父は歩き続けた
角を曲がったところで左腕を失い
コンビニの前で右腕を失い
市営住宅の駐車場で両足を失った
やがてすべてを失い
最後は昨年まで歯科医院があった空地で
一輪の花になった
 ....
家は日当たりで選ぼうよ  駅の日溜まりで遊ぼうよ                
記号化された駅員さん  産道くぐって夏祭り                   
早々と終わりを告げて菜の花の   ....
毎度のことながら、
女にふられたので、
ラブホへ行って死のうと思った。
どうしてラブホかといえば、
情死かと思われるかもしれないからだ。
死んだ後のことなどどうでもよいかと思えば、
にんげ ....
浮気とかもあったみたいでさ                           
東京タワーは家にも寄り付かず                          
家庭を顧みない砂糖が多すぎる牛丼 ....
ある晩
月の灯りをあびて
一匹のカエルが
言論の自由を主張した
そしてほんとうのことを言った

それはほんとうに
ほんとうのことだったのに
ほんとうに
ほんとうのことだったので

 ....
いつかの冬に、どこだか遠いところへいった。
帰りは夜行バスで
何度目かのサービスエリア
昨日知り合ったばかりの赤い女と話しながらプルタブを引くと
コーヒーが飛んだ。
熱い 煮えくり返りそうな ....
サンドイッチマンがはさまっていた
紫外線とアスファルトのあいだに
商店の右通りと左通りのあいだに
絶望と希望のあいだに
木の板とプラスチックの板のあいだに
ポルノの看板とストリップのポスター ....
気になる
気にする

木になる
木にする

おなじ「キ」なのに、「木にする」はおかしい
何を木にするのだろう
あの人を木にすると魔法使い
ぼくが木になるとお友だち
知らない ....
見るたびにラストシーンが違うという映画が、
場末の名画座で上映されている。
だけれどそれは感傷で、
いま街のどこにも場末などなく、
洒落た銀巴里の名画座などもない。
女は赤いパラソルをさして ....
女にふられたので、
川へ行って死のうと思った。
留守番電話に就職試験の結果が入っていた。
今日が面接だった。
洗濯物がたまっていたのでコインランドリーに行った。
着ていた服も汚れていたので、 ....
みじめだから詩をかくのか、
詩をかくからみじめなのか。
ニワトリが先か、たまごが先かには、
研究者が結論を出したらしいけれど、みじめなきもちに答えは出ない。

詩が、さも大事な何かであるよう ....
葉っぱのジョニーは
うそつきジョニー
さよならジョニー
枯れ葉のジョニー

空き地に捨てられた
冷蔵庫にもたれて
ぬるいコーラを飲んでいた
おれたちは明日
銀行強盗にゆくんだって
 ....
身分証作るのに要る身分証

mixiの日記で嘘をつく私

弟に他人行儀で呼ばれた日

お兄ちゃんと言ってくれた知らない人

俺の家と教えられたのが彼女の家

寝たまんま仕事ができる ....
加瀬さんの実家にイチゴ狩りに行った
シーズンが過ぎると職場の同僚とその家族を呼び
完熟して出荷できなくなったイチゴを取らせてくれるのだ
妻も娘も毎年その行事を楽しみにしている
昨年も一 ....
想いはどこへ連れて行こう
涙はどこで手放そう
忘れられないことばかりを持って
僕らは何度もここに生まれた

円く繋がった道を歩こう
いつまでも終われない街を抜けよう
ガードレールの上で両 ....
走っても走っても正確な時間

愛想笑いが止まらない

何に対してかわからずレ点を入れている

飲み屋で残業

コンビニの弁当おいしい でも返事がない

mixiで待ち合わせ

 ....
貸した本返されぬままフラれたよ

目を覆うちょいワルファッション親父まで

自分まで刻まれるようなシュレッダー

あいうえおかきくけことてたちつくす
やいたほねをくったことがある
ざらついたにがみと
のどにひっかかるかんしょくは
それがおとといまで
ねむり おき くって ゆめもみたのだ とは
にわかにしんじがたかった

こどもだったこ ....
さよなら
 でも
さようなら
 でもいいが
それは
 またね
をかくしているはずで
 またね
は むぼうびなのに
わたしたちは
うたがうことをしない

 まだ
ことばのないこ ....
足りないんだ

なにか

必要なもの?

