真夏に日車は、咲いている


雷鳴の空を裂く。
轟音で目を覚ます
一輪車に稲光りが青白く反射する
一瞬で葉陰の殻は黒焦げになり
焼けた臭いに鼻をひる
傘の骨はしろがね色で
{ルビ死灰 ....
俺の稼ぎは飲み屋が使う

におい嗅ぎ大丈夫なら大丈夫

お隣が寂しい顔でほっとする

棒きれに耐久性で負けている

トイレが綺麗 おそるおそるだ

すぎた事を占っている泣きながら
草市に うみほほづきを購いて
海の味する遠き幼日

朝ごとにくぐもり啼ける鳩の声
故里に啼く森を想えり

西陽射す路に日課の水をまく
秋めきし風に虹たてながら

白白と待宵月は行き来 ....
雨が降っている
ぱあっと晴れた 海が見たかったのに

なんとなく 落ちてゆきそな
そんな心に
うす暗い 朝の海は 似ているような気がして
食堂から見える海は 見ないことにした

良人は ....
おまえが
学校の宿題だといって
わたしの名前のゆらいはなに
と聞いたときに
ついつい懐かしさを覚えている自分が
少し嬉しい

母さんに聞いてみなさいと
僕がおまえの母にパスを出すと
 ....
少しずつ
明かりが点り始めた街を
歩道橋から眺める

気ままな
散歩の途中で

緩やかなカーブを描いて
線路の上を走る電車
朝に出掛けた人達も
またこの街に
戻ってくるんだ

 ....
この手が
いくつもいくつもあったなら
泣いて光をうしなっている
あの子の
背中を
なぜてあげたい
頬にこぼれるものを
ひろってこの川に捨てたい



この手が
いくつもいくつも ....
真夏の陽炎の向こうから
短い編成の列車はやって来る

そのいっぱいに開かれた窓から
ショートカットの後ろ姿が見える

列車の外から
車両の様子は
ありありと伺えて
制服の脇に置かれた ....
堂々とパクらせてもらおう
気合いだ!気合いだ!気合いだ!気合いだ!
オイ!オイ!オイ!オイ!
 
さあ気合いを入れてピースしろ
俺たちのピースはへなちょこ過ぎる
注目させろ いや刮目させろ ....
髪を 切った 襟足の ひみつ から

娘たちは 飛んで ゆくと いう

純朴な 神話が 解かれて いる

風祭を 孕んだ {ルビ帆用飛行艇=はんようひこうてい}の 陶酔は

 ....
語る為ではなく
沈黙するために
残す為ではなく
消滅するために

自らがここに居る事を肯定する為ではなく
人々がここに居ない事を否定するために
何を考えているか分からない人々の為ではなく ....
我々は我々であるために
キャッチボールをする

キャッチボールは速い
止まらない
たまに爆発現象もある

五秒で終わるべきことが
終わらずに
並行を保っている

だから安定してい ....
                                   あたしは、
                         綿のスカートを翻して逃げる。
誰もいない、
  ....
朝起きて ちょっと物理をかじってから
英語の暗唱を ほんのちょっと

ああつらい ああつらい

あちこち痛いのが気になって
寝ころがったまま 3時になった

同窓会の通信を  ....
18歳のわたし
初めての アルバイト
働いてみたかった ただ それだけだった

ひょんなことから 15歳のゆきちゃんと巡り会った
「家庭教師をしてください」
でも、ゆきちゃんにはお金がなく ....
皆。、他者の物語に毒されていて
自らの物語を所有しない。
皆。、他者の物語に符毒されていて
流す涙は他者のものである、皆。、他者の物語に毒注されていて
             所有している感 ....
夜を覚めて雨音に肌の潤えり
冬の旱に満ちて心良し

