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キルトケットを被って丸くなっているといつも聴こえてくる
  おやすみ小鳥
ほっとして意識が遠のいてゆく

ひかりを感じて目を開けるといつも聴こえてくる
  おはよう小鳥
生きている私を肯定 ....
世界はありますか 翼があったらって思ってきたけど
パトラッシュがいてくれることのほうがもっといいかな
部屋のなかの風速はマイナス
まるでフラスコの底で
蹲るだけの異邦人
となって私は偶像を失い
祈り方を忘れる
(遠ざかってゆく)思い出という名の
私を掌ってきた漣は
枯渇したみずうみで途方 ....
ルージュ未満のままに手持ちの籠には
瑞瑞しい実りも僅かとなった
朝夕の風を聴く意味を喪い ただ
茫茫と在るわたしの心
唯一なのに大切にできなくて
ごめんね のあてもなくて
あの日以来覚えて ....
約束の未明に私は夢のなかだったかもしれない 目覚めると
テーブルの上のマグの位置がすこし違う気もする
さびしさを雪ぐために顔を洗い
鏡をみて 謝るように確かめてから
さびしさと一緒に部屋に戻り ....
{引用=人間だから赦してほしいって思うのは甘えでしょうかと夕焼けがのこした}

ふるいガラスの牛乳瓶に
つくりものの紅い実の枝いくつかを飾ってあって
それは玄関に
いつも
ガラスだとこの国 ....
夕焼けという名の空がある
青空からの移ろいとしてではなく
終われば夜空ということもなく
そういう名前の唯一だ
いつかやがて
みあげている存在の全てが
一斉に瞬きしている隙に失せ
瞬時に忘 ....
田舎から毬栗の毬だけ届く


秋乾くハンカチーフの十一枚
俯いて咲くシクラメンかなしみを呑み込んだまま花期いま終える


六歳の夢はシチューのにんじんがかなえてくれた 遠い夕焼け


待つひとのない家路には夕焼けは薄くつめたく〈明日〉を教えず
 ....
夏至までカウントダウン
これからもっと暑くなるのに
さびしさに汗のトッピング
父さんは夏が好きだったけど

わたしは十一月を待ってる
日本は十一月からの半年でいい
毎年 雪の降らない町で ....
 新卒採用の私はようやく三か月目だというのにすでに苗字ではなく名前で呼ばれている。
「並子さん」
「なみこさん!」
 もちろん笑顔を湛えて声の主のほうを向き「はい」と元気よく(新人らしく)返事す ....
敗荷や味噌をまぶせる白き飯 生まれたばかりの九月はとても静かで穏やかで
風は凪ぎ 梢に寛ぎ
秋の願いがその隣で翼を休め
あるいは風はまた立ち
願いなら 早熟の実を選び定めては安堵して
どこかへと帰り、持ち帰る
木の実 ....
秋の海
秋の湖
秋の雨
秋の朝

遠い遠い遥かな
ふるさとへ
帰る
そんないつかを持っているから
だからいいのかもしれない
いつかは所詮はいつか、に過ぎないけれど
確実に訪れるこ ....
わたしはあきらめています
わたしはあきらめました
でも そんなわたしの
この生との諸恋を
一瞬でも 感じたなら
あなたの足許をみてください
まるで「踏んでください」とでも言いたげな
そん ....
君の翼が飛べるだけでも
私より(ずっと)分がいいね
気持ちがみえるわけもないのにごめんね
もしかして鷹を羨んでいたりする?
そしたらすこしだけは似ているのだけど
そしたらすこしだけは安心もで ....
巴里倫敦英吉利仏蘭西葡萄牙衣食冷蔵庫より礼節


