不意に喩えられると僕は何なのか。喩えられてたまたま僕は書店の軒の燕であった。僕は『ガリバー旅行記』を買い、大君(タイクン)の支配するニッポンへの渡航計画を練ろうとしていた。赤い、ざっくりとしたカンバ .... 女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから

もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
化石になった受話器から
感傷が漂って来る

あの日から忍び寄るいつもの夏を
おぼろげに感じかけた矢先だというのに
僕は夏を失ったのだ
あの日からという夏を


あの日
やがて歴史に ....
二日目のカレーに冷えて立つ母は火に掛けて最早温まらず くっきりとあなた
顔 も良く分かり
なめらかで豊かな曲線 も
温かくやわらかな感触 も
鮮やか
昂り も
息遣い も
鮮明に
ただ 熱心に セックス
透明な セックスをすると
夢精 ....


真っ青に透き徹る海が恋しい
真っ白に焼けた砂浜が恋しい。

湿気の多いべたべたする嫌な日
何でも有り余る肥大した無慈悲。

何故か連続して襲い来る不幸
大地は割れ火を吹く山 ....
あきらめたくない
一つもあきらめたくない
かかとと影を伸ばしてぜんぶ欲しい
二兎追うものは一兎も得ずというのはセコい
可能性という言葉が持つダイナミックさに欠ける
俺は千兎も万兎も追って、せ ....
飛行場だった廃墟に忍び込むと
僕は思わず
飛行機になってしまう
両手を広げ
雑草の生い茂った滑走路を
全力疾走
夜風は冷たくて気持ちがいいな
思わず顔が微笑んでしまう
いつの間にか「キ ....
いじめっ子と
いじめられっ子のあいだに入り
次の日結局かれらは生涯のともだちになって
幼稚園のころ
オレは磁石であそぶのにあきてはじっこで、
下敷きに光を反射させ、

なるほどずっとわか ....
その人がやってくるのは
ほんの少し
光のかけらをわけてくれた
下弦の月の白い顔が
空に溶け込んでいく時刻です

おやすみなさい
お月様

インクびんのふたを閉めて
閉じ込めたのは月 ....
街で人間観察をする
昨今、特に女の子を専門。
で、俺の瞳にピーターパンの面影はない 訳で、駅で、
スタイルがいいということは野生だろうと思う。
俺の理性をつっつく、
つまり俺はレイプをすると ....
あきらめている人間については知らない
ボランティアを発揮する余裕など俺にはない
環境保護を訴えて小さな船に乗っている余裕など俺にはない
ただあの頃の俺のような奴がいるとすると耐えられない
人間 ....
何故戦争をするのか
あたまがわるいからだ
つまり人間が、起ってほしくないことについてばかり考えているからだ
創造しなくなった

日和見は全員銃を持つ
日本男児はアジアの幼女をレイプ ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
 サクラサクラ僕は行きます
 風の逆巻く世界の果てを走る走る

 花弁散り敷き足首ざくり踏み込むと
 散り散り舞い上がる幻視幻聴幻臭幻覚
 しっとりうっとりなよやかにはらはら
 しかし激烈 ....
今日が何月何日だか分かんなくなっちゃったって?
自分の存在理由が分かんなくなっちゃったって?
いいよそのままで、
俺も忘れた
いいよ行こう薄着で、 行こう、
海へ。

春の ....
Res:ミキ 題名:南仏にて 投稿日 : 2004年3月7日<日>22時03分

近藤君、
僕は今南仏の田舎町にいる
鉄道も一時間に一本しか通らないくらいの、

ぶどう畑に囲ま ....
紳士:「あなたの詩はいいですね、いつも関心していますよ」

詩人:『あなたの女には叶わない』





紳士:「あなたの詩はいいですね、いつも関心していますよ」

神:『私の ....
 恋をすることは惨めだ
 倉庫の巨大な薄闇の片隅で
 段ボールの埃をはたいて
 組み立て式ペーパーボックスの
 在庫を数えながら
 君の黒髪を両手に受けて
 溢れるほど両手に受けて、顔を
 ....
春光や「カレーの市民」の尻の張り

