死骸とは気づいて

聞こえてくる声だ


見えるのではない

聞こえてくるのだ


死骸とは気づいて

聞こえてくる声だ
緑が柔らかな

春に近い

夏に通うころ

ぼくはきみの扉開く

遠い未来だけが

胸を泣かせる

時代めぐりの悲しみは

ありがとう、さようなら


輝いて戻ろうか ....
女と男の前から折りたたみが消えた

真っ赤っかよ!
あなたじゃあるまいし
どこへ消えちゃったの?
も〜う、バス来るバス来るぅ〜

探し物下手の男の前からはよく物が消える
少年の頭部
 ....
気がつくと、渚が後ろにあった

最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅多に振り返らないから気がつかなかったけれど
ふと振り向くと、後ろに渚があった
ひたひたと波の打ち ....
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
 いずれは誰にでも
 やってくる終わりのときを
 誰が教えてくれるわけでもないけれど


それはまるで
人生という山に積もる雪が
まさにその季節に向けて
静かに融けてゆくように
 ....
今日も元気に穴を掘ろう
やろうと思えばどこでだってできる
ただ道具は常に新しくなくてはならない
頼んだぞ二十九番目のスコップ

以下、穴掘り中の音声を録音したもの
再生というより復活

 ....
遠くの雲が寄ってくる
僕はそいつに親しみを覚える

心の中の気まぐれな破天荒は
あの雲のように
高くなったり
低くなったり
見えなくなったり


目を細め、濃淡の薄まった視界の中で ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
{ルビ空=から}になった財布の底から 
しわくちゃになった
3年前のレシートが出てきた 
四隅をひっぱり広げると 
すっかり文字は薄れていた 

旅先で出逢ったあのひとと 
語り合った喫 ....
とんこつラーメン屋のにおいが 
真昼の生ぬるい風に運ばれる 
新宿の雑踏を歩いていたら 
ポルノ映画館の看板下で 
自転車に乗ったおばちゃんが転んだ 

どうしていいかわからずに
ぼくは ....
僕ね
一人きり部屋にいると
いつも見付けてしまうの
床に転がっている文字を
瞬きをする毎に増えていくの
手に取ってみたの
不思議なことに
FとNとUとAのアルファベットしか無くてね
ど ....
とっぷりと
暮れた空の中で
赤に染まりたいと願う
 
透明な私を
あの赤で彩ったら
なんて、なんて素敵なんだろう
と思う
 
 
折角なら
あの黒い鳥にも
絵の具になって欲しい ....
鉛筆の一側面の上半分が
白く光を反射している
右目で見たときと左目で見たときでは
白い光の領域が違う
僕は透明な手を鉛筆へと伸ばすが
途中で疲れて手は霧消する
鉛筆が置かれてあることと
 ....
今日も君はハイヒールを履いて
チラシを踏んづけて転びそうになって
ガニ股で踏ん張って
舌打ちをしたらやけに悲しくなって
走る必要なんかなかったのに走って
街から外へ出てきた

外に出ても ....
みじかな みじかに
三人の日もはやすぎ
    (はやすぎっ

げっけいじゅの緑の花も
ひとしれずさきまたちり
ちりにかえるもひとしらず

さくらばかりがみほれられ
ほだされのまされ ....
【序幕:東ヘ向カウ】
呼ばれた気がしたから
振り返る、
ソラミミ。
カイヅカイブキのうねるような影に怯えて、
足が竦んでしまったのです。
バスの接近知らせるランプが、
少女を酷く不 ....
この石ころは
どっから来たんかな
遠い遠いまだ教科書でしか見たことない
ヨーロッパとかから
来たんかな

学校帰りの小学生や
ちょっとムシャクシャしてたおじさんや
いろん ....
ものがあふれている
それらを所有しようとは思わない
ものがあふれている
それらは心を満たさない

田舎にひっこんで
つつましく暮らし
ものがあふれている都会に
ときどき遊びにくれば
 ....
カッコ悪くて何が悪い?
往生際が悪くて何が悪い?
歯磨き粉は最後まで使いきれ!
アイスコーヒーは最後まで吸い尽くせ!
残り少ないアイスコーヒーをストローで音を立てて吸うのは迷惑かもしれないが
 ....
街を焼き尽くした大空襲の後
一人の男と一人の女だけが生き残った
それは奇跡だった
すぐに二人は恋愛した
やがて銃剣が二人を引き裂いた

それから十年後、男と女は
都会の片隅で再び出会った ....
友よ
僕は時に背を押されて歩くのに
疲れたよ

身軽になるために
大事なものまで捨てて
登った山の頂上にあったものは山

週に一度の休日と
未来の何かにだまされ続けてゆく


 ....
私、
頑張ったよ。


出来る限り以上


カラダも
ココロも
悲鳴をあげはじめてきた。


でも、
誰かが待っててくれるから
私は負けない


絶対負けない

 ....
母さん、がんばれ

僕は背中をさすることしか
できないけれど
苦しい 苦しい
と言っているのに

母さん、がんばれ

それしか言えない
けれど

今になって初めて
言えること ....
それぞれには帰りたい場所というものがあった
所属欲だ
僕と君は何故か駅で別れた
君は東京へ向かった
東京とは、夢の中に出てくる場所、のイデアを
指す、幻の国の名、ではないのかと
僕は呟く
 ....
木々のうろから

ひとがでてくる

人間は海からきたのではない

山からうまれたのだ


宇宙の階段を

つまづくことはない

死への階段を

つまづくことはない

 ....
こたつの中で
何本もの足たちが
陣地を取り合っている

 
まどろみはそっと
瞼をノックして
心地好い終わりに
私を包もうとしている
 
 
目をしばたかせて
現実を直視
 ....
豚はどうなるんだ、と怒号が飛んだ連休前の特別会議


ファックスのそばに置かれた空き缶は明日誰かが捨てるのだろう


二度目の稟議書が読まれることなく机の上に放置されてる


唾つけ ....
好きなだけ
足音を立てて
僕は気ままなビートに乗っかかり
ぼやけた未来の輪郭を見つめようとする

明日の形なんて
時計に聞くべきかな
だけど退屈以外に
何も教えてくれはしない

し ....
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