あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
五年前に自殺サイトの掲示板やチャットルームばかり見ていたぼくは
ぼくの瞳がそれを僕の世界にうつしたように
いまわたしは空気ばかりみつめる。


「PARTY」


真夏のALTA ....
最初はいくら鮮明に
美しく甘くても さ

5分もすれば味は薄れていって
10分もすれば風味だけになり

もう疲れきっているのに
飲み込むこともできず

うっとうしくまとわりつく
そ ....
たまには外に出て
散歩でもしようと
ぶらぶら街中を一人歩いてみた

毎日の張り詰めた空気が
あまりの快晴にどうでもよくなり
胸のあたりがくすぐったい

通りかかった音楽教室から
見覚 ....
二つの海のことは 誰でもしっているはずなのだ

例外なく液体の飽和した皮膚の深部へ
浸透し 沈下し 腐臭となろう
腐臭は巡り 巡らせながら明滅している
素粒子の奥ではクオークが クオーク奥で ....
炎天下の中
デパートの屋上で
僕はピエロになって働いている

何度も同じことを繰り返すだけの
つまらない芸でも子供たちは
大きな笑いと拍手をくれる

夕方になり人気が減ると
急に悲し ....
一人で見る星空と
誰かと見る星空は
明るさがまるでちがう

あなたは
捨てたものはもう戻ってこないが
失くしたものはいつか戻ってくることがあると
言った

あまりに昔に失くしたものは ....
     散乱する格子らに
     畏まって居られないらしく
     文字達が泳いでいる
     水族館にしては蒸し暑いし
     少しも苦しくない
     もともと肺呼吸がとくい ....
眠っていた水面に
君の目から月の雫が一滴

やさしく体中を駆け巡る波紋
その振動は血管を伝い

僕を熱くさせる

ただ上だけを見つめて
僕らはスイレンのベッドに浮いている

君は ....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう





溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる

 ....
ああ

どうして

女の子と

おしゃべりするだけで

こんなに

心が

うるおうの
薄暗い蛍光灯の光をあびて
シルバーのリングが色褪せている

長い年月
狭い部屋にひきこもっていて

時間を止めようとしたはずの僕が
いつの間にかとり残されている

友人はすでに家族を ....
動物が獲物を狙うときというのは
獲物が獲物を捕らえた瞬間なんだって
そこが一番隙が生まれるらしい


コンタクトを必死に探していて
やっと見つけた!と立ち上がろうとしたら

机の端に頭 ....
歩いていこう

駅から家までの数メートルを
たまにはタクシー使わずに歩いていこう

すると知り尽くしたはずの近所に
コーヒーのうまい喫茶店が現れる

遅刻しそうになっても
慌てないで ....
やらなければならないことはすぐに投げ出し
豆粒ほどの夢も掴めず
君になにもしてあげられない両手などいらない

気がつけばひきこもり
やっと見つけた目標に走ってはすぐに疲れ
さよならを言う君 ....
ぎゅっ、ぎゅっ、と
降り積もったあつい大気を踏み分け進む

照り返す光で白く輝くアスファルト
まるで銀の雲の上

天を仰げば
目が眩む迷いのない太陽のまなざし

僕はあわてて目を背け ....
駅のホーム隅のいつも同じ場所に
仙人のような老人が

生きているのか死んでいるのか
疑問に思わせるくらい微動だにせず眠っている

ニュースで流れている
数字だけで表される悲しみは

 ....
私の葬式がささやかに執り行われ
友人らが久しぶりに集まった
青空には透明な道が果てしなく続き
新緑に人々の喪服が映えて美しかった
一滴の涙も流されず むしろ
想い出を懐かしむ声で
小さな式 ....
「ねぇ、私達が生きてることって意味があるのかな?」

