きみにとってぼくがそうであったように                   
ぼくらにひとつの指針が ....
みえこが                                   
おなかの赤ちゃんに話しかけ                     
仮の名を呼んでいる               ....
ときどき風も停滞して、さ                                 
いかにもなんか考えてるふうに                                     
 ....
男の子だったら
悠人という名がいい
ゆうと 悠然と人生をわたるひと
みえこも大賛成
女の子だったら
悠帆にしよう
ゆうほ 悠々と海をいく帆船
あるいはUFO 未確認飛行物体
みえこは猛 ....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く

私の心の傾きが
そのまま しおりになっている

闇の海
闇の海のなやみ
闇の海のなやみの意味

いみ
意味のなやみ
あらゆる意味のなやみをのみこみ
海の波にたゆとう色好み

いろごのみの酒呑み
酒呑みのねたみの厭味
 ....
みえこは日増しにおなかをせりだし                       
いまではぼくのと いい勝負                           
でも内容がちがうと 夜ごと     ....
風と砂の町 その四つ辻を
吹きわたる口笛
マリンブルーの
めざめのきわに殺到しては
悔恨のようにひいてゆく魚影
ぼくの矜恃 ぼくの出自
そんなもん ありゃしないぜ
「何処カラ来タノ? 何 ....
まだ柔らかいオブジェ
蠕動しているくちひげ
最後の作品はみずからの死体だった
さけられない悪夢にも青空があるように
はてしない無の領域にも鼓動をうつ宝飾がある?
いいえ
いまでもすべての見 ....
天城峠の牧場で
猪たちのけなげな芸をみた
観光バスに乗りあわせた貴婦人たち
厚ぼったい化粧をしたのやら
寒くもないのに毛皮をはおったのやら
やたらに貴金属を装着したのやらが
少女のような歓 ....
産婦人科から出てきたみえこが                                
あっけらかんと言った                          
「二ヶ月のなかばだって」   ....
チューリップ・ツリーの上で                            
しきりに鳴いている蝉にしても                      
伝えようとしているのだ         ....
烙印を押してくれ                              
この世でもっとも繊細な風力計にも                    
触知されない樹木の呼気を           ....
また降ってきた
ぼくは樹木に身をよせ 心を
誰からもみえない角度にかたむけて
ときおり
満ちてくる静けさを
溢れるまえにこぼす
こんな美しい雨のなかでは
ひとも盆栽のように育つだろう
みえこ                                 
きみはぼくの肉体の                           
ひいていく最後の熱量をはかる者          ....
その意見については                           
おおむね賛成なのだ                              
ぼくらは一緒に腐れていく関係だから     ....
ぼくは最近おなかが出てきた                                 
だってみえこが言うんだもんなあ                                      ....
生臭い肉体を焼きすて                                          
骨と ....
ひとは背中の遠い国の
風のおだまき ほどいてくらす
だから誰も変わる自分を
知ることがないのは
腐りやすい肉体をもったぼくらの幸福
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという

静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという

小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
それは
ニッケルとコバルトの間に僕達がいる 
ということ 
右手に 
五つ 
つながったティッシュの箱が
ゆらゆらと揺れていて 
差し伸べられた踏切に
笑 ....
おれは見たい、
赤錆びた鉄塔の頂きに
鳥のように爪先立って
人影のなくなった都市を見たい
きみとだ


おれは見たい、
太陽のとなりに炸裂するもうひとつの太陽の誕生を
塵からつくられ ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
きみにとってぼくがそうであったように- よねたみ ...自由詩1204-1-23
空耳- よねたみ ...自由詩1804-1-22
ときどき風も停滞して、さ- よねたみ ...自由詩704-1-22
男の子だったら- よねたみ ...自由詩704-1-22
しおり- 石畑由紀 ...自由詩2704-1-22
まぼろしの海辺にて - 狸亭自由詩904-1-21
みえこは日増しにおなかをせりだし- よねたみ ...自由詩704-1-21
風と砂の町_その四つ辻を- よねたみ ...自由詩304-1-21
まだ柔らかいオブジェ- よねたみ ...自由詩504-1-20
天城峠の牧場で- よねたみ ...自由詩404-1-19
産婦人科から出てきたみえこが- よねたみ ...自由詩1504-1-19
チューリップ・ツリーの上で- よねたみ ...自由詩704-1-18
烙印を押してくれ- よねたみ ...自由詩404-1-16
また降ってきた- よねたみ ...自由詩704-1-15
みえこ- よねたみ ...自由詩804-1-14
その意見については- よねたみ ...自由詩504-1-14
ぼくは最近おなかが出てきた- よねたみ ...自由詩604-1-13
生臭い肉体を焼きすて- よねたみ ...自由詩704-1-12
ひとは背中の遠い国の- よねたみ ...自由詩504-1-11
蛍追い- 藤丘 香 ...自由詩40+*04-1-10
ドップラー現象- ふう自由詩703-12-10
Love_Song- 安部行人自由詩2903-11-29

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