遠くの雲が寄ってくる
僕はそいつに親しみを覚える

心の中の気まぐれな破天荒は
あの雲のように
高くなったり
低くなったり
見えなくなったり


目を細め、濃淡の薄まった視界の中で ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
{ルビ空=から}になった財布の底から 
しわくちゃになった
3年前のレシートが出てきた 
四隅をひっぱり広げると 
すっかり文字は薄れていた 

旅先で出逢ったあのひとと 
語り合った喫 ....
とんこつラーメン屋のにおいが 
真昼の生ぬるい風に運ばれる 
新宿の雑踏を歩いていたら 
ポルノ映画館の看板下で 
自転車に乗ったおばちゃんが転んだ 

どうしていいかわからずに
ぼくは ....
僕ね
一人きり部屋にいると
いつも見付けてしまうの
床に転がっている文字を
瞬きをする毎に増えていくの
手に取ってみたの
不思議なことに
FとNとUとAのアルファベットしか無くてね
ど ....
とっぷりと
暮れた空の中で
赤に染まりたいと願う
 
透明な私を
あの赤で彩ったら
なんて、なんて素敵なんだろう
と思う
 
 
折角なら
あの黒い鳥にも
絵の具になって欲しい ....
鉛筆の一側面の上半分が
白く光を反射している
右目で見たときと左目で見たときでは
白い光の領域が違う
僕は透明な手を鉛筆へと伸ばすが
途中で疲れて手は霧消する
鉛筆が置かれてあることと
 ....
今日も君はハイヒールを履いて
チラシを踏んづけて転びそうになって
ガニ股で踏ん張って
舌打ちをしたらやけに悲しくなって
走る必要なんかなかったのに走って
街から外へ出てきた

外に出ても ....
みじかな みじかに
三人の日もはやすぎ
    (はやすぎっ

げっけいじゅの緑の花も
ひとしれずさきまたちり
ちりにかえるもひとしらず

さくらばかりがみほれられ
ほだされのまされ ....
【序幕:東ヘ向カウ】
呼ばれた気がしたから
振り返る、
ソラミミ。
カイヅカイブキのうねるような影に怯えて、
足が竦んでしまったのです。
バスの接近知らせるランプが、
少女を酷く不 ....
この石ころは
どっから来たんかな
遠い遠いまだ教科書でしか見たことない
ヨーロッパとかから
来たんかな

学校帰りの小学生や
ちょっとムシャクシャしてたおじさんや
いろん ....
ものがあふれている
それらを所有しようとは思わない
ものがあふれている
それらは心を満たさない

田舎にひっこんで
つつましく暮らし
ものがあふれている都会に
ときどき遊びにくれば
 ....
カッコ悪くて何が悪い?
往生際が悪くて何が悪い?
歯磨き粉は最後まで使いきれ!
アイスコーヒーは最後まで吸い尽くせ!
残り少ないアイスコーヒーをストローで音を立てて吸うのは迷惑かもしれないが
 ....
街を焼き尽くした大空襲の後
一人の男と一人の女だけが生き残った
それは奇跡だった
すぐに二人は恋愛した
やがて銃剣が二人を引き裂いた

それから十年後、男と女は
都会の片隅で再び出会った ....
友よ
僕は時に背を押されて歩くのに
疲れたよ

身軽になるために
大事なものまで捨てて
登った山の頂上にあったものは山

週に一度の休日と
未来の何かにだまされ続けてゆく


 ....
私、
頑張ったよ。


出来る限り以上


カラダも
ココロも
悲鳴をあげはじめてきた。


でも、
誰かが待っててくれるから
私は負けない


絶対負けない

 ....
母さん、がんばれ

僕は背中をさすることしか
できないけれど
苦しい 苦しい
と言っているのに

母さん、がんばれ

それしか言えない
けれど

今になって初めて
言えること ....
それぞれには帰りたい場所というものがあった
所属欲だ
僕と君は何故か駅で別れた
君は東京へ向かった
東京とは、夢の中に出てくる場所、のイデアを
指す、幻の国の名、ではないのかと
僕は呟く
 ....
木々のうろから

