09-3-7
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