遠き田の隅に孤独は佇みて親しきわれの呼ぶ声を待つ


白きゆり手折る微々たるゆびさきの力でわれをあやむるおまえ


君が代をふたりで唄うさつまいも甘き田舎の夏の縁側


 ....
闇の中で 
 光る私を

  あなたは
   見ないで

小さく 
 尖って

  咲くか ら

口を覆い
 潜む私を

  あなたは
   見ないで

声に
 あ ....
潮風に混じる、うっすらとした腐肉の臭いが
たなびいて
夏休みは 濃く淡く、

かがやいてゆく。
デデキントはタイムマシンを発明した
彼は狂気の科学者であった
1分前に戻って自分を殺したらどうなるのか
彼は禁断のタイム・パラドックスに踏み込んだのだ
デデキントは過去へと移動した
目の前に ....
スピルバーグはすすり泣いた
「2回に1回は好きに撮らせてくれると約束したではないか!」
やはりユダヤ系の初老の男がせせら笑った
「事情が変わった。それに契約書があるとでも言うのか」
「次は『宇 ....
手詰まりにしてはさっさと続きが出てくる。そして手詰まりな時はいつもこの言葉が
私を支えてくれる。今回、話は脱線する。

  はばかることなくよい思念(おもひ)を
  私らは語ってよいのですって ....
トニーはテストの最中にたった一本の鉛筆を落としてしまった
音の大きさに比して精神的な衝撃は相当なもので
クラス全員の視線がトニーに集まった
鉛筆はケレケレケレとどこまでも転がって行く
軍事国境 ....
その死は所見で自殺と推測されたが、念のために聞き込みが始まった
隣人A「俺じゃねーって。挨拶もしたことないしー」
上司B「えっ、夕べ? みんなで飲み会してましたよ、全員が証人ですよ、ワッハッハ」
 ....
「聖餐」 「最後の晩餐」に由来するキリスト教の儀式。とても簡単に説明するとみんなでパンを食べ、ワインを飲むこと。
実はこれを詳しく説明しようとすると、ここだけでは到底終わらない。
まずパンとワイン ....
 ホテルや旅館に泊まる時、部屋に入って、まず一番にぼくがすることは、壁に掛けてある額縁や鏡をめくって、その裏側を見ることだ。これは、出張でもプライベートでも、素面でも泥酔状態でも、必ず、やることにして .... 夏のことをよく知っている人がいて
その人は
例えば緑の葉っぱを重ねたような人で
ときどき
鮮やかな花を咲かせていたりする

ただ画家がその人の絵を
描こうとするとき
その人は
たちま ....
錐揉みしながら
落ちてきた
とおいふる里のことも
すっかり忘れて
妖精が
家庭菜園造りに
精出す日曜日


ゴーヤは
伸びきった蔓を
なんとか
風に巻き付かせようと
精一杯の ....
世界のフィーリングで今ぼくは奇跡


よく聞いてよ星のくしゃみを


ためいきがピンクになるまで愛し合う


カーテンを閉めるまでの人間形態


×と書かれた改札にも入 ....


嵐の夜の、その翌朝、ひるがえるはずのない翼の夢に目醒めて、少年は歩き出した。岬の奥の家から、岬の先端の、海を臨む小高い丘陵へと。四年に一度の大きな時化の夜。その騒乱を波の背中に残して、空はひ ....
その目


そのひそやかな
かなしみ よろこび
土のように
草のように
這うゆめ
翼は
灰色の空へ

海へ

(失うもの)

忘れる力
忘れぬ力

(沈 ....
みんな投げやりだってこと
私たちは
体感したいのだ

本能には抗えないってこと
おなじ
罪人になりたいんだ

しかたないよねって

あなたの言うままに
ハンドルを切る
国道は
 ....
木葉からもれる独り言を浴びる
風は羽をからかいながら、

ツートーンの一瞬

鳥が夕にけたましく鳴く
みんみん島のミンミン
みかん好き

頭にみかん乗っけてる
風が吹いてもみかんは無事よ

ミンミンみかん頂戴

やよ

みんみん島のミンミン
ミシン好き

手作りのお洋服とバッ ....
  イカサマ

占い師が私の手相を見て言う
「あなたは二度結婚しますよ」
一度ならともかく
二度だなんてとんでもない話だ
昨日嘘をついて会社を休んだ事を思い出した
ゆっくりと私の手の ....
むかしむかしあるところに土曜日の国がありました
場所は逆上がりの国(王女 湯川潮音)とポミポミ国(王女 小中かな子)の中間で
国土は喜屋武村アリーナ307個分もありましたからとても広いです
国歌 ....
久しぶりに家に帰ったら
家が他人行儀な素振りを見せた。

