すべてのおすすめ
まったくお前みたいな可愛い夕焼けにつま先で挨拶すると深海みたいな鱗が踝に貼り付いてプラタナス並木が裸で震えてら
俺は嘘つきでインチキな星座だプラネタリウムの秘密を暴かなきゃならないし何処までもプラス ....
ときの流れが
千代(ちよ)のおおぞらを
やさしく流れていっただろ?
お楽しみは
これからだ、と
やさしく髪を梳いてくれる
そのわけを聴かせてよ?
やわらかい印 ....
異郷の地に立って
根こそぎにされ
もう何も残っていない
荒涼としたノスタルジア
魂の奥底から滲み出て
北の国より吹く風になびき
遥かコバルトの海底に沈む
日を追うごとに
紋様はこ ....
石油になっていく鳩の群れをみていた
盗み見られることで失われるものなどなに一つなく
ウォールストリートジャーナルと朝日の波間で
水鉄砲を撃ちあう月曜の子供たちが
迎えの車を ....
冬の曇天が続き部屋の中は寒い
セラミックヒーターから出る温風だけが温かい
背中で詫びながら
16本390円のフォルテをまた買ってきた
1本149円のコカ・コーラも止められない
赤字覚悟の確信 ....
やや広いこころで歳をみた。
相も変わらず不条理な幻燈ばかりじゃないか?
地殻に映る現象なんて!
二〇一九年二月一日 「現代詩集」
集英社から出た『世界の文学』のシリーズ、第37巻の『現代詩集』は、まず学校の図書館で借りて読みました。のちのち、ネットの古書店で買いました。ウィドブロの『 ....
鼓膜の炎症と診断され
メスで切開する簡単な手術を受けた
痛いですよとの説明どうり
痛かった
確かに痛かったが
症状は嘘のように楽になった
あの先生は名医だ
その思いを強くしながら ....
何回
風や雨に身も心も
晒され削られただろう
何回
壁や木に火花散らし
気絶し殴られただろう
何回
靴や石にギリギリ
踏み潰され続けただろう
無限ではない
数えられない ....
青空にぽっかりと
雲が浮かんでいる
どこを見るともなしに
宙をぼんやり 見つめていると
空っぽの自分のこころに気付く時がある
空っぽだ
けれど こころに
何も無い時というのは
かえ ....
どうしたらいいかって
普通にしてれば
よかったんじゃないかな
もぅ普通が何か
ゎからなぃの
そうでしょう
普通とは
時と場所によって
千差万別
なのだから
普遍的
という ....
また白痴な顔を晒し
振り返る君の孤独はやるせない
冬の大空に羽ばたいて
青い大気を吸い込んで
静かに呼吸を繰り返す
君の無垢は無限の広がり
いつかの不在を先取りし
果てなくラアラア唄って ....
林檎が声を殺して
泣いている
想像ですが
ずっと信じていたことが
裏切られたのでしょう
聞き飽きた励ましの言葉では
林檎は泣き止みません
境界面に滲み出ている
涙みたいな光 ....
日々は坦々と過ぎてゆくようにみえても
沢山のトラップの集積なのかもしれない
科学は未だ心を捉えられないまま
運命の神にすべてをゆだねている
誰も閉塞してはいけないと思う
誰をも不幸に ....
二〇一九年一月一日 「ウルトラQ」
元旦からひとりぼっち。ウルトラQのDVDを見てすごす。やっぱり、ウルトラQの出来はすばらしい。ちくわを肴に、コンビニで買ったハイボールも2杯のんで、いい ....
葦の川手足のごとく痩せほそり
せせらぎはサラサラ鳴いて冬のなか
月満ちて波打ち際の鳥の痕
探り吹き
小さな羽根飾りが付いた
中折れ帽子のヒデキさんは
ハーモニカ歴六十年だ
楽譜は読まずにメロディーを
口で探って覚えていくから
僕は探り吹きだ、と言って笑う
特別養 ....
雪道に残された足跡
自分がどこへ向かうのか
どのみち決まっていなかったから
足跡をたどって歩いた
同じ場所でとどまたった跡
ところどころ曲がった跡
どうしてもまっすぐになれない ....
大河ドラマもここ数年
マンネリ化していて
リアルタイムで
毎週みる気がしない
もうこれぞという
面白いものは
出尽くしていて
歳を取るに従い
記憶力の減退と
つきなみ ....
─まいにちうまれるものたちが
─まいにちしんでゆく
眠り、浅い夢からさめたような春の予感のする少しつめたい風が、名付けられているはずなのに誰も名前を知らない雑草の頭を、さあー、と撫でてゆく放課 ....
突き破る、一月の低気圧
のっそりと爆弾抱え
明日は雪
ぽかんとひとり
動かない青空を 見ている
旦那が
東洋人のマッサージ嬢との
浮気に走ったのは
きっと精神に問題があるのでは
ないかと疑った妻は
旦那を精神科医に連れて行って
性に関する25の質問に回答させた
その結果25の回答の ....
虹が消える前に
懐かしい気持ちを
連れて行った
遠くを見てるのに
近くを求めてる
私だけの遠近法
絵の具を持っていなくても
瞳を濡らして描く希望が
余計に空を滲ませる
一 ....
人の人の波が群れが
皆ぞれぞれの方角を向き
時々それが出逢い擦れ合い
火花を目映く飛ばしても
漁火の夢のようにすぐ消えてしまう
僕は一人だ
この人群れの中にいて
砂漠の深淵のような
....
タチアナ
灰色の軍事博物館の
白黒の写真の向こうで
微笑む若い女の名前
重苦しいくすんだ
軍服を着ていても
その笑顔だけは
すげ替えたかのように明るい
タチアナ
は
戦場で死ん ....
一人暮らしも板についてきて
仕事もやっと落ちついてきたある朝
キッチンで水道の蛇口を捻ると祖母がにゅるにゅる出てきた
都会の水道はとうとう水のかわりに二親等が供給されるようになったのか
なんて ....
でっこまひっこま
とは
でっぱったりへこんだり
という意味で
これまでちょっと
聞いたことがなかったが
どうやら方言らしい
こんな面白い言葉に出逢ったのは
カメラのレン ....
二〇一八年十三月一日 「記憶」
感情の発展過程で、ある点以上には絶対成長しない人がある。かれら
は、セックスの相手と、ふつうの気楽で自由な、そしてギブ・アンド・
テイクの関係をほん ....
誰かへの心配がつづいて
憂鬱が消えないなら
もう心配やめちゃえばいい
自分が楽になるためでしょう
自分を冷酷だと思ったり
またそれが心配になるのかな
心配が趣味なら仕方ない
でき ....
履き慣れないヒールを履いたりするから
まともに歩けなくなったりする
けれど今日はどうしても
この滅多に履かないお気に入りを
履きたかったからしょうがない
予想してはいなかった痛みに引きずらよ ....
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