よくわからない

足りないことはわかってる
だから 内緒で探してみる
だから ついつい拾ってみる
時にそれは枯葉だったり
時にそれはカ ....
生野菜が部屋を出て行く
生の野菜
それだけの理由で
ぼくらはたくさんの歯形をつけた

外では大切に育ててきたバス停が
音もなく
静かに腐っている
逝くものだけが優しいのだ、と
き ....
間違っている気がして
冷蔵庫の乳製品を並べることにする
自分に似ているものは右側に
似ていないものは左側に
それ以外のものは
バスタブに順序よく沈めていく
ひとでなし!
口のよう ....
まっていたおもいすらする懐かしい驚きは
鼻の奥から桃の実の香をともなって
額のさきへとつきぬけふきだした
馴染みぶかいあの痛苦のみなもと
乳白と鮮赤の漿と沫がまじりあい
桃色の滴となって地に ....
滴るように
明日の予定を考えながら
窓の外を眺めて
濡れている植木鉢
サルビアの葉を這う
カタツムリになりたい

フランス人はカタツムリを食うらしいが
美味いか不味いかではなく
最初 ....
東京ドームのまんなかで腰をふったよ、わたし
観客5万4千人 全世界同時ナマ中継
相手は神さまだったから わたしもすごく真剣だった
わたしは処女でもなんでもなかったから
前に寝た男たちは全員、シ ....
俺が書くものが詩であるかどうかは二の次だ
大切なのは俺が馬野幹であるかどうかだ
この部屋を出る
最後の、
燃えないゴミの日

キッコーマンキューピーオイスターソース
えばら黄金のたれ人と地球の健康をSOKENこいくちソース
丸大豆本醸造こいくちだしの素青じそノンオイル ....
線路の下に作っている道路工事が原因で線路が陥没し
山の手線が止まって大混雑だとワイドショーが言うので
西武新宿線に乗って高田馬場駅まで様子を見にいった
新宿などのターミナル駅と違って高田馬場はJ ....
たべかけのくっきいに
ゆうひのはがた
これは いったいぜんたい
こんせいきさいだいの なぞですぞ
そういった はかせのくちもとから
うつくしいゆうひが こぼれてる

*

わ ....
知り合いに
有り得ないほど美人でスタイル抜群の
そして
有り得ないほど詩が下手な女性がいて
悩む
彼女はとても詩が好きらしく
ちょくちょくメールで
新作が出来ました!と
詩を送ってくる ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
父の日- たもつ未詩・独白16*06-6-18
命が宿るまで- 狩心自由詩4*06-6-18
ラブホへ行って死のう- しゃしゃ ...自由詩1906-6-17
嫁の夢- 狩心自由詩5*06-6-15
言論の自由- しゃしゃ ...自由詩1006-6-14
コーヒーと女- ソラノツ ...自由詩106-6-13
サンドイッチマン- しゃしゃ ...自由詩306-6-13
ふたつのキ- 石川和広自由詩11*06-6-13
ラスト・ショー- しゃしゃ ...自由詩506-6-10
川へ行って死のう- しゃしゃ ...自由詩1506-6-9
詩を捨てよ、恋をしよう- しゃしゃ ...散文(批評 ...406-6-8
葉っぱのジョニー- しゃしゃ ...自由詩506-6-7
エロ本を買うため作るパスポート- 新守山ダ ...川柳906-5-30
僕たちは声を押し殺して手をつなぐ- たもつ自由詩14*06-5-28
蒼送- 霜天自由詩1606-5-25
雨がバキバキ鳴るまで歌え- 新守山ダ ...俳句306-5-24
心の中がよく見える五月かな- 新守山ダ ...川柳606-5-21
ほね- 窪ワタル自由詩5*06-5-20
(ワカレ)- 窪ワタル自由詩12*06-5-20
かいがらやなにか- 降旗 り ...自由詩8*06-5-19
性教育- たもつ自由詩1106-5-11
- たもつ自由詩1506-5-7
桃源歌- 田代深子自由詩1106-5-4
カタツムリ- 窪ワタル自由詩4*06-5-1
まな板本番ショー- ゼッケン自由詩1906-4-29
詩論- 馬野ミキ散文(批評 ...14+*06-4-26
聖夜_〜さよなら都立家政〜- 馬野ミキ自由詩2*06-4-26
高田馬場_2006.04.24- 馬野ミキ自由詩806-4-25
ファザー・グース(3)- たもつ自由詩19*06-4-23
知り合い- 馬野ミキ自由詩506-4-23

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