耳鳴りよとおい世界の渦巻よ花降りやまぬ春は まだか

吐瀉物もわたしだったということを忘れてしまいそうになる朝だ

動脈のあたりに鴫がたっていて今年最後の日曜日、はれ

ひとつずつやりたい ....
大学を出たあと、私は郷里に帰り塾講師として働いていた。郷里は自然の風景が多分に残っている田舎町であり、私の家もまた自然に取り囲まれていた。朝、鳥たちの声と影を庭に認めながら、朝陽を浴びた庭木の輝きに緩 .... 忙しそうに道行く人々
年末の風を全身で浴びている
何かとやることが多い

今年ももうすぐ終わる
やり残したことは特にない

年末の風
強く吹き荒れている
大掃除を促している
終わり ....
とにかく熊は
とてもつかれて
泳ぎはじめた川の途中で
夢をみることにした
川を渡りきる夢を
熊は

夕やみは
あ と言うまに夜へ伸びて
人びとを愛へ仕向けます
 ....
ポケットを探ってみると
知らない間に
母親がしのばせたのか
指先では数えきれない
いっぱいの風船
ひとつ手に取って
覚束ない肺活量を頼りに
顔を赤くして
時間はかかるが
膨らませてみ ....
なんでもない、ただのつまらないけし粒みたいになって死んでいきたいから、もう一度あなたに出逢いたい。夜空を見あげてしまう理由を、星が綺麗だから、なんてありきたりな台詞に終わらせたくない。もっと個人的な、 .... さびた車輪が 降り積もった時間を振り払い 
重くきしむ

巨大な動輪が レールの上をわずかに揺れて 
危険な過去の岩石たちを粉々に砕く

車軸に浴びせられる 熱いオイルの飛沫が 
すでに ....
ざらざらの掌で
温められ
擦られ
撫でまわされて
摩耗した挙句
まるく つややかな光を放つ
表面に一点の翳りもない
器が
轆轤の上に
遂に生成し得たとしても
掌の持ち主の
荒れた ....
今日を
空へ投げたら
落ちてこなかったので
僕の今日はきっと
地球的失敗で
宇宙的成功だ
なんて
いつか
覚えていないが
あのとき
大きく投げられてしまった僕は
くるくると回転し ....
寝る前に愛していると言う声は起こさないよう小さな声で メルセデスで旅をする

日本中の商店街を夜走る

よこには地元の少年少女を乗せている

車内にはマクドナルドの匂いがこもっている

彼らには金を与えている

こっちは彼らの会話を聞 ....
おれは桃太郎だ、桃太郎なんだと鬼が言うので
あんたは桃太郎だよ
どこから見てもそうだよと頷いてやる
鬼は心底ほっとした顔で
でも空っぽになったような目をして
暗い森の中に帰っていく
わたし ....
刹那に殺せる だからコーヒーを飲む
人の怒りを侮ってはならない  誰だって人を殺せる
安らかなる思い込み コーヒーは安らかさを引き伸ばす
思い留める為に

微塵の一角を曲がれば 殺人の息が泣 ....
大丈夫別れがきても会えたから君の笑顔は忘れないから 息を吐くように嘘つく政治家を選ぶ国民つくる教育 神と人間との間に

かつて、どんな盟約があったのだろうか?

アカデミックなものの影に隠れていれば

全ての暴虐は正当性を持つと

人神達はこぞって結論した

昔、神に拝跪した人間 ....
  ペンキは塗られたばかりだった
  ずっと、夏のあいだじゅう
  きみはアイスクリームを食べにいった
  ぼろい車に乗って闇雲に海沿いをひた走った
  読まなくてもいい本を読んで 読 ....
わたし、どうしてこんなに生まれたいんだろう?
死にたいのかな?
それとも、間違えて生まれてきちゃったのかな?

