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今日も
まぶたの底に沈んでいる
気配を感じてまた
泳ぎながら指を固める
永遠はいちばんわかりにくい翻訳だから
爪先から這い上がってこないように塗るくちなし色の
どこにい ....
{引用=
甘苦しい鼓動と呼吸で輪郭を肥らせていく小部屋にいます
焼けついた涙の痕を剥がそうと掻き毟ってる深爪の指
(吐いた息、吐いた涙、吐いた嘘 ぜんぶぜんぶきみだけ ....
{引用=
せかいから見つからないよう息をして、(あなたがほしい)(あなたになりたい)
神様が恵んでくれたO2を奪い合ってもえてるぼくら。
すぐ傍でかれらが笑っていることと ....
{引用=
紫の影から伸びてく。ぼくはただ明日も今日もきみがほしくて。
夕立にまみれて帰ってきたきみの背中に小指で「紫陽花」と書く。
咲くことをためらっているきみの ....
いちまいの毛布から抜け出した朝は
月が赤い雲に照らされていた
宛はないのだけれど
ただただ澱む空気から
わたしをひとりにする風を感じたくて歩いた
夜明けの部屋ではひとり
きみが ....
{引用=
さみしさを肯定できる朝だった、誰とも笑える人間だった。
どこまでも飛んでいけたら良いのにと 空にまたがりきみが呟く
隙間から風でも入る家 ....
{引用=
春風ときみの匂いがYシャツに はじけてはぜた朝です (おはよ。)
明け方の郵便受けでぼくを待つ群青の文字「What can I do?」
便利という言 ....
こころにもないことを云うあの人の こころはいったいどこにあるのか
待つことは得意で
この部屋に漂うちいさな粒たちを見つめている
名も知らぬ六等星のような
ささやかな薫りでこの額を満たし
右足の小指が凍り付く夜には
息を吸う度に、
わたしの声帯を傷付け ....
{引用=
きみの吸う 酸素にさえも憎しみを 覚えた朝に鍵をかけます。
珈琲と本と煙草とキスだけで 育ててあげる。( it's happiness .)
純情がいない世界は ....
{引用=
(この花は棘があります) 闇雲に鼓膜をMichaelで埋め立てていく
紫と呼ばれる花の色さえも 赤い絵の具で描こうとしてた
思い出があるとしたならその中で ....
{引用=
8センチ隣でただしく眠ってる、きみに呟く「死のうか」なんて。
どうしても受話器ごしでは無理なのね いっしょに歌う、そんなことすら
この夜のふかいとこにきみがいて ....
{引用=
よくわからない
そんなよくわからない感情もよくわからない
満ちて満ちて
それだけでいいはずのものが不完全になっている
理由をさがす指先が紫になっている雨の日に
隣人の嬌声 ....
{引用=
なぁぼくは受話器で泣いてるきみを抱けん。その泣き声さえも「ほんもん」ちゃうんや。
気の強いきみの受話器が黙るんは なんでかわかるよ、ぼくにはわかる。
....
じん じん
蠢いているんだろう
いや、生きている、それ。
わたしのあしにいまだにすみついていたしろへびにあいかわらずなまえはつけてやっていない
ヒューズがとんだ
耳元 ....
こぼしちゃいけないってがまんしているきみの
その眉間のしわが好きなんです
吐息が融解していく夜の海に
降りしきる雨はひそやかな銀
さようならをうまくただしく言おう
そのためにわた ....
{引用=
波がひけば
それを追いかけて
靴を濡らさないように
足が冷えないように
事実だけを伝えて
その真ん中にある感情を
単純に「痛い」なんて声高に言わないきみを聡明だと思う
....
{引用=
一年と半年住んでいる七畳の部屋から
331歩
その角を曲がる瞬間にはいつだって
轢かれることを夢みてる
交わることのない飛行機雲
沈丁花の押しつけがましい匂い
片耳 ....
{引用=
愛なんてコンビニでも買えるって どれが愛だかわからんのやけど。
さみしくて漂流したくなったさかい、貯金おろしてロフトに行くわ。
星空をさんきゅっぱで買ってきて ....
{引用=
さようならを二回いった
一度目はさよならっていった
くちびるの端で酸素よりかるく、さよなら、って
昨日の二度目のさようならは
きみの眼に沈むぐらい深く、さようなら、っていった
....
2010年
わたしの21回目の春で
年が明けてからどうにか
一粒の睡眠薬と二粒の精神安定剤を飲まないままに
すこしずつ
からだのなかに春が沁みていく
2010年
きみに出逢ってから八 ....
{引用=
*あいうえおにあこがれている
あってみたい。まだ見たことない朝焼けに ぴったりの名前、つけられる人と。
いまだけを生きているから。いまだけを生きていたいと思って ....
{引用=
絵具を溶く指から香るあなたの匂い。だから時々描けなくなるの。
滲み出す画面の先に春があって たまらなくなるから青色を塗ろう
大好きなふたつのものを区別する、わたしの ....
{引用=
あいたいと言ってきみはみゃぁと鳴く 受話器ごしの喉はぐるぐる
いつまでも傍にいてよとキスをして 眉間にシワを寄せている猫
しっぽふるきみの動きを見ていたら 38℃の ....
ふかくねむることを
とてもとても求めているのに
痛くていたくて
指先までさみしさがはしって
からだが夜をこわがっている
明日の憂鬱を予測しながらまた
わたしは一錠よぶんなものを飲み下し
それはわたし ....
「ほんとの自分は」っていう人が苦手です
そんなものはペルソナを知らないだけにすぎなくて
だからって知ってることはなにもそんなに偉くない
「あいしてる」って声高にいう人が苦手です
そう思 ....
{引用=
さみしいとばかり垂れ流しているくちびるが
あなたの名前をさがしているんです
ぼくはずっと
世界のおわりをみるために三角ずわりを崩さず、
双眼鏡片手に珈琲を飲んでいたけど
....
{引用=
二月のはじめに降り続く雪の
その多すぎる水分に浸りながら眠っている
白い指の腹を瞼にあてては
薄明かりに浮かぶ声を亡くしたさかなたちを
夢から逃がしてやろうと
....