電子タバコにしてから
口元に火を近づけるということがない
息子に教えたいことがない
おれからではなく、自分で見つけたらいい
おれはもうすっかり満足だ
おれはもう歳を取らない
じゅうぶん歳を ....
俺が一番、
と密かに燃えているうちに
末広がりな八の視界は開けてきて
幾度もの挫折の後に
二(ふ)っ と力の抜けた
日の夜
九人の侍が和になって
キャッチボールをする夢の中

ボール ....
九月十八日は僕等の結婚記念日で
八月十八日はダウン症児の息子が
世に産声をあげた日で、妻も私も
それぞれに心震わせ、涙を流した。

NICUのカプセルの中で、小さな小さな
呼吸を看護師さん ....
距離感の掴めぬ主や蝉の声

畑野菜力尽きたる炎暑かな

一つずつ叶わぬことあり老いの夏
アスファルトにフライパン置いて
目玉焼き焼けちゃうんですって
た、試してみたい
世間の奇人の評判を?
まぁいいだろう

暑い
しかし人間には耐性がある
こうして暑さに身を慣らせば
ど ....
水をワインに変え
白い人、
時という河 滑りゆく

時は切り裂かれ
一瞬の永遠
その光景は開かれ

銀輪の夏、
梅雨を吹き飛ばし
緑亀を買いにお兄ちゃんと
灰白のアスファルト自転 ....
   白い漆喰が
   薄く、褪せて
   遠くの
   {ルビ草原=くさはら}で

   掛ける
    言葉があれば
   ひとつの
   声を

    一本の 煙草 ....
  たどただしいうでがゆびが ちいさくふるえたあさ
  コウシャした あまやとりに くちばしに 魅がある
   とびたてないうちに はねが かわいていって まして

    さえずりもきせいし ....
インスタント闇屋さん
カップのなかで
泣き虫が笑っている
探し続けなきゃいけないものを
かんたんに手に入れようとしたことは
はっきりと罪だったと思うよ

カードは言う、
失う、だが ....
風邪をひいた
目がペケになって
じっと寝ている

家族に会いたい
やたら
浮かんでくる感謝

心細い


おじいさんになって
旅立つ時は
朝方にひっそり
がいいかなって思っ ....
人間何も言わなきゃ
かかしと同じで
どこ吹く風と知らんぷり
烏と一緒に笑っている

一生懸命生きて
人を守ったりしない人が
いることが理解できない
俺は
かかしに頼るしかない旧い農夫 ....
懐かしの
ファミコンやったら
面白く
家に来る友
欲しいと思う

+++

ファミコンの
シンプルかげん
そのままに
絵だけ綺麗に
なればいいのに

+++

今ならば ....
○「表現」

全裸の女性とビキニの女性とでは
どちらがより興奮するであろうか
僕は後者であろうと思う
それは後者の方が
より強く想像力が働くからだろう
表現も似ているのかもしれない
僕 ....
人は誰も
すれ違う形だけが
覚えられている

心に 微かな
気持ちの悪い風がぶつかる
憎しみのファンタジー ショーケース
エナジードリンクのプルタブを
プルしたら? 甘ったるい共感性と ....
吾輩は猫ニャンである
親分はいつも二階の自室におる
階段を駆け上り
ドアに体当たりすると
中に入れてくれる

なのに
体当たりしても
飛びかかっても
ドアが開かない
何度も何度も
 ....
日曜日の夕方
猛暑です
私がどこで何をしていても
ここは猛暑です

この世に参加して随分経ちました
参加賞を貰いましたか
まだですか
もうぼろぼろですがいつもポケットに入れています
 ....
明日はなにをしようかな

そうだ、
生きよう

誰でもなくていい
幸せでなくたって

季節の風が吹いている
あれこれと計画を練る夏の畑

友来たる土産のメロン未だ固き

{ルビ青嵐=せいらん}や洗濯物の{ルビ翻=ひるがえ}り
○「喜び」
苦しみは
喜びとともにあればいいが
喜びは
苦しみとともにある

○「厳重警戒」
テレビで
朝から晚まで
「厳重警戒」を繰り返している
もう僕たち年寄りは厳重警戒疲れだ ....
みじかい夜が始まったとき
どうすればいいかはわかっていた
どんな夢を見て
どこへ行けばいいかも
その先でかならず
あなたを失うことも
海隔て仰ぐ打ち上げ花火かな

