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空が知るアスファルトも知る自らもだけど足りないそれはパンです
遠い日もいまも変わらぬリボン無きみすぼらしさよこの人生の
いつだって観ている隣の人生の味は甘いかどんな甘さか
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たのしいですか
殺されるかもしれない
死にたくはない
じいちゃんにもそう言ったばかり
自殺と見せかけて
殺されるかもしれない
死にたくはない
いま神さまにもお祈りします
わたしだけの神さまにも
....
想いならわたしのほうがと明らめる意味の種蒔き可愛がる春
あなたからわたしからとかいうでなく朝のひかりが解していたり
かなわずに終わった希いはひとの世を背負った花のなかでもアネモネ
....
私を紙飛行機に折って窓から飛ばす未明
要らなくなった 嬉しい や 楽しい も
それから 負のなみだの源泉 あれやこれや
みんな闇に溶けて
さようなら
けれど朝陽が昇ってそして見る
いく ....
意味を考えると よごれてしまうんです
途端にそれはうたかたです
だからなみだは
無心にあるべきです
ほんとうに必要な日にいつしか泣いている自分の心のひかりを
手放す愚かがありますか
人よりも鳥がよかった身投げして少女は眠るアコヤガイの夜
シャンデリア灯して暮らす深海の秘密を護るための灯台
サカナ族だけが持ってる声帯で唱えると開く海底の門
竜宮に棲む緑 ....
あなたからの電話は突然で
それは
直に聞くべき用件だと思ったのだけれど
このページのように
しかも二人で埋めていった日日は
消せない 消したくない
喪うべきでない大切な
その時のあな ....
淋しくはないのかと言われたらそれは違う
けれど
祈るように胸のどこかへしまって
自分をも騙してみたい
そとは 三月になったばかりの夜で
淡淡と気配を隠しながら
いつかしら窓辺に白旗を残 ....
誰も知らないちいさな町の誰も知らないちいさな部屋で暮らしている女の子、エリカの許に毎年三月八日になるとミモザの花束が贈られてくるようになってどのくらいが経ったでしょう。相変わらずエリカは九歳、毎年の ....
カナッペ、お空が綺麗だよ
ちがう、あれはゆうやけ
じゃあお空って?
あおいあおーいやつ
――じゃあ夜にお月さまがいるところは?
うちゅう!
お陽さまが見えないと青くないけど?
知らない
....
春愁は翼ひろげて訪れて翼やすめるわたしの指で
春愁は長居の気配カレンダー覗き込んでる三か月後の
春愁を俳句でいじめてやりたくて考えてもみる客の奇特さ
赦したい赦されたいと ....
六つの日の瑠璃花がふと
幼なじみの並子に
あたしの名前は「地球の花」って意味だよ
お父さんとお母さんとで何日も考えてくれたんだって
いまはまだ「ひらがな」でしか書けないけど
なみちゃんは?
....
心は売らない
誰にも売らない
心は、配るものだから
余裕のある人のための詩歌なんてまっぴらだ
そんなの奴隷と同じことだから
人間の別の名前を鬼といういま笑っているあなたのことだ
ねえ父さんもう疲れたよいつまでも居たくはないよこの人の世に
ナツメ球一っつほしい暗闇に灯って護れ哀れな部屋を
東京湾から夢の島桜貝
春霖を今日も潜りて友のふみ
神々の手持ちは瑠璃色だけでした
てづくりでゆめをうたって現実の個を視たくない観られてはいても
サントリーホールP席最後列真ん真ん中で『運命』を聴く
目を病んで初めてわかるいまわたし秋に行きたい銀杏が見たい
先生!
先生!
先生!
先生!
先生!
先生!!!
なみだ
と云っても
但し書きが必要だね
この場合のなみだについての詩を
わたしは書こうとしています
溢れるなみだなら よろこびのなみだ
零れてしまう それはかなしみ
と云っても
....
泣きたいほど優しいひとがいて
あるいは いま たったいま
しばらくこのままでいたい
神さまに祈る 明かすと
思春期も反抗期もなかった
そのせいか ふいによぎっても
いつも掴めずに未知の ....
自由の日たずねたずねて二十歳の日迎えて視得た手遅れの傷
ふるさとは広尾のベッドのほかになし実家と信じた門は開かず
日が落ちる前にわかるのあたしにはあしたの雨があさっての雨が
....
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なみだの意味を云いたくない
ひとの言葉で賄えないから
なみだの意味を弄りたくない
塗れていくのを視たくないから
なみだの意味を失いたくない
この世で唯一の聖域だから
なみだの意 ....
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