玄関の扉は
「いらっしゃい」
と、言い掛けて
「おかえりなさい」
と言い、
ベッドは
「ごゆっくり」
と ....
自分で考えればいい
気分で老いて
夜分に孝養を尽くす立場にも身はない

日は真昼に本当は真上から差さない
だから明るく
色を抜くことで「時」に焦げ目をつけたりする

この部屋に埃を落す ....
 吉岡実が後続の詩人たちに与えた影響は大きい。七十年代以降の日本の現代詩は、吉岡実がいなかったらまったく違った姿になっていたのではないだろうか。
 ここでは吉岡実の『静物』『僧侶』の二つの詩集を中心 ....
ホトケさんは?
 これだ。
…、悪いが、無様だな。死因は?
 なんとも。外傷は見当たらん。
こりゃあ…。
 なんだ
ガスか、毒じゃないか?
 あり得るな。今、検死官が当たってる。
絶命 ....
透明はいよいよ流線型に歪み
ところで季節も
そろそろ夜がいいではないですか
「いらっしゃいませ、ありがとうございます」
レジスタァの前に沢山の女の人が並んでいる

僕は美人のお姉さんには、優しくお釣りを返す
ナプキンは袋を二重にして入れてあげたりしている
綺麗なお姉 ....
ねぇ、奥さん奥さん、見て、あの窓際の席に座ってる男の人。さっきから独りで喋ってるのよ。「ごめんね、ヨーコ」とか、「おれが悪かった」とかなんとか……なんだか彼女に謝ってるみたいだけど……最初は携帯で喋っ .... http://park15.wakwak.com/~o0o0o0o0/bokumetsu/

こんにちわを撲滅する委員会。
趣旨に賛同というよりは、下の方のうだうだっぷりが楽しい。です。
{引用=右手と左手のための協奏曲より}

朝の上澄みですれ違う人たちは 夏の陽にさらされて空へと消えてゆき
夜の底の澱でつながる人たちは 死にも似た安寧と渾然とする
僕たちはどこにあるのだろう ....
夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを

映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ

始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで

新品のアメリカ製のス ....
佐々宝砂さんのおすすめリスト(1044)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
転向。あるいは秋のいかづちの降る- 本木はじ ...短歌1205-7-12
ルシフェリン- umineko自由詩5*05-7-11
いつかは貝塚- 吉岡孝次自由詩105-7-11
寓話_不可解な死_6- クリ未詩・独白3*05-7-10
寓話_不可解な死_4- クリ未詩・独白105-7-10
書く動力_9- Dr.J ...散文(批評 ...1*05-7-10
寓話_不可解な死_2- クリ未詩・独白5*05-7-9
寓話_不可解な死_1- クリ未詩・独白4*05-7-9
いっしょに食べませんか?- クリ散文(批評 ...9*05-7-7
ありえざるもの- 大覚アキ ...散文(批評 ...805-7-7
夏男- tonpekep自由詩21*05-7-5
妖精とゴーヤ- 草野大悟自由詩4*05-7-4
人魚学科- ピッピ川柳705-7-3
鱗坂- 岡部淳太 ...自由詩6*05-7-2
飛び立つ鴎- 浅見 豊自由詩6*05-7-2
左折- umineko自由詩9*05-7-1
夕涼みの色- ふく携帯写真+ ...5*05-6-30
みんみん島のミンミン- ふるる自由詩7*05-6-30
イカサマ_- 梼瀬チカ自由詩105-6-29
俺たちには土曜日(が半分)しかない- クリ未詩・独白2*05-6-28
『いえ』- 魚呼 tot ...自由詩17*05-6-28
おそろしく眺めの悪い部屋- 吉岡孝次自由詩105-6-27
吉岡実(奇怪な絵画)- 岡部淳太 ...散文(批評 ...9+*05-6-25
寓話_温室で発見された死体- クリ散文(批評 ...3*05-6-24
ぼんやりと思い出すのは夏のことばかりであることを- nm6自由詩1205-6-24
ブス大爆発- 虹村 凌自由詩11*05-6-23
そして誰もいなかった- 大覚アキ ...散文(批評 ...7*05-6-23
こんにちわ撲滅- フユナおすすめリ ...405-6-20
右手と左手のための協奏曲- クリ自由詩205-6-20
幻燈機の夜- シアン短歌1805-6-17

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