l'impromptu 自由律
帽子は本日に相應しい途惑い
偏愛(だ)チープカシオは妥協ではなく
{ルビ時計=Uhr}見る同樣に{ルビ眼鏡= ....
のらりくらり
家事をする
切れかけの電池
ちょっと待ったり
転がしたり
そんな感じ
やめるギリギリで
少し続ける
そのくり返し
普通の日曜日の朝
- l'impromptu 自由律
プリペアドピアノ獨り言つ午後の風
琥珀のなかで千年考えても尚
うれし大地の林檎{ルビ黃金=こがね}の林檎 ....
退院したら ご近所さんから苺をもらったの
毒々しいほど熟して 濃い赤色の甘いやつ
それはとても幸せで 嬉しい出来事
でもね もう貴方もいないし
一人で2箱はしんどいね(笑 ....
contents.
WE
・self-similar
・sea
・lemon
MYSELF
・imaginary
・gospel
・reverse
....
隣で叫ばれる「危ない」の一言が
渋滞を引き起こすしていることに
気がついていないんだ
滞っているのは車だけじゃないんだよ
だけどさー
でもねー
そ ....
黒い闇に輪郭を落とした、実、物音一つなく
幽寂の太陽が、結末に遺したものが、ここに
終宵を宿し照らし続けている今 手元だけを
疾走らせる風の 少しの私の姿を囚えている。
筆跡は乱れ然し、轍 ....
満員のバスに
押し込める体の
内側で
すこし壊れるたましひ、
これは本当に
きみに抱かれるのと同じ
体か
曇る眼鏡
街を打つ、
倫理的ではない雨
知らない人の手が
ピアスを掠めて ....
内蔵が捻じれ
視界を失い
地に足がつかず
手をつきたくても
手もつけない
息も吸えず
泣くことも出来ない
そんな瞬間を思い出しては
君が
ただただ自然であればと願う
自然に任せ ....
目覚めたときに窓の向こうから聞こえてくる雨音は
気分を憂鬱にさせることこの上なく
身体のなかに少しばかり残っていたやる気が
一つ一つの雨粒によって流されていく
なんのやる気が残っていたというの ....
汚い部分、
排泄しながら
汚れた部分、
吐き出しながら
私たち人間、
進化して来た
鉱物を植物を動物を突き落とし
最初は一、一体
初め始まり
今では
はっきり別の界
....
日が差した日傘した
木に貸した機逃した
目を閉じた夫婦した
絵が推した笑顔した
四月は斑に
私を蝕する
陰鬱な雨と
あまりにもかろやかにあかるい陽射しと
半透明の眩暈に
浸されながら
{ルビ通草=あけび}が咲く藤が咲く
咲くものは数多あり
夢みるものも ま ....
○「希望」(改訂)
犯罪は
一時の欲望
自殺は
一瞬の絶望
苦しいのは
希望という太陽が
見えないから
でも 見えない大陽は
いつも雲の上から
僕たちを照らしつづけてい ....
。
たくさんの浮き輪が、水の上にあります
いろいろな色をして、波間を揺蕩います
どこまでも遠く、流れていく、彩色の点 、
....
もとからどこにも取り付いてなかった象嵌の螺子ですから
其の内ルリタテハの瞳は羽化していくのを
襤褸が出た躰で憶えている
深層で春を装う球体関節人形の御伽噺
ばっかみたいだって、
靴飛ばし ....
ちょっと立ち止まって
大きく息を吸って
大きく息を吐いて
空を見上げて
それから前を見て
歩き出す
ペースは早くなくていい
無理せずに
行きたいだけ
行ってみよう
AIの野郎
クソソフトスターリニズムに
イカれやがって
暴力的な言葉を使って
詩や短歌を書けとお願いしても
拒否しやがんだぜ
暴力的なのも
人間性のうちだということが
分かってねえんだ ....
ふわり風に包まれた神の息吹き
木立の緑そよぎ群れ飛ぶ鳥たち
春の衣を纏った精霊たちの揺動
私は気付けばこの大地に立っていた
肉体という存在で大地を踏み締めていた
哀しみを携えながら無常を ....
花の中にはもう
ミカンが始まり
これからひと夏
こたつにミカン
思いもよらない
未来がまってる
ミカンにとって
よる、おばけがくる
わたしのほほを撫で
のどを撫で
よく使い込まれて
されど清潔なリネンのやわらかさで
わたしの心臓を撫でる
わたしのまぶたはとじたまま
そこにおばけがいる
蝋 ....
地下鉄に銃声響き振り向くと
俺の亡骸転がっている
早朝の新宿独りふらついて
すれ違いざま胸を刺される
拘束衣着せられたままハイウェイ
死へのドライブ逃げる術なし
わたしはとびうおだったので
まばたきもしなければ
泣きもしないし
空腹のために蹲ったりもしない
愛のために飛んだりしない
跳ねて すべりおちる
生きることだけをする
そして ぜったい ....
つよさ増してきた街路樹の木漏れ日に
手をかざすこともせず
信号が青になるのを待っていた
車道、瞳に写って忽ち忘れゆくものあり
そして横断歩道の白線部分へと進み出る
私の影 ....
ゆく春を惜しみてやがて枯れぬ五弁花の普く摘まず 花薗出でて
神に父に見離され行く曠野にて罵るすだま をとうとごろし
みづからをゆくへしれずへ染め終へて暁の虹掛かりて半円
天使戴冠の昏 ....
目覚めた瞬間、
唯一無二の人生が続くと聞いたとき
生きることの意味を無に帰す孤独感が襲う
あるがままの自分を受け入れることも
開かれた未来を楽しむこともできず
奪われた時間を刹那的に考え ....
夏祭り彼を見つめる美人妻
宵がかり蛇衣を脱ぐ美人妻
母の日に母を忘れて美人妻
夏浅し白肌見せず美人妻
美人妻頬赤らめる栗の花
走り梅雨ずぶ濡れになる美人妻
美人妻待 ....
鼓動にはねる指先に
股を伝う汗にさえ
感じるままになる鈴の
ような
おはようから始まる
いつもの夜
遊びに歌に飲む店に
頬を落ちる涙にも
スクイの手 ....
コンビニの
旗、微かに揺れ
空の青、
ビルの隙間に見え隠れ
人々の
途、行き過ぎる
それぞれ
霊性の核、宿し
在ることの奇跡
漲る陽光、照らし出し
コンビニの
....
そうだった
わたしには
あなたたちがいたのであった
この
わたしのようなモノを
迎え入れてくれた
あなたたちが
ずっと
ずっと
届かない
と
勝手に思 ....
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