雨の日にモーツァルトの{ルビ弾=ひ}く 
ピアノの単音を背後に聞きながら 
今頃声をかけあい 
ひとりの老人を介護する 
同僚達を思い出す 

{ルビ忙=せわ}しい職場を離れ 
こうして ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
去年の今日。
2006年の10月26日 昼過ぎに、祖父が他界しました。
祖父が亡くなって、ちょうど一年になります。

祖父が亡くなったとき大阪にいました。
知らせを受けて、
すぐ帰ったので ....
棚の上に置かれた 
小さい額の中は 
去年の祖父の墓参り   

過ぎた日の 
こころの{ルビ咎=とが}を忘れたように 
墓前で桜吹雪につつまれ 
にっこり並ぶ 
母と祖母 

雲 ....
一日というものが 
こわいほど 
早くに暮れる 

きっと人生は 
序章から終章まで 
風にめくれる無数の{ルビ頁=ページ}を 
一瞬のひかりでつらぬく 
一冊の本 

一日の終わ ....
 詩なんて書けないと泣いた T

 恥ずかしがりながらも書いた H

 出逢う前から詩的な言葉をこぼしてた M

 言葉の代わりに花を生けて返した N

 綺麗な声で唄った Y

 ....
先日詩人の夫婦に会い 
日々寝不足の夫の目に
{ルビ隈=くま}ができていたので 
妻に「大丈夫?」とメールした 

妻の名前で受信した 
返事の中味の文字からは 
「大丈夫だよ」と
夫 ....
どんなに鮮烈な映像も、感情も
あとからあとから
注ぎたされる
とろりとした夢水に
輪郭を曖昧にして
とらえようとするほど
淡くまぎれてしまう

過去と未来の、あるいは
前世と来世の狭 ....
自転車の前に乗りたる幼な子が
大きく欠伸す 夕の街に

風吹けば木の鳴る音に幼子は
遊びをやめて空ふり仰ぐ

雪景色見ゆるようにと干物を
片寄せ午後のお茶のひととき

身辺を整理すと ....
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070919/135317/

http://business.nikkeibp.co.jp/fb/ ....
残業の時刻 
隣の机の同僚が ぼりり と 
飴を噛みくだいた 

「 お年寄りにもらったの? 」 

「 はい、Tさんから 」 

耳の聞こえぬTさんは 
お婆さん達の会話にいつも入 ....
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kyosuke-maekara.suki-deshita@docomo.co.jp

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メールアドレス変えました♪
登録変 ....
冬、でもない
パンダでもない
みんなとんでもない
あぁ、プロパガンダ
生贄の檻、ひとり、ひとり、ひとり、
火の鳥
永遠の命を運んでくる前に
永遠の檻

秋、でもない
あられが降って ....
春兆す空を二つに分けるごと
飛行機雲は青き陽の中

入院の友に送られ外に出る
日照雨の空に冬の虹たつ

京都には冬が似合ふと初雪に
神戸の人は寒さも加ふる

子等達が どんぐり寄せて ....
 今、僕が書こうと思っていることは、個人的なことである故、 
この手紙を読んでくれる方の中で、僕に親しみを感じる人がいれ
ば、その人に、僕が最近考えている本音をそっと打ち明け、何か
思うこ ....
もうダメなのかもしれませんが…
とりあえずみなさん、これ読んでください。
『詩学』バックナンバーのぼくのお薦めは、伝説の「西脇セミナー」と
いうのがあって、西脇順三郎さんと詩人が集まって、『Am ....
指の形を覚えている
緩やかな節への流れと
その静かな温度を

ある日私の地平の向こうへと
吸い込まれていった
橙の夕暮れも透明なカラスも
かつてはその指を知っていた

今は置き去りに ....
僕の
頭の上で

機嫌を損ねた
灰色の空が

意地悪そうに
雨を降らせる瞬間を
見計らっている

僕は
被った帽子を
顔の半分まで引き下ろして
小さく
舌打ちをしたけれど
 ....
ひとりで
回転寿司に行きますと
何周もしている
モンゴイカにふと
周回遅れのじぶんじしんを重ねて
真向かいの
ホスト風の男が
うにいくらと注文しているのを
同じ色の皿ばかり積む私は
 ....
お葬式の帰り
タクシーでいっしょになった
あまり仲良くなかった美代ちゃんと
彼のおもいで話をしようとしたけれど
たいして
覚えてることなんかないねって

シャッター通り
そういえば
 ....
無いものねだりをするよりはと
秋の白い雲流れる堤防で
ひとり
清貧ということばの意味に思いを馳せる

それはあまりにも懐かしいことば
仄かなランプの灯かりを頼りに
見果てぬ夢を追い続けら ....
晴れた日の
親戚のように
父と二人並んで
日あたりの良い窓際
懐かしいことや
懐かしくないことを
とりとめもなく話し
毎日小さく丸くなる父は
明日はもっと
そうなんだろう
窓の ....
うそは泥棒のはじまり
だったはずなのに
ひとは誰でもうそをつく

愛するが故のうそだからと
あのひとは
目も合さずにつぶやいた

その場しのぎのうそを重ねて

針千本の〜ま〜す
 ....
偽物の夜がきて
偽物の星空のした
仄暗い記憶の海に
釣り糸を一本垂らすと
偽物の魚がかかる
その場所から
本物のおとぎ話が
はじまる

  *

今まさに
事件は暴かれた
偽 ....
哀しみをうたにしたいのだけど、
感情は言葉になる前に溶解して、
つるりと喉の奥へ消えていったよ

哀しみはどうにか優しくなろうとしていたのか
最後にスープのような、甘い味がした


誰 ....
左利きの運転手と右利きの車掌
まっしろいホームにおりたつと赤いはた
さようなら
ホームの端のポール
今夜は空が見えない
君の色を思い出せない
今日
左利きの運転手が右手で手をふる
線路 ....
慌ただしい今日の影が
私鉄電車の線路の上で
蒸発していく

なぜこんなにも美しく
空は色の層を創るのだろう

混ざり合わない
それぞれの憧憬を
ほんのひと時
寄り添わせるように
 ....
さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら ....
炎昼を赤子の声で鳴く蝉や

誘蛾灯十枚の爪かかりけり

泳ぎきし手足を埋めて砂の城

真夜中の汗つま先へ到達す

扇風機ふいに大きく頷けり

蟹踏みし踵より蟹生まれ{ルビ出=い}づ ....
格式のある店内
マナーは重視されている
テーブルクロスの裾からのぞく恋人の赤いパンプスが
僕の心臓を掴んでいる
身の豊かなスズキのムニエルが運ばれ
彼女は優雅な手つきでそれを口へと運ぶ
思 ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1848)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
モーツァルトの指_- 服部 剛自由詩4*07-10-26
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メールアドレス変更しました- 北大路京 ...未詩・独白32*07-10-19
ルーレット- 狩心自由詩3*07-10-19
66P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-10-19
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