霜などは年中知らぬと紀州路は
オランダ豌豆 冬花盛り

サルビヤの花立ち枯れて残る紅
紀州路を行く旅の実感

それぞれに旗を揚 ....
峡の宿に熱き甘酒すすりつつ
硝子戸ゆすり風移りゆく

屈託のなき表情に寄りてくる
見知らぬ土地に犬の親しもよ

海過ぎて つづらの道にバスは入る
枯れし芒も見る度の味

枯れ落葉 ....
ブルドーザー河川工事に爪上げて
アワダチ草を踏みしだきゆく

谷わたる霧のさざ波見て過ぐる
炎ゆるが程の紅葉なかりし

皮はがれ磨がかれし肌のつややかさ
杉の匂いの立ちこむる里

杉 ....
山の端に今昇りくる太陽に
向いて鳶は羽ばたきにけり
芝草の緑一雨ごとに伸び
犬と行く道 青く広がる

街路樹の高き梢に銀杏の
黄金に熟して風をはらめり

玉葱を吊して土用の暑にこもる
風吹くらしき つるバラゆるる

純白の酔芙蓉咲 ....
洗剤より生れしシャボン玉の遊泳を
掬えば窓に にげる虹色

シャボン玉掬はむ姿勢 すかされて
運動神経 鈍る年かと

俄か雨に荷物ぬらして声もなく
ちり紙交換 信号に止まる

 ....
チワワが
俺に
吠えている
俺にむかって
吠えている
俺はちょっと
わらってしまう
飼い主がチワワを
叱る
適当な感じで

飼い主と俺の
目はあわない
 ....
草あかり部屋の中までたちてくる盛りゆく
飯も腕も染まれり
       (嵯峨花の家)

行きあたる程に飛び交ふ黒き蝶
幻想めきし庭に立ちたり
          (嵯峨花の家)

 ....
長雨の晴れておちこち競ふごと干し物
ひらめく冬空の下

おしどりが小さき雨の波紋消し
みどりに染みし池をめぐれる
            (苔寺にて)

花冷えの椿の寺はひっそりと五色の ....
めまぐるしく排ガスの数字変わるなか
河原町の信号渡る

老い母の如何にと受話器に声を聞く
会いたくなりて声とぎれつつ

赤ちゃんの取り替へ事件見ておりし
背丈伸びし子が眞違を問いぬ
 ....
今朝ほどの言ひすぎし事悔い乍ら
帰りくる子のおそしとぞ待つ

帰り来し子の淡淡と語りかく
明るき声に救われしなり

屑かごのプラスチックは音たてて
生きもののさまに動きを見する

も ....
5小節へ と

ベースラインの はずむ 弧線が

988 ヘクトパスカル で 吹いて

フィールドの 天半球と かさなって ゆく...

らぶ ばらっど

( 風乗り  ....
手の上にカプセルの薬あそばせて
次ぎ編む服の配色と決む

夢に見しことくり返し夫語る子等は
留守にて話題ひとこま

硝子戸に写る雪影大きくて二人の夜が
童話めきくる

首すじ ....
先生、わたし怒ってた
だってね、やったことが酷すぎる
あれはどう見たって 虐待よ

だけど、先生、どうしてこんな早く死んじゃったの?

わたしはもう、あのころの先生の歳になりました
こん ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1838)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天球へ- こしごえ自由詩20*07-8-15
俺の男気- しみまん川柳6*07-8-14
54P_「短歌2」より- むさこ短歌12*07-8-12
函館の朝- 池中茉莉 ...自由詩3*07-8-10
名前にこめる願い- 自由詩8*07-8-8
ただいまを言うように- Porter自由詩29*07-8-8
この手- 唐草フウ自由詩13*07-8-7
夏列車- 銀猫自由詩23*07-8-6
堂々とピース- 新守山ダ ...自由詩207-8-6
ライトニン- モーヌ。自由詩22*07-8-3
自殺志願者- 狩心自由詩3*07-8-1
キャッチボール- ロカニク ...自由詩507-7-31
FREE_FORM- はらだま ...自由詩21*07-7-31
あなたを忘れない- 池中茉莉 ...自由詩2*07-7-30
ゆきちゃんの想いで〜教育についておもう〜- 池中茉莉 ...自由詩9*07-7-29
目を閉じて、耳を澄ましてみる- 狩心自由詩2*07-7-29
46P_「短歌2」より- むさこ短歌7*07-7-27
45P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-7-27
44P_「短歌2」より_〜北山杉_etc- むさこ短歌6*07-7-26
いま一番好きな自分が作った歌- むさこ短歌10*07-7-25
42P_「短歌2」より- むさこ短歌9*07-7-24
41P_「短歌2」より- むさこ短歌10*07-7-24
チワワ- 馬野ミキ自由詩13*07-7-24
40P_「短歌2」より_〜嵯峨花の家_etc- むさこ短歌8*07-7-22
39P_「短歌2」より__〜苔寺、椿寺_etc- むさこ短歌9*07-7-22
38P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-7-20
37P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-7-20
ぴえろ・ぎゃろっぷ- モーヌ。自由詩13*07-7-20
36P_「短歌2」より- むさこ短歌6*07-7-17
一つの区切り- 池中茉莉 ...自由詩3*07-7-16

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