倫敦の路上でバイトSaraという{ルビ娘=こ}に沙羅でなく皿で血を見る


「ジャップだぜ」バレてた{ルビ十一=といち}はじゅういちでここ ....
道道いろいろ耐えました だから
わたしは不意に死にたいです
だけどかなしい気持ちで
つらい気持ちで
さびしくてたまらなくて そして
空腹を抱えて途方に暮れている
そんな時の不意打ちはいやだ ....
朝の散歩道で石っころと出会い
しばらく親しく話し込んだのちに私は
いきなり思いっきり蹴っ飛ばした
石っころが飛んでゆく そして
「きっと今夜の宙をみあげて
 とっても綺麗でまばゆいよ
 と ....
午前三時は翼通貨の時間
懐かしいあの歌がほしくて けれど
私は帰りたいから 売るに売れないこの翼
もう一度、聴いてから 明日に行きたいのだけれど
三叉路が現れて そのうち一つは「昨日方面」
 ....
決まった額面の配分に狼狽えて
冷や汗が出て来た から
雑貨のコーナーを見て頭を冷やそうと
綺麗な舶来のポストカード とか
大好きな粉引の器とか
アンティークのあるいはヴィンテージの
あるい ....
詩は創作じゃないよと路傍の花がかなしげに言った おはよう世界
おはよう世界
ってもう歌わない去年の一年草たち
いまはどこに
わたしはそのどこかに行きたい
生きていることをふざけたくはない
君は骨になった
わたしの父さんとおんなじの白い
割れ物の壺に閉じ込められて
息もできない骨骨骨
木の箱のなか
もしか布で包まれて
もしか素のままばら撒か ....
あの日 子守唄を歌ってくれたのは大好きなキリンだった
泣き止まない私にすっかり困った末の
ほんとはお父さん
遠いあの日

あの日 子守唄を歌ってくれたのはやさしいライオンだった
ふざけて眠 ....
風見鶏が風を懐かしむ
正気の証し
私は午前九時に
靴の消滅に気づき
足の寛解を望めぬまま
五月は終わらずに
立ち竦むための
言い訳と
木香薔薇の
繁茂がかなう
塀を求めて
愚図り ....
シロツメクサは冷たかったよ
首飾りにも冠にもなってくれなかったよ
あたしは摘んで摘んでいくども
あきらめて撒いて
風に吹かれて飛んで行ったよ
あたしのお願いは、ついに
どこかの他処へと飛ん ....
八月も終わる
随分忍んできたし
終わる、との約束も
懺悔とともに乞うてもいて
赦されて
けれど
その{ルビ件=くだん}の神は属さない
どこにも椅子を持たない
朱のはずだった捺印が
今 ....
覚えているの 二歳の頃を
趣味が公園探しで バケツとシャベル持ってふらふらと
帰る、ってことを知らなくて
お母さんを信じていました

覚えているの 四歳の頃を
幼稚園で初めての絵を 先生に ....
乱太郎さんのもっぷさんおすすめリスト(1045)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
no_meaning_only_cheese- もっぷ自由詩216-9-17
ありますか- もっぷ自由詩116-9-16
祈りにかえて_2016.09.15- もっぷ自由詩116-9-15
異邦の靴- もっぷ自由詩5*16-9-9
今日の風- もっぷ自由詩1*16-9-7
それから- もっぷ自由詩3*16-9-6
二歳のあの子が大人になって- もっぷ自由詩5*16-9-5
夕焼け- もっぷ自由詩6*16-9-5
「ケセラセラ」二句- もっぷ俳句1*16-9-5
かおるのおと_(五首)- もっぷ短歌1*16-9-5
然もないけれど- もっぷ自由詩2*16-9-4
並木道- もっぷ散文(批評 ...1*16-9-4
淵野辺(学習用として)- もっぷ俳句1*16-9-3
宇宙- もっぷ自由詩3*16-9-2
望郷の晩夏- もっぷ自由詩3*16-9-2
草の想い- もっぷ自由詩2*16-9-2
九月の鴉へ- もっぷ自由詩1*16-9-1
「じつわかけない」_ワープロ三首- もっぷ短歌2*16-8-31
パトラッシュ!- もっぷ自由詩1*16-8-29
朝の散歩道で- もっぷ自由詩3*16-8-29
北北東の風の夜に- もっぷ自由詩1*16-8-29
月末- もっぷ自由詩2*16-8-28
すみれ- もっぷ自由詩1*16-8-27
おはよう世界- もっぷ自由詩2*16-8-27
えすえいちあいてぃー!- もっぷ自由詩2*16-8-27
キリン- もっぷ自由詩2*16-8-25
風見鶏- もっぷ自由詩1*16-8-25
他処へ- もっぷ自由詩2*16-8-24
季の三叉路「晩夏」- もっぷ自由詩1*16-8-24
夜中の三時に雄弁でショー- もっぷ自由詩2*16-8-24

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