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韻を踏み外したまま
蓄積する行末から
こぼれ落ちる
行間という溝に
言葉の葉脈を
透かし見る

空と触れ合う海
陸を撫でる風
揺れる草木

点滅する青
震える黒線
遮光される ....
明りの弾ける音が闇を貫けて沈黙へと沁み込む
焚火を囲み暖をとる
密猟者の秘め事 儀式の執行
祈りの呟きの後 狩りの前 
青い薫りの葉煙草を皆で回し吸う
苦い煙を吐いて 少しの吐気が残る
秋 ....
           - マルガレーテへ -



懐かしい旋律よ 黒髪が黒い鍵盤を浸す時
古い一族と共に お前は 滅びる
彼女が今 白い鍵盤を 血の赤で汚している

彼女の唇が  ....
眩暈 渦巻く 
撹拌される大気 跳ね返る陽射 大地の熱気
沸騰する 頭痛
体温の上昇 雲までは遠い 空を睨む

地図上の 南風 吐息 突き吹いて 
一項目 捲られる 
山脈を覆う オ ....
何処までも響いて鳴り止まない森の梢たち
降る雪が そうして白金の鈴を鳴らしている
耳の先の黒い兎が 雪原を駆ける

(優れた獣は所謂 「気配」を感じる 
 視聴覚と触覚、臭覚を統制する  ....
黒い水晶の森を 黒曜石の渓谷を
吹き抜けて 暗がりの新緑を 震わす風
やがて透明に 純化されてしまう 花粉を 
雪の結晶のように鋭利に 纏った有害な
棘ある風 絶えない夜


暖かくして ....
遅すぎた雪は
後から追ってきた 雨に溶かされて
もう 降らない
でも 雪は
きみが大切に育てた
色とりどりの花たちを 皆殺しにしていった

夕時雨に
垂れた 白い涙 啜って
重く ....
燃えろ 

枯れた老人のように

燃えろ

脂身のった中年のように



さよなら

親切

さよなら

思いやり



下降はしない

硬質な平面 ....
北 横殴りの吹雪 
厳しく美しい その事態を 知らない 彼らが
雪原で 凍えながら 夜空を見上げている きみのことを
南 さらさらした柔かな 砂浜の上で サングラス越しに
スクリーンから 眺め ....
瑞々しく淡い光。
柔らかな黄金と緑と午後の黄昏。
風と光が静かな歌声で話し合っているのが聞こえる。
詩だけが引き出せる言葉の葉脈、その息遣い、温度、色合い。
まるで預言のような神秘性にも満ちて ....
ロメオ


プロチアデンが呼んでいる
アモキサンが招いている
コンソールの高台
かびた毛布の洞窟
萎びた雑誌の湿地
乱雑に走るシールドは葦 黄ばんだ紙屑の落葉に絡んでいる
色とりどり ....
露が蝋燭の揺れる光を閉じ込めて凍りつく刻


オリンポスの崖の左下
珊瑚の馬に乗って
パンデモニウムから一人の歌い手
ローブを靡かす
痩身にビロード
ファルセットで風をも泣かす ....
めくるめく パルスの反復の狭間

弱電子に体を震わせて

目蓋にきらめく光を集める ぼく達は

大きく羽ばたく セルロイドの羽根を持つ

あいつらが

アタマで知る事柄を

 ....
白骨の風車がくらりと回りきいと短く鳴く音を
追い吹く風の層を縫ってゆく錐揉み状の脊髄の
末端の熱っぽい鋭さから染み込んでくる甘苦い味の
粘付くまろやかな思考感触が忘れられない

蒼黒く鋼 ....
ぼくは きみの手に 導かれ
太陽に 触れる

太陽が輝いている まだ 何色でもない 
太陽が 沈む ぼくに 
巨大な 火 焔
太陽が 沈む ぼくに

太陽の 中の ぼくの 中で 太 ....
泥沼 
暗い泥の中 うずくまる 
わたくしの想いは 気泡になって
ゆっくりと のろのろと 浮き上がる
底のない 沼から ゆっくりと 浮上する
ドロドロの水圧に 耐えられるように 螺旋に
 ....
機械どもの産声を聞いた
静電気の金切り声を聞いた
真空内部のわななき
コイルの唸り声
セロトニンのうねり
超伝導
磁性の旋律
粒子の加速音
思考は人間の内部的産物
そもそも  ....
ぼくは誰からも
愛されていると感じたことが無い
付き合っていた人は何人かいる
好かれていたことはある
求められていたことはある
何人目かの君は 愛していると言ったけど
その意味 ....
チャイナから阿片中毒のターンテーブリスト呼んじゃいなブリストル経由でやって来た眠れる獅子は四肢痺れたまま決して罌粟なんてヤってねぇヨっつって痙攣したまんま曼荼羅絵皿をスピンすっぴんだと顔面凶器のガ .... お父様と お母様の 夜の営み
その 家族計画の 失敗により
私は 部落の 長屋に 生まれました