そんな事考えながら、じゃがいもを切っていたらさ
娘の ふくふくしたほっぺと 細 ....
『冬の初めのごく小さな事』


こういう休日は大して珍しい事ではない。
俺は恋人と連れ立って街に出る。俺は本屋や古本屋、更に時間に余裕があれば図書館、ゲームもやるからたまに中古品を扱っている玩 ....
       南に垂れたベランダは
        アクリル波板の屋根
        時空を横切りながら
  そこに 雀が影を落とした 途端
        一陣の北風が瞬いた

    ....
私はパンが好きではなかった

だから
パンを作り始めた

おいしいものがたくさんあるよ、と
言いたかった

うれしいことが
たのしいことが
おいしいものが
たくさんあるよ、と
 ....
嘘をついた少女の

大きな大きな麦藁帽

忍びよる

  祈りの歴史
フレンチキスは私にはつまらない

といった女はショートカット。
君は舟でわたしの岸に逢いにくる瞳のおくの蒼いみずうみ


思いだけが{ルビ水脈=みお}引いてゆく水の上恋すればただ紅葉はあかく


言葉さえさらわれてゆく風の街耳から耳へささやかれつつ
 ....
空が採れたての金柑みたいな色になる頃
ファブレガス君は勇躍とウソをつきます。

空飛ぶ円盤を目撃したとかしてないとか
龍らしき輪郭を見たとか見ていないとか
国民よ、今こそ団結すべき時なんです ....
一瞬の判断ミスも運命の一部だろうかカエルはカエル 冬の初め、リンゴの収穫の合間に、友人の車に乗って文化センターの展示を見に行こうとした。時候の挨拶のような何気ない会話をしているうちに、車が急に左に寄って、コンクリートの壁に斜めにぶつかっていっ .... おかあさんにだって
醜いこころあるよね

乱暴に掃除機かける母
その方がましだね
なんておもう私

無言の父

それぞれに通り過ぎる
まるで街の交差点のように

ちょっと寒い朝 ....
何か自分に
とても
くだらなく、
そして
やさしいことを
してあげたくて
3歳児が寝静まってから
缶ビールとスナック菓子を用意した
酒は苦手で飲めない
けれど
時給ベースの仕事で
 ....
ずっと鳴りやまない信号の点滅。浸透しひろがる警告音。

点滅と、警告音・・・・。

闇の中のスズメバチ。果てしなく続く、祝祭。

僕はうんざりして箱の中で欠伸をする。


―にぎやか ....
深水遊脚さんのおすすめリスト(1240)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
2013→2014- 魚住蓮奈短歌11*14-1-4
時間- 葉leaf自由詩514-1-3
年末の風- 夏川ゆう自由詩213-12-28
とにかく熊はとてもつかれて- はるな自由詩1113-12-27
風船- 寒雪自由詩113-12-26
星の爆発- ユッカ自由詩4*13-12-24
錆びた車輪- いねむり ...自由詩513-12-23
会わぬが華- Lucy自由詩20*13-12-23
投げる- めー自由詩5*13-12-22
寝る前に愛していると言う声は起こさないよう小さな声で- 北大路京 ...短歌8*13-12-21
少年少女と世界や株価- 吉岡ペペ ...自由詩813-12-20
桃太郎- 春日線香自由詩313-12-20
だからコーヒーを飲む- 朝焼彩茜 ...自由詩10*13-12-20
ありがとう- 森川美咲短歌3*13-12-17
息を吐くように嘘つく政治家を選ぶ国民つくる教育- 北大路京 ...短歌913-12-15
神と暴虐者- yamadahifumi自由詩213-12-14
ペンキ- 草野春心自由詩413-12-14
淡々譚- オオカミ自由詩213-12-14
冬の初めのごく小さな事- くみ散文(批評 ...313-12-13
かの幻が開いてその影は消えた(三)- 信天翁自由詩113-12-13
happy_world- 駒沢優希自由詩513-12-13
- 乾 加津 ...自由詩13*13-12-13
「ショートカット」- 宇野康平短歌213-12-12
岸辺にて- 石瀬琳々短歌4*13-12-12
ファブレガス君の欺瞞- ブルース ...自由詩3*13-12-12
一瞬の判断ミスも運命の一部だろうかカエルはカエル- 北大路京 ...短歌613-12-11
被害- 葉leaf自由詩1113-12-11
朝の交差点- 朧月自由詩613-12-10
くだらなく、やさしいこと- うめバア自由詩2513-12-9
祝祭- 白雨自由詩2*13-12-9

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