舟を流す
船という形を流す
手紙は乗せない
自分の名前も土地の名前も書かない
からっぽの方舟
形だけが少しずつ違ううつろ船

笹舟にさえひとは何か
思いを浮かべずにはいられないけれど
 ....
おどけていたら
ほどけてしまった

女郎蜘蛛は頬を紅く染めながらそう言って
ほどけてしまった糸を回収し始めた

おどけた原因については
口を閉ざしている

風の便りでも
巣に引っか ....
お袋の本を貸したら
紙にペポ君へと書いて
蟻を10匹書いてあった。
子供だねと言ったら

子供だもん!
でも始めて貰った。と言ったら
お袋は喜んでいた。
足はほとんどが6本だけど

 ....
ブルートレインに子と妻と共まだわが家に神の在りし頃

昨日本当の伝道をしたがしたくない残念だ神は無い

これからどうするって誰もそんなこと言ってくれん

鳩のすむ枝を見むとて妻しつらう椅子 ....
未来に
あくびをさせるな
過去なんかに
囚われるな

高ぶる感情のまま音を紡ぎ上げ
楽器を演奏するジャズメンのように

その瞬間に熱狂しろ

目一杯着飾って
トランペットを持ち
 ....
加茂川に降る雨と共に昭和逝く
 何時もと変わらぬ景色まぶしく

編隊のかたちに鴉帰りゆく平成となる日の夕空を

永かりし昭和の御代も終焉となりて
小雨降る 夜となりけり

親しめぬ言 ....
  
   「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い ....
赤坂
佇む
電波塔
赤い
夜にライトアップで
ドレスメイク
浜離宮
綺麗
綺麗
見とれて惚ける
赤い巨塔
登って
見たんだ
夕焼け
港区を紅く覆う夕焼け
喰われていた
 ....
沙漠から取り寄せた砂を
僕たちは浴槽に撒く

言葉に塗布された意味を
一つずつ丁寧に
酷くゆっくりと落としながら
シャボン玉を
空間を埋めるために飛ばす

乾いた砂に埋もれた言葉を
 ....
雨の中 傘もささずに浮遊する 地下駐車場の黒猫の目

ストレスが主食なんだと君は言う ツナ缶なんか合うかもしれない

感情のはけ口さえも見付からず「フルリレロ」と闇に唱えた

アリゾナの砂 ....
昨日
コーギーが死んだ
飼い主の子供が、愛犬の名前を
呼びながら泣き叫んでいる

母親が愛犬のコーギーの遺体を抱えて
土葬する場所へと向っている

泣き叫んでいる子供の肩にはお婆ちゃん ....
雨が降った後の夕日が顔をだし始めた時

あたり一面に広がるぬれた芝生と木々、ぬれたテーブルとベンチ
雨あがりにでてきた老人、いぬ
それと、ボールで遊び始めたこどもとおとな

ぬれて ....
火のないところに煙はたたない

まったく、その通りだ!

小三の息子がことわざに目覚めた

ともだちの影響だ

計算、プール、そして、ことわざ

やればやるだけ身につくこれらは
 ....
「悲しみ」は噛まない、。」


この子が
尾を振る仕草の延長で鼻を鳴らしながら
十畳を嗅ぎ回っても期待は裏切られ
グラスの中で氷が踊る、。刹那
街は窓を彩って
鮮やか ....
砂漠を おいかけて
雨売りが やってくる
ひからびた たましいを
みつけては あしたの歌で
びっしょり 濡らしていく
あなたは父親似ですね
どことなく男っぽい
手だけ見るとまるで文学青年のよう
父は文藝春秋が好きなんです
なるほどその腕は
文藝春秋の厚みを支える
細くて芯のある枝だ
そして腕と同じくして ....
ばっぱ、こねえだ小川さんえのカッチャ飲んでら、ママはいってらお茶ッコけれ。

ママはいってらお茶ッコ?なえのごどだべ?

あれぇ、こねえだ小川さんえのカッチャ飲んでらっけしゃよ。

あやあ ....
食器棚の上で昼寝をしている猫のシッポが
だらりと垂れ下がっている

でもお刺身のパックを買い物袋から取り出しただけで
シッポはパタリ、パタリとゆっくり動き出す

どんな夢をみている ....
かろやかに
自転車を漕いでいた風は
あの日、突然
吹くことを断ち切られ
いまは
病院のベッドで
蛹となって
眠っている


息することさえできなくて
ときおり
顔を歪め、真っ赤 ....
 
