耳を食べる。
f.luna



エナメルで拙く染めたら指先が赤くたわわにはじけていった



別離なんてこわくもなんともない昨日耳を小さくちぎって食べた



あなたに告げられた一声で包丁だけがぼうと明るかった夜



大丈夫としか言えないことを太ももの隙間抱いてみていた



人称としてのあなたに焦がれ一月一〇日の二行目で転職



心臓のこえに塞がれるのは厭 毛細血管間引く夕暮れ




短歌 耳を食べる。 Copyright f.luna 2010-05-04 00:25:33
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