春光や決死の像に漲りぬ

彫像の裳裾の奥へ春光る

春光の中や塑像の蹲る

緩みなく「考へる人」春早し

春立ちぬ考へること生きること

地 ....
 パラダイスが弱っているよ
 ああ、早くしないと
 早くキスしないとみんなダメになってしまう

 夕焼け雲の形をした船は沈み
 トカゲたちの種の命脈は絶えちゃうんだ
 僕はぐったりと射精し ....
 「捧げる詩集」(1995年・緑鯨社)には、1988年から1990年にわたって個人誌「風羅坊」に発表した作品を収めた。個人誌といっても、B4用紙に短い詩を毎号6〜8篇コピーして読んでほしい人に見境もな .... 毎度ありがとうございました
こんどお会いするときまで
つつがなくおすごしください
ぼくは生活と 
そうでないものの間の距離を 
はかりそこねる者
その両端にひきさかれ
かつ跨がろうとする ....
やがて魔法は解けるだろう                                                         
強力粉をいれても                      ....
春一番が吹いて                                 
次の日 二番が吹いて                                     
日をおって 次つぎ ....
どこで弁当をひろげよう
昼ちかく たどりついた街の
日なたという日なたは
こども連れの若い主婦たちと
近所の猫どもで占められ
太陽の塔のしたの
とっておきの日だまりには
ホームレスがひと ....
あ ちょっと                                 
そこの                                     
なにやらごたいそうな        ....
お元気そうでなによりでございます                                 
半年ぶりのごあいさつにまいりました                                 ....
今日ハナミズキの花が見えたよ                                                                  
もはやぼくの内側に          ....
「私は挽歌はうたわない」                           
あした逝く人よ                              
きみの魂とやらが平安でありますように  ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1848)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 右肩良久自由詩204-7-11
さよなら- 窪ワタル自由詩32*04-7-11
種無し葡萄- 窪ワタル自由詩6*04-7-7
キッチンにて- 窪ワタル短歌5*04-7-5
ふたつまぶた- 石田 圭 ...自由詩3104-6-9
海賊- 狸亭自由詩1604-6-4
あきらめたくない- 馬野ミキ自由詩1304-5-26
五月のイカロス- 本木はじ ...自由詩1304-5-20
5月18日(火)_「下敷きで光を」- 馬野ミキ自由詩14*04-5-18
おやすみなさい_お月さま- ダーザイ ...自由詩18+*04-4-24
詩人の尊厳_その2- 馬野ミキ自由詩5*04-4-21
詩人の尊厳- 馬野ミキ未詩・独白3*04-4-21
戦争詩- 馬野ミキ自由詩904-4-20
おはなし_1〜50- Monk自由詩53*04-4-20
さくら- 右肩良久自由詩304-3-17
デート- 馬野ミキ自由詩304-3-13
近藤くんへの手紙_〜南仏にて〜- 馬野ミキ自由詩1304-3-11
紳士トーク集「詩と世界」- 馬野ミキ自由詩504-3-5
Kusikezuru(梳る)- 右肩良久自由詩504-2-24
県立ロダン美術館- 右肩良久俳句404-2-23
急いでキスして- 右肩良久自由詩804-2-17
あとがき- よねたみ ...自由詩1304-2-4
毎度ありがとうございました- よねたみ ...自由詩804-2-2
やがて魔法は解けるだろう- よねたみ ...自由詩804-2-2
春一番が吹いて- よねたみ ...自由詩604-2-2
どこで弁当を- よねたみ ...自由詩604-2-1
あ_ちょっと- よねたみ ...自由詩704-2-1
ごあいさつ- よねたみ ...自由詩504-1-31
ハナミズキ- よねたみ ...自由詩504-1-31
あした逝く人よ- よねたみ ...自由詩804-1-30

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62