人出増す市民の愉悦夏祭り
2023年ももう半年・無化しました。
パソコンがつぶれかけで買い替えたいんですけども。
もう童心のかけらも残っていないじぶんにとては、
民間信仰に願うよりも、トホホ・公営博打に賭けちゃう
 ....
あの悪逆は切り抜かれたものだから
山羊の頭を齧りながら片手間だから
わたしも、せせこましい小糠雨に祟られ
今もこうして口真似ばかり あるかないか

カアイラシイ模倣者が
手玉にとる
黒白 ....
幻灯機に噛まされたスライドがまた一枚語り始める
手探りである気がする 壁に阻まれて進めないから
薄墨色の夜に無様に徘徊する すがたばかりだった
      冷ややかな輪郭に沿って指先が触れる、
 ....
夜の旅館の長い廊下と 桜並木と襖とが頑な
密談の風が颯爽と盥に落ちる 濃淡を強いている
瞬きより眦より 薄く開かれる 胡蝶尾鰭 
二日月夜と受粉を繰り返した

うまくとだえるのを「待って。」 ....
軽々しい あわらち 越して拵て
なあ、女々し布石の子の穴はちょうど
青磁の正午ごろ こちらより あちらがわほど
割れてしまった吹き抜け窓に焚き付ける
並て縦に為ると 憐れな紫陽花も桜の実も ....
胸間からとおくとおく、袍の指先まで
崩れかけた山肌をなぞっているのでしょう
その眦など、乾いては渇いては
照り返したその頬の、なんともはや
かがりくるう、つむじあたりに、かえして
つぶらのか ....
 


それ は 、無言、の内に

、声 、を発する

なにも 語らない 、有機的な 沈黙 、

 そういうものに 触れていた

雨に、 打ちつけられて

 そうして佇んでい ....
次の次の次の織口の穂先を可愛がって、お送りして 向いて、
 凹んでしまい。
  小さくてまあるい ばかりの 骸晶から 手足が生え
  合間が来るのをずっと重ねては持っている

   規則正 ....
声が衰えただって?

ここが頂点で、
ここが始まりの都市だ!

そして何が良いかという基準を乗り越えるソウル

再び叫び 明るい叫び

切ない歌声で 思い出に浸れるなんて俺は信じない ....
田中教平さんのおすすめリスト(941)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
診断- ゼッケン自由詩423-7-17
一八ニ九- 服部 剛自由詩123-7-17
あにばーさりー- 服部 剛自由詩123-7-17
炎暑- けいこ俳句3*23-7-16
酷暑の夕に- りゅうさ ...自由詩3*23-7-16
小屋を建てる- ひだかた ...自由詩523-7-15
郵便配達夫- ryinx自由詩6*23-7-15
片端の雉鳩- あらい自由詩123-7-14
かんたんな闇- はるな自由詩523-7-14
最後を想う- 日朗歩野自由詩6*23-7-14
かかし- 野澤 尚 ...自由詩223-7-11
ファミコン- 日朗歩野自由詩6*23-7-11
独り言7.11- ホカチャ ...自由詩9*23-7-11
人ケース- 野澤 尚 ...自由詩223-7-9
吾輩は猫ニャンである_其参- 銀薔薇自由詩3*23-7-9
日曜日の夕方- 空丸自由詩1523-7-9
明るい日- やまうち ...自由詩5*23-7-9
秋に備えて- けいこ俳句4*23-7-9
独り言7.8- ホカチャ ...自由詩3*23-7-8
- はるな自由詩523-7-7
三年目の夏祭り- けいこ俳句5*23-7-7
前日記- ナンモナ ...自由詩4*23-7-6
浮揚遊歩- あらい自由詩123-6-18
_グラスと水・繭- あらい自由詩223-6-17
角膜潤色- あらい自由詩223-6-15
海艘_願ゐ弔ゐ- あらい自由詩2*23-6-14
半可通の蛭- あらい自由詩223-6-13
stone_.- ryinx自由詩6*23-6-10
少女詩題- あらい自由詩123-6-9
奴隷、お前はテキストの上に立つ!- 狩心自由詩323-6-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32