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誰かはしらないが
そこに座っているものが
瓶をあけ 液を飲み口を拭い
わたしを木の葉のように見つめる

これといって使いみちのない
色とりどりの正しさたち ....
  埠頭の昏さに
  沈んでいく今日までのかがやき
  海のうえの透きとおる膜の向うで
  世界の光の震えは蝶のように美しい


  あなたに、
  もう泣かないでほしいのに
 ....
  歓びはなかった
  とはいえ哀しみもなかった
  わたしたちはベンチを分け合って座り
  冬の始まり、辺りに人影はなかった
  言葉はさっきまで……あった
  今は沈黙さえ、ない ....
  ペンキは塗られたばかりだった
  ずっと、夏のあいだじゅう
  きみはアイスクリームを食べにいった
  ぼろい車に乗って闇雲に海沿いをひた走った
  読まなくてもいい本を読んで 読 ....
  貘の食べ残した悪い夢が
  きみの唇のまわりに散らかっている朝
  窓越しにみえる庭は 素晴らしく綺麗だ
  気丈な松の樹に 少しだけ雪がかぶさって
  玉砂利は少女のごとく濡れ  ....
  rocking in a trance with your hands in mine
  on this wild and cruel windy night
  i wanna  ....
  天窓からの陽射しでカレンダーは
  上のほうだけが日焼けしてしまった
  うんとこしょ、どっこいしょ
  ヤマメが冷たい川の流れを
  いそいそと掻きわけてゆく
  うんとこしょ ....
  赤茶けた数艘の漁船が
  死んだように泊まっている
  コンクリートでできた堅い半島は
  港と呼ばれる寂しい場所だ
  秋の空の蒼い果てで
  透明な名も無き巨人が
  白雲 ....
  透明なせせらぎが遥か遠くで
  岩の間をくぐり抜けてゆくのが
  聴こえてきそうな三月の朝
  いたずらな顔をして君が
  せがむみたいに背伸びをしたから
  僕たちは口づけをか ....
三月十二日の話をする。
三月十二日、東京は晴天であった。青く澄み、雲ひとつなかった。
確かその日は、原宿のあたりをブラブラとしていたのを憶えている。
日本人も外国人も、いっしょくたに暢気に笑って ....
深水遊脚さんの草野春心さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
正しさたち- 草野春心自由詩217-4-1
蝶のように- 草野春心自由詩316-9-24
街路樹- 草野春心自由詩614-9-28
ペンキ- 草野春心自由詩413-12-14
王の庭- 草野春心自由詩913-12-7
Love_like_brandy_and_soda- 草野春心自由詩2*13-11-2
ヤマメが冷たい川の流れを- 草野春心自由詩7*13-7-7
- 草野春心自由詩8*12-2-10
縁側- 草野春心自由詩11*11-12-12
三月十二日の話をする。- 草野春心散文(批評 ...3*11-4-13

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