私たちは夜を刻んだ
傷ついて迎える朝は冷たくて
端々に夢のにおいがした

うまく歌えたらいいのに
はやく走れたら、高く飛べたら。
詩が書けたらいいのに。

なんにもできないで笑って ....
ただ単に おはようとだけ言いたくて ひとりで夜の{ルビ静寂=しじま}を越える 雲行きが怪しい
鳥が低空飛行で横切った
ハンドルにしがみつくようにして進む度に
空は暗くなってゆく
正しいとか間違いとかはきっとなくて
ただそういう所にいるだけ
わかっていたって
心をコ ....
心のなかに
空っぽの部屋がある
空っぽにしてある
なにかなくしたわけではなくて

空っぽの部屋は空っぽだから
タンスもない本棚もない
ラグも敷いてないし椅子もない
ポスターもカレンダー ....
枯葉の落ちた道は
思うことも特に無く 存在する
時間の積み重なった事実に
今日も川が光っていた


僕はある歌手の公演を見た 
少し寒い日だった
友人と帰りがけに 少し
会って 感想 ....
 アーケードを沢山の人が歩く
 なにも考えていないときの
 脳内のような光景

 半透明な意識が血管を流れていく
 言葉がダマになってそこかしこで死んでる
 ふと 誰かの気配を感じて振 ....
細い路地を右折する
ふと、思い出し
 ふと思い出せなかった
小さい頃
僕はいつから
自転車を乗っていたのかな
夕焼けのなか
町の空き地で
いもうと揺れる
かあちゃん揺れる
 ....
草々は刈られ
広々とした川辺に
一本足のたんぽぽだけが刈られずに
ぽつんと取り残されていた

小春日和はきまぐれに
命の鍵をもゆるませる
死ぬのだったらこんな日がいいなと
薄い皮膚のま ....
11月20日(水)、
 僕は、父と母に仲良くしていて欲しい。この世にひとつでも笑顔を増やせるなら、僕もその為に生きられるかもしれない。僕はもう、まるで自分のことしか考えずに生きてきた。自分ばかりが不 ....
人間がないている
涙を流してとても可哀想だ
悲しい事があったんだね
次は動物がないている
しっぽをふってたのしそうだ
楽しい事があったんだね
 昨晩 新宿で友人と呑んだ
 バーでは若い男女が
 資本主義の終わりを論じていた
 会計前に女はキスをせがんでいた

 友人は家庭に問題を抱え
 僕は三十七で 家庭を持たず
 僕らは ....
何でも無い時間の中で
時々僕は 二十年前にいた会社のことを
布団の暗がりの
上野駅の喧騒に


時の流れは早すぎた
そして なぜか 今 時は
時であったことを忘れさせた
だから 自分 ....
 カメレオンの眼は
 薔薇に似ていなかったかと思い
 検索してみたがどちらかというと巻貝
 今し方 ハヤシライスを食い
 煙草をすい 部屋の暗いあたり
 眺め
 ほつれそうな体 仮初の ....
今朝はとても冷えるから
立ち食いそば屋に立ち寄って
月見でもしながら喰い温ったまり
そろそろ そろそろと出掛けるか

(お婆さんの雨傘が 
眼前でとても低く揺れて居る
顔は傾き僅かに覗き ....
生きものを傷める
永い夏は終り
エノコログサは緩み安堵のやわらかさで
午後の風に踊る

一本一本でありながら
一帯そのまま総体の伸びやかさで
秋空を仰ぐすがた

空は
宇宙の闇と光 ....
 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 十一月十三日二十二時〇五分 老衰のため杉並区内の病院で

 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 この一文はずいぶんと不思議だ
 生や死を超えた感じのある方だ ....
田は朽ちて遥か遠くに去る声の
懐かしきかな小さきかはず
消えそうで消えない{ルビ数多=あまた}の古傷が

今夜は特に{ルビ疼=うず}いている

闘いに明け暮れた若き日々

今宵はフラッシュバックに襲われて

モノクロ映画のような夢を観るだろ ....
詩は果てる?
男じゃあるまいし
じゃあ 言葉は気持を超えられる?
女じゃあるまいし、むりだよ
そんなことより
そんなことより眠っておいで
寒くてみじめで、女で男で、大きくて小さくて ....
夜の街燈はいつも
何かを考えている
光を灯すだけでなく
決して暗いことばかり
考えているわけではない
夜の街燈の思考が閃いて
宇宙が一輪の花になる
あまりの果てしなさに
自分の孤独を感 ....
街は今
昨日を忘れた 月曜日の静けさ
誰もが 消えた そこを
弱い流れの川が流れる