「ないね」

「あら。じゃどうして生き続けているのかしら?」

「グスコーブドリになりたいからさ」
二日酔いだった

目をつぶると昨夜集中して見たエロサイトの残像が浮かんだ

くだらないバナー

朗読会の準備は着実に進行されたが

肝心の朗読はだめだった

セックスも生活も破綻し ....
あじさいの花の名前を教えてもらい

それから漢字では紫陽花と書くのだとまるでせかいに沈黙があってはいけないのだ、というようにきみはぼくの手を引いて喋り続けるから、

印旛沼サイ ....
英会話教室で
日本語のしゃべれる外人の先生が

アメリカでは大統領を呼ぶときでも
“YOU”なのだと言った

英語は世界の標準語らしい
くそったれだな

僕には大切な
お前とキサマ ....
世界中の苦労を集めて
みんなで均等に分け合ったら

僕の仕事は減るのかな

世界中のお金を集めて
みんなで均等に分け合ったら

僕はマイホームを買えるのかな

世界中の愛を集めて
 ....
詩を書くときは
つらつらと頭に浮かぶ情景を
言葉で紡ぐ

君と話すときは
顔色をうかがって常に一歩先を読み
少ない引き出しから言葉を選ぶ

お前と話すときは
くだらない楽しいことだけ ....
中野の図書館のプラネタリウムで
部屋が真っ暗になって
お星が一度にたくさんあらわれた時には
吸い込まれて泣けた
銀河は悲しいから
それで知らない隣の人と手をつないだ




洗濯槽 ....
まじめに働く六月に
少しは休みをあげようと
国が「六月の日」を制定
俺はまだ死んじゃいねぇと
迷惑そうな顔をして
仕事を続ける六月の
背中がそっと濡れていた





 ....
「夏休みはいらない。リセットボタンがほしいよドラえもん」

ドラえもんはどらやきを食べながら
うんざりした顔で
その丸く白い手を一瞬、僕の胸におしつける

「♪りせっとぼたん〜♪」

 ....
日曜日に夕日があたるので
さらに 奥まで入り込みますと

サヴォイの 看板が

悟ったように私は

このままの 状態で
さらに 奥へと進みました



壮健な 壮健な  ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです

夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
 ....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まら ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君に宛てて- Monk未詩・独白187+*05-8-29
PARTY- 馬野ミキ自由詩1805-8-28
僕はチュ−インガム- みもる自由詩1*05-8-25
僕と息子のあいつのためのレクイエム- みもる自由詩205-8-23
忘れっぽい僕のために_(即興)- 窪ワタル自由詩4*05-8-22
ピエロ- みもる自由詩4*05-8-20
トブヨウニ- みもる自由詩205-8-19
泳げない八月十六日_(即興)- 窪ワタル自由詩12+*05-8-17
スイレン- みもる自由詩505-8-5
_に隠される- 石田 圭 ...自由詩2805-8-5
すいませんやっぱり男の子です- みもる自由詩6*05-7-31
浦島太郎ちゃん- みもる自由詩305-7-31
本能- みもる自由詩305-7-28
歩いていこう- みもる自由詩205-7-26
拝啓、乙武様。- みもる自由詩105-7-22
冬の虫ケラたち- みもる自由詩205-7-21
肥溜の中から産声を- みもる自由詩4*05-7-19
昇天日和_(2005.7.18)- 和泉 輪自由詩3105-7-18
グスコーブドリのように- みもる自由詩205-7-18
2005.7.7- 馬野ミキ自由詩9*05-7-7
印旛沼サイレンス- 馬野ミキ自由詩905-7-6
標準はいらない^^- みもる自由詩3*05-7-5
ささやかなご褒美- みもる自由詩205-6-27
下手な鉄砲- みもる自由詩105-6-25
銀河- 馬野ミキ自由詩1205-6-20
六月の取り扱いについて- あとら自由詩3*05-6-20
ドラえもんの「リセットボタン」- みもる自由詩3*05-6-19
情状酌量- 山内緋呂 ...自由詩8+05-6-17
或る夏の理由_「風の通り道」- 藤丘 香 ...自由詩33*05-5-21
楡と扉- 藤丘 香 ...自由詩30*05-5-16

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