つぶれた魚屋の生臭い あばら家に住んでいた
私よりも 貧相な 子たち
何故か その子たちが ....
ねえ 何を数えているの?
そんなにも 緑が眩しい庭で
蟻たちが運ぶ 死んだ虫の数?
オジギ草に悪戯しているのは
無邪気な蝿
チューリップの首を 切り落としたのは
ぼくだよ
雑草を刈る ....
苦痛の中に感じる快楽
快楽の中に感じる罪悪
罪悪の中に感じる恍惚
恍惚の中に感じる失意
失意の中に感じる優越

頭の中で千匹の回虫が
サラサラ崩れる米の山ように ざわめく
額の汗はきっ ....
頭の中で 鳴るんだ

音を飲み込む音 音を噛み砕く音
音を叩く音 音を破る音
音を切る音 音を捻る音
音を削る音 

それらが それぞれ七色に発光して
カウントダウンが始まる
サーカ ....
僕が火傷をした子供の頃
母さんは泣いてばかりいて ばあちゃんにきつく接するようになった
父さんは酒を飲むようになって 母さんと喧嘩ばかりしていた
じいちゃんは無口になって そのまま死んで ....
わーがやげどしたわらすの頃
かっちゃ泣いでばりで ばっちゃさきづぐなった
とっちゃさげ飲みさなって かっちゃど喧嘩ばりしてら
じっちゃ静がさなって そのまま死んでまった
だばって
ばっち ....
黒く輝く夜
遠く白亜の列柱が順次砂時計の白い砂のように崩れ流れる
流れる白い粉
その冷たさに打たれる 雪遊び
子供たちの数え歌が懐かしく頭から湧いて口先に零れる
まるで童心だ しかし
氷山 ....
瞳孔の暗黒の中に 太陽が一粒落ちて 沈んでゆく

狂気へと たそがれる 一筋の緊迫した神経
暗闇にもたれて 電磁波の凶音を 非難場所の平原
音符が草々と香り 鎖雨と ひっそりと 通じ合い  ....
冷たく重い油膜が 舐めるように
横たわる裸の そこかしこを
ゆるゆると 圧迫してゆく

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細やかに泡立つ銀色の音像から 油色の真空の中 
混沌とした精神の渦中へと 流れ出す音 ....
午後2時43分の光
とろけた白い蝋 
傷だらけのソファー 肘掛の隙間に詰まった 
粉っぽい埃に染み込んでゆく


強姦されたんだ ぼくは自分に
犯されたんだ 俺はぼくに
やり終えた奴 ....
西の青いカーテンには赤く
南の赤いカーテンには青く
風を糧に立ち昇る白い炎が染まりゆく
窓辺に徐々に映る屋根や壁は熱に揺らいで
立ち昇る蜃気楼の輝きに眠りながら焼かれ続けた眼は
夢の終り ....
高梁サトルさんの小野 一縷さんおすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
髪一重_/_****'04- 小野 一 ...自由詩6+11-4-13
狩唄のあとに_/_****'04- 小野 一 ...自由詩511-4-13
銃声_/_****'04- 小野 一 ...自由詩6*11-4-11
虚ろな数_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-4-10
尖端_/_****'04- 小野 一 ...自由詩6*11-4-6
睡夢_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-4-6
春雨_/_****'99- 小野 一 ...自由詩5*11-4-3
連れ立って_/****'99- 小野 一 ...自由詩7*11-4-1
slide_away_/_****'99〜'03- 小野 一 ...自由詩6*11-3-30
詩人から詩人へ_1_/_掛川_享嗣_氏_to_木立_悟_氏- 小野 一 ...散文(批評 ...5*11-3-28
眠れぬ森のロミオ_/_****'01- 小野 一 ...自由詩5*11-3-28
Siren_master_/_****'99- 小野 一 ...自由詩4*11-3-27
羽虫_/_****'91- 小野 一 ...自由詩3*11-3-25
焔洋_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-3-22
月と太陽と夜に_/_****'02- 小野 一 ...自由詩4*11-3-20
言二葉_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-3-18
経過_/_****'99- 小野 一 ...自由詩4*11-3-17
笑い話_/_****年不明- 小野 一 ...自由詩6*11-3-15
ごめんよ_ハニー_/_****'03- 小野 一 ...自由詩5*11-3-4
...and_Mary_Chain_/_****'03- 小野 一 ...自由詩7*11-3-1
庭_/_****'99- 小野 一 ...自由詩4*11-2-25
308号室_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-2-23
サーカスがやってきた_/_****'04- 小野 一 ...自由詩6*11-2-22
ぼくは帰る_/_****同- 小野 一 ...自由詩6*11-2-19
わー帰る_/_****年不明- 小野 一 ...自由詩3*11-2-19
フェリー埠頭にて_/_****`04- 小野 一 ...自由詩3*11-2-9
酔歌_-_4_/_****'04- 小野 一 ...自由詩4*10-11-19
酔歌_-_1_/_****'04- 小野 一 ...自由詩4*10-11-18
残照_/_****'98_'01改編- 小野 一 ...自由詩4*10-11-14
黄昏の比率_/_****'01- 小野 一 ...自由詩3*10-11-13

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