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桜の散る音がきこえる
背中の遠く向こうから
さわさわと
さわさわと
風にこすれて舞い散る花びら
ああ
この季節がまた巡ってきた
そういえば去年の今ごろ
すっかりと弱り果 ....
雨がずっと降ってるから
詩なんて浮かばないんだよ
こんな夜は言葉だって
しめって重くなるばかり
春ってだけでしんきくさくなるというのに
この寒さで花も散ってしまった
遅咲きの桜もこの雨 ....
ここでは誰も眠らないので、私はとても珍しがられた
どうして一日のうちそんなにも動かなくなる時間があるのか?
不便じゃないのか? 退屈じゃないのか?
たまにムニャムニャ言ってるのは何なのかと
....
純粋な愛は歌のなかにしかない
ひとりきりでずっといる
名前が散乱していて
それがいままで出会った
だれでもないことに
泣いても
みな立ち上がって
拍手する
純粋な愛は歌のなかにしかない ....
きみと僕をつなぐ場所は
また今日も開かれる
きみと出会った
きみと過ごした時間を
連れて
きみと僕をつなぐものは
きみの笑顔と
手首のしるし
そして共に
上から降 ....
{引用=きみの なまえ なに?
なんの なまえ なの?
それは、
いい においが するの?
さわりごこち いいの?
どんな おとが するの?
おいしい ものなの?
あったかいの? ....
私を照らそうとしないで
静かに暗闇にうずくまっていたいだけなのに
どうしてあぶりだしたいの
私を引きずり出そうとしないで
穏やかに温室で居眠りしていたいだけなのに
どうして寒空に放り出し ....
私の想いをころせ
何度もつぶやきながら
埋める 春の景色の中に
いっそうくらい 春の景色の中に
桜舞うか 舞うか桜の花は
私の眠るカラダを抱いて
舞うか桜のはなびらは
きりきり ....
「天才ってどうなるの?」
脳が歪んで
愚問が産まれた
「そんな奴いないでしょ」
脳より先に
口から漏れた
「才能」は価値
「無能」も価値
天才になりたいなら
....
夜空に浮かぶ
ホワイトホールのような満月が
泣いている
嘆いている
それは
母である地球が
徐々に欠けてゆくから
それをただ見つめるだけの自分が
悔しいのだ
月は傷 ....
どんどん高くなります
どんどんどんどん伸びていきます
死に近づくように高く
生から逃げるように高く
2012年、
わたしは鳥になれる気がします
きみは高らかに産声を上げた
その日がきみの誕生日
柔らかな光に包まれて
きみの姿そのものが、まるで光
きみの声は風のよう
まわりのすべての人たちを
やさしく包み込む風のよう
きみが起 ....
友からの嬉しいはずの電話で
性懲りもなく皮肉を口走りそうになって
心にもない綺麗事を並べ
いたしかたなく流行りの冗句で取り繕う
苛立ちを持て余していたのは
何も自分ばかりじゃない
本当 ....
私は誰かになりたくて
なりたくてなりたくてたまらない
のに だれにもなれない
私は 同じ私でいることさえできない
この瞬間にも別の私になっている
記憶の
なんと曖昧なことか
心の ....
感受性が邪魔
自殺願望の芽がひっこり出てから12年3カ月と5日
死ぬことができないまま
冬支度を終えて
春に向けて成長し続けて
今じゃ立派な木になりました
切なくも初々 ....
あなたを待っています
わたしは
いつまでもあなたを
果てしなく続く海の底で
苦しかった呼吸が途絶えた
締め付けられるような肺の痛みも消 ....
心を阻む物との隔たり
空間を創る
感情が映し出した現実は、水彩のようにぼやけた色に似ていて
分からない気持ち 心の奥探る度
ひしめく心
考えた先に感じる事出 ....
堤防を歩いた
日差しを受けた
明るい水面が
僕にウインク
ここで新しく始めよう
堤防を歩いた
心地よい微風
足下を見ると
ひび割れたコンクリート
写真 ....
自分をなくしかけたような記憶の中
渡しかけて返されてしまったラブレターに反芻している
夜のすさんだ雨を降りしきる苦悩に立たっていた
そんな世界の中に忘れた彩りのような
ぼんやりとしたスモッ ....
喫茶店のいつもの席で読みかけの本を開いた
「お一人様ですか?」と店員に聞かれ言葉に詰まった
近くの席で若いカップルがコーラを注文した
飲み干した後の氷を噛む癖を彼女が注意していた
途切 ....
千夜一夜
回転しながら
浮き沈みするリビドー。
スルタンの青い宮殿の奥深く
幾重もの厚い石壁に隠され
永遠に閉じ込められた
千人の女たちが抱く
太陽の宝石
飽くなき欲動。
薄いヴ ....
・地平線の夜
適当にゆうごはんをすませて、空気の音をきく
たったそれだけのことを
誰もしようとしないから
・轟音生活の末
誰かの心臓がさよならを告げる
なみだの氷で世界はまた少し、冷た ....
老いさらばえた者の投げる石は
無機物であり卑屈なものだ
若く猛々しい者よ、思いきり石を投げろ
その有機物としての生命をぶつけろ
陰湿な世界を砕き散らせ
俺達こそ ....
僕は月夜
僕の飲む
お茶は熱い
氷は溶けて
水の中にある
トーストの切れ目
ジャムを塗り込む
左に茶葉
きっと苦い色
髪をすくう街路からの星
冷たいテーブル
....
日本史の授業、
カゼで教室には二人だけ
先生はつじつまを合わせるために話しかける。
私はそれに乗っかっていく
言葉がやり取りされる中で、
「飴玉」なんだと思った。
止まってべたべたしす ....
遠くでサイレンが鳴っている。
もっと遠くでは、
銃声が聞こえるだろう。
二月のような寒空の下
一寸先の光を手に入れた
何も、何も映りはしないけど
君の喜ぶ顔を思い出す
陥れようと
掘った穴に自分の足を喰われる
ゆかいな事件だが
後をたたない
のさばる犯人の名前は
憎しみ
醜い 顔をして
人を恨んでる
悪意は まるで麻薬
綺麗な心は なく ....
とうめいさを
いつまでも盾にしていられないので
やぶり取られることに怯えている
肉の壁をおしつぶして
いたみと寄り添い
静寂の根本までおちてゆけたらいい
くずれかけた砂の橋も
ほこり ....
初めて外に出た少女は
世界の広さを知らなかったから
庭を囲む高い塀など気にもならなかった
ねずみいろのたかあいかべさん
少し背が伸びた少女は、ある日ふと塀の向こうに気づいた ....
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