(春)

伝線したストッキング、国語辞書、スケッチブック、埃、先のまるまった鉛筆、花柄の布団カバー、キオスク、アルミフォイル、たまごサンド、青い軽自動車、浴室のタイル、制服、文房具屋、バス停、スー ....
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない



やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる



ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
先生にひろってもらった消しゴムを
当然と思った私が嫌い

神様はいないよと言ったおじいちゃん
そんな貴方も仏になった

見られるとバカみたいに赤くなる
恥ずかしがるなよ君は美味しい

 ....
朝日射す 新生児室の 保育器に くの字に折れた 老婆が眠る  
 
虫かごと網を持って
虫をとりに行った
どんなに網を振り回しても
虫以外の生物や
生物ではないものしかとれなかった
とったものは逃がしたり
あったところに置いたりした
元の姿に ....
綺羅星の王冠を眺めながら
骨のようにかたい胡桃をほうばる

失楽園からの贈物に
境目のない儚い理想を夢見ながら

昨日の怒りを
今日の喜びとして享受して

往ったり戻ったりする荒野の ....
私はいつも考える
夕闇として読み進む 私は
私は私を読み進めさせられていたのかもしれない
言葉を 私は 本の 主人公として

誰一人知らない 日記を
私が読むとき 君は元気で暮らしていたの ....
待つことは得意で
この部屋に漂うちいさな粒たちを見つめている

名も知らぬ六等星のような
ささやかな薫りでこの額を満たし
右足の小指が凍り付く夜には
息を吸う度に、
わたしの声帯を傷付け ....
もの憂いのには もう飽きた

あかるいうたを 謳いたい






夜明けのまえが なお暗い

とはいえ わたしは しっている

こごったような 濃紺の

ぴちりとパ ....
 
 
ぼくのタクシーが壊れてしまった
だからもう、ぼくはタクシーに乗れない
朝食の後、歯を磨いていると
血のような味がして
吐き出すとやはり血だったので
歯槽膿漏か何かかと思い
壊れ ....
想いと言葉は
いつも
正反対なのです。
それというのも
月の光が
太陽の光の反射によるもの
だからだそうですよ。
だから、
新月の夜には
あんなにも
悲しくなるのでしょう。
いじわるをいわせないためには、どうしたらいいだろう







最近の話をしようとすると
思考は酷く曖昧で
断片的なものになってしまうから
こんな形をとっ ....
私は、
闇。オリオン、

恒星の、
灰。瞬き、
地中にー


私は、
写真の、番号。

戦争はー
数。
ただいまの声が家にこだまする 今日もひとりでご飯をたべる  
 
卵に言葉を教えた
教えた言葉を
卵はすべて覚えたけれど
口がなかったので
話をすることはなかった
雲が形を変えながら
夏の空に消えていく
わたしが生まれてから
何度も見たそ ....
{引用=


(この花は棘があります) 闇雲に鼓膜をMichaelで埋め立てていく


紫と呼ばれる花の色さえも 赤い絵の具で描こうとしてた


思い出があるとしたならその中で  ....
非常階段で
セックスしよう、って言ったなら
きみは怪訝に嗤うだろうね

嗤う以外に
すべを選べないきみが好きだし
非常階段の
新たな用途の可能性が
微細に肯定されるかも知れない ....
青ざめた薔薇の横貌
月を相手にパントマイムするアルルカン
時計塔の溜息
幾重にも自己複製する記憶
仄昏いカルテ
見えない翼の天使
森の浮遊
虚空を音もなく走る硝子の列車
白い小鳥が描か ....
散る色と咲く色の下いのる声ゆえ無く香る翳りしずかに



ニの握手二十八の拍手たちその縮まらぬ隔たりを聴く



招ばれずにいるほど闇に近いなら招ばれるものを招 ....
エナメルで拙く染めたら指先が赤くたわわにはじけていった



別離なんてこわくもなんともない昨日耳を小さくちぎって食べた



あなたに告げられた一声で包丁だけがぼうと明るかっ ....
あのひとのことのはひとつひとつにもあのひとがゐてわれをまどはす

***

からっぽであるということ殻ですらないということそれでも私

眠れないまま待っている夜明け前祟るってえならとっとと ....
泣いたり喚いたりすることに
何の浄化作用があるのだろうか

僕の愛する人は
涙も見せず
痛いとも言わず
ただ静かに窓の外を見詰めて
もうすぐ春だね、と微笑んでいた

少し早い誕生日ケ ....
 夜が明けて妻も目覚めて二人してこれからのこと話し合いけり

 コーヒーを沸かせて飲みつ春の日の妻の休日過ぎてゆくなり
内容のない言葉を作らさられた。けれどこんな風にして一日中、時間に引っかかるようにしている俺は、古びれた街に向かって歩こう。声を交わしたすべての人の古風な言葉に流れを任せている。立ちつくさせられた土地を .... 川に落ちた。
ゴルフ場は光を放ち、点を消した。この世から、
あの世まで。それでも闇は、この世からあの世までを溶け合わせる。
触れる、ゴルフ場の光。
飛んでこない、ゴルフボール。
びゅん、びゅ ....
 
 
世界の果てに
ベッドがひとつ
ぽつんとある
父が横になっている
わがままばかり言って困る、と
母から連絡を受けた僕が
その隣に立って
父を怒鳴りつけている

親に向かって ....
いつの間にか裸足だった
あてのない旅をしていた

気付いたらここがどこかよく分からなかった
草原を目指していたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この頬を ....
宮沢賢治とは

修羅である。自分の存在を青い有機交流電灯の照明だとする。
人を食らって生きて行く。
焼身願望
人のためとは
赤い眼をした鷺の視線
己 誰かの視線
カンパルネルラの自 ....
瞬間見えた隙間に
飛び込んで
五線譜に記された過去と未来を
現在に引き戻す
柔らかな肉の感触が
夢の中で甦る
もう少し先を見たかったのに
覚醒は強制だ

飛ぶ鳥がいなくなっても
空 ....
ブラウン管に映る天皇裕仁をテンちゃんテンスケと嘲罵するほど軍国少年
であった父は明らかに左翼で、党から除名されても宮本議長(当時)の不
撓不屈や不破書記長(当時)の才気煥発に敬服やまず、一般紙の他 ....
都志雄さんのおすすめリスト(546)
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