みんなどこかに行っちまった
だけど思い出さえ持たない 
大人たちは
あれからどこに行ったのだろ ....
何故、ひとはこんなに淋しいのだろう


最後に孤独を感じたのはいつの日か
もう思い出せない

生き残ることに必死だったから
孤独を感じる暇は無かった

夜になるとホッとした
夜はい ....
 あれは欲求の充足が阻止されたことの
 一時的な怒りだったのか
 なんにも知ってはいなかった幼女の
 ヒステリックが沸点に至り

 あの時、
 一軒家の玄関ドアに嵌め込まれた
 デザ ....
やがては海に還り

また雨になるだろう


けれど

地につく足は日々の中


飛べないのだから

歩きます



マッハでまわる地球の上を






 ....
間借りした住処を転々とし
強い想いを尚一層と強め
空漠を渡っていった独り人、
濃くなる想いに空漠の果て
焦がれる雪峰を終に越え
紺青の宙から木霊伝えば
後に残した子らの脳髄穿ち
忘れ去ら ....
調律をしをえたばかりの
おとぎばなしは
こぢんまりとした
こどもの耳の中で
ふたたび輝く

なまえのない宝石を
空にかざす
君がなまえをつけてくれ

ささくれたブランコに留まる
 ....
眠いのに眠れない
こんな夜は琥珀の水を飲み干せば
血液の流れがさらさら流れ
失くした夢も戻ってくる
だが琥珀の水は此処には無い

右に行こうか
左へいこうか
真っ直ぐに行こうか
夢は ....
いつも午前4時半丁度に目覚める
冷蔵庫で冷やしたブラック珈琲を飲み
冴えた頭で朝日がやって来るのを独り待つ
晴れた日は磨き込まれた廊下の先に
黄金の太陽が{ルビ燦々=さんさん}と昇り
廊下は ....
||||||||||日没後に窓からこぼれる灯||||||||||
||||||||||鼻が探り当てる夕餉の匂い||||||||||
|||||||||||||家族の賑わい笑い声|||||||||| ....
熊たち、バター、静かな湖。
色付きのガラス、夜を引く指。
ナッツ・ケーキ、ベビーカー、巨大なガラス、水の音。
雨の日、混乱、猫の恋。
止まった電車、会話の裂け目、重たくなった蜜柑の木。
 ....
田中教平/Kouさんのおすすめリスト(973)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩がかけたらいいのに- はるな自由詩324-11-28
おはよう!- りつ短歌5*24-11-28
心模様- 自由詩624-11-27
空っぽの部屋【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩1124-11-25
冬の入口- 番田 自由詩124-11-25
アーケード(2024.10.30)- 草野春心自由詩224-11-24
ふらふらふらと- アラガイ ...自由詩17*24-11-22
川辺の物語- そらの珊 ...自由詩13*24-11-22
日記(思うこと)- 由比良 ...散文(批評 ...8*24-11-22
なきごえ- リィ自由詩1*24-11-21
資本主義の終わり(2024.10.27)- 草野春心自由詩424-11-21
ある会社- 番田 自由詩124-11-21
カメレオンの眼(2024.10.25)- 草野春心自由詩524-11-20
日々の響き- ひだかた ...自由詩8*24-11-20
2024年秋- 形代 律自由詩524-11-20
谷川俊太郎さんが亡くなられた(2024.11.19)- 草野春心自由詩6*24-11-19
かはず- 栗栖真理 ...短歌324-11-19
五行歌__還らざる日々- レタス自由詩10*24-11-19
震えて眠れよな- はるな自由詩724-11-19
Cosmos- 鳥星自由詩15*24-11-19
駐車場- 番田 自由詩324-11-19
孤独- りつ自由詩6*24-11-18
- リリー自由詩7*24-11-18
めも- うし自由詩224-11-18
- ひだかた ...自由詩624-11-18
さよなら雨- そらの珊 ...自由詩11*24-11-17
眠れぬ夜- レタス自由詩8*24-11-16
朝日を待って爽やかに- レタス自由詩6*24-11-15
- 自由詩4*24-11-15
モチーフ- はるな自由詩524-11-15

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