ちょっと開いておくれ。
 私の人が見えるから。
 
ちょっと騒いでおくれ。
 私の人が見えるから。  
 
やつ、 
暗がりで体を摩って
 
鳴る、(るるる。)
 
こいつ ....
工事現場に置かれた
大きな平面板は
空に流れる白い雲を見ながら
あの雲のように
自由に流れたいと思った
平らに寝そべっている自分では
風に相手にされなかった
起き上がれば
風を跳ね返し ....
酸欠気味だから
口から泡が立ち上らない

痛みは初めの内だけで
慣れてしまえば
麻痺してしまえば大丈夫だと思っていたけれど
何時まで経っても苦しい事に変わりは無い
過去にあった恥の分だけ ....
互いの心に根をはって
咲いてくる花がある

咲いた花なら散るのが定め
散った花びら互いに撒いて
毒の花でも祝福を

悲しいときには涙を注いで
楽しいときにも涙を注いで
間引いた葉っぱ ....
甘え甘えて箱入り娘
とうとう三十路ひとりきり
必死でいきないこの30年
努力しなかったこの30年
身体は衰弱し
すれすれの実態に
この支配する金
いつからか泣けなくなった
そう
残暑 ....
ことばは暖かくて、
いかりは凍えるほどで、
胸を刺すいたみは 焦げてしまいそうで、


溶けてしまいそうな なまえ
溶かされてしまいそうだ おまえ

手を握れたら、どんな温度だ ....
彼女のささやきは
太古の空に置き忘れた 君の本当のイニシャルであったり
気づかれぬまま 君を愛した風の名であったりする

彼女のささやきは
瞼にそっと置かれたぬくもりであったり
愛撫がすく ....
朝起きたらお母さんに殺されていたので
今日は学校に行かなくてもきっと怒られないと思って
とても嬉しかったです

けれど私は少しお腹が減っていたので
朝ごはんを食べたかったのですが
 ....


鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ

立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使




 ....
ぎらつく 太陽色のシトリンが

ルチル混じりの水晶に恋をした

お堅いあの子のクラックは 虹色に光り

分かれて散乱したトルマリンは 七色に光る


フロウ ライトに憧れて


 ....
一匹の{ルビ蜻蛉=とんぼ}が
脚の間をすり抜けて
小さくさざ波立つ水田
暮れ翳り始めた空に
フラミンゴの色の雲

エミール=ガレの作品集を
撫でる指で繰っていた
男のこと

苗のき ....
soft_machineさんのおすすめリスト(1850)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ペットボトルじゃないほうがいいね- 小池房枝自由詩12*07-6-4
おどける・ほどける- 楢山孝介自由詩12*07-6-4
トカシキ蟻- ペポパン ...自由詩6*07-6-4
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12,13P_「短歌2」より_平成元年- むさこ短歌11*07-6-3
■共同作品■_カゲロウと花- Rin K短歌26*07-6-3
都会詩- 秋也自由詩5*07-6-3
レプリカ- 士狼(銀)自由詩19*07-6-3
こぼれおちるもの(其の四)- 快晴短歌5*07-6-2
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楽園でねむるわたし- リスト自由詩107-6-2
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「悲しみ」は噛まない、。」- 焼石二水未詩・独白7*07-6-2
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ばっぱの思い出- 小川 葉自由詩507-6-2
バレバレ- いねむり ...自由詩4*07-6-2
それでも風は- 草野大悟自由詩10*07-6-2
睡郷- 飴森自由詩307-6-2
膨らむ板- ぽえむ君自由詩12*07-6-2
酸欠クリスタル純情乙女- 虹村 凌自由詩3*07-6-2
紅い薔薇- アマル・ ...自由詩5*07-6-2
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朝のお母さん- なかがわ ...自由詩5*07-6-1
俺は天使- おるふぇ自由詩807-6-1
フロウ_ライトに_憧れて- 箱犬自由詩207-6-1
予感- かや自由詩23*07-6-1

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