ひとがでてくる

人間は海からきたのではない

山からうまれたのだ


宇宙の階段を

つまづくことはない

死への階段を

つまづくことはない

 ....
こたつの中で
何本もの足たちが
陣地を取り合っている

 
まどろみはそっと
瞼をノックして
心地好い終わりに
私を包もうとしている
 
 
目をしばたかせて
現実を直視
 ....
豚はどうなるんだ、と怒号が飛んだ連休前の特別会議


ファックスのそばに置かれた空き缶は明日誰かが捨てるのだろう


二度目の稟議書が読まれることなく机の上に放置されてる


唾つけ ....
好きなだけ
足音を立てて
僕は気ままなビートに乗っかかり
ぼやけた未来の輪郭を見つめようとする

明日の形なんて
時計に聞くべきかな
だけど退屈以外に
何も教えてくれはしない

し ....
ただ、空ばかりが暗い

照明ばかりが明るい

そこだけ白くて

他は黒い



朝、目を覚ますたびに泣いた、と君は言った
僕はその言葉を重んじてうなずいた


 ....
あてもなく、この先は、動かされるままに。
意識とは別に、行く先は、南、でした。

無音の、ファンネルからの、伏流は、
見ている人しか、伝わらないなんて。
見えないだけでしょう。

 ....
01
潜水艦が勝手口から出航する
数名の水夫と
グランドピアノを一台乗せて
裏面にへのへのもへじが書かれた広告は
窓を開ければ
風に飛ぶだろう


02
電話会社から届いた明細を ....
今歩いているこの路地が
たとえば海沿いにしかれたひそかな町の
その奥に抱かれた狭い路地だったとして

世界一小さいという砂粒が
つもって出来た町だったとして

もうあと何件かの民家を越え ....
止まり続けるから動けない

ここで空を見上げるのは
何の意味もないというのに

歩くことは不幸になる
幸せとの遭遇率は半分
構造上そうなっている

歩かなければ楽なのに
意味のない ....
傘を刺す
左手にはつめたい砂を詰めた
ビニイルの袋、


死んだ、
しあわせに笑い過ぎて
太陽が


死んだんや


聖歌隊が
空に吸い込まれる


 ....
高層_ 大理石建築の なかで なつかしい

( いまは、どこのひとなのだろう? )

ウオシゲに あった

かれは 色の 白い きれいな 顔を して

シャープな フレーム ....
メンソールが目にしみて
お前はきっと、してやったり顔
少し、じろっと目を向けたら
またそっけなく横を向いている
知らないふりは上手くなったんだな
 
キャメル、その瘤に
俺の愛情の一欠片 ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ライトブルー- チグトセ自由詩5*07-4-29
風の声_- 服部 剛自由詩23*07-4-29
「_空の雲_」_- 服部 剛自由詩3*07-4-29
新宿小景_- 服部 剛自由詩8*07-4-29
僕ね- RAVE自由詩3*07-4-29
夕方の空- 山中 烏 ...自由詩1007-4-29
- 葉leaf自由詩16*07-4-29
弱い音- チグトセ自由詩9*07-4-29
花階段のぼる- 知風自由詩207-4-29
夜ヲ泳グ。- 紅魚自由詩907-4-29
石ころ蹴り- なかがわ ...自由詩8*07-4-29
もの- 小川 葉自由詩207-4-29
Never_Give_Up- 新守山ダ ...自由詩907-4-29
奇跡と恋愛- 楢山孝介自由詩7*07-4-28
- みもる自由詩4*07-4-28
負けてなんかやるもんか- 夕焼け空自由詩8*07-4-28
母さん、がんばれ- 乱太郎未詩・独白10*07-4-27
縮尺- チグトセ自由詩10*07-4-27
階段- 吉岡ペペ ...自由詩207-4-27
こたつ日和- 山中 烏 ...自由詩10*07-4-26
オフィスの休日- たもつ短歌1007-4-25
リズム- Porter自由詩14*07-4-24
うた- チグトセ自由詩9*07-4-24
融雪プランクトン- 鯨 勇魚自由詩20*07-4-24
小詩集「言い訳」(01-10)- たもつ自由詩1007-4-23
海沿いのまち_なみ- 水町綜助自由詩23*07-4-23
欠落イド- 零椅自由詩5*07-4-22
残響- はらだま ...自由詩11*07-4-22
たましいのともだち- モーヌ。自由詩12*07-4-22
キャメル- 黒子 恭自由詩12*07-4-22

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