季の三叉路「晩夏」
もっぷ

八月も終わる
随分忍んできたし
終わる、との約束も
懺悔とともに乞うてもいて
赦されて
けれど
そのくだんの神は属さない
どこにも椅子を持たない
朱のはずだった捺印が
今朝は蒼く見えるのだが
属さぬ故か
或いは
その神は
淋しすぎたのだろうか
ならばこれは
気休めの贋物か
一枚の薄く
譬えようもない
儚さの昨日の
その明日は裏切られたのか
(つまりは私が)
神は祈りをそうやって
略式であれ分け隔て
私は何方を向いて再び
乞うべきなのか
、それとも



自由詩 季の三叉路「晩夏」 Copyright もっぷ 2016-08